そして、僕はいなくなった

闇戸名

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十一日目

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 今日は宝くじを買った。
「あんたを一生支えられるお金なんてもうないよ」
そう母に言われて、お金が必要だと思ったからだ。勉強が必要なパチンコでもなく、株でもなく、安易に出来る宝くじというのが自分でもあまりにもあほらしくて笑ってしまう。

 人並みの家庭も仕事で得られる充実感や名声も無欲な僕には必要ないように思えたけど、お金というのは生きるためには絶対に必要で、それを手に入れるために今の僕に出来ることはこれくらいしかないと思った。今は外に出なくても、ネットで買える。僕は自分の銀行口座を入力して、申し込みをした。

 結果はハズレ。当たり前だ。残念ながら、人生にはそんな簡単に奇跡が舞い降りたりましない。みんな愚直に努力して色々なものを手に入れるのだ。
 世の中で今日も色々なものを手に入れる中、僕だけ600円を失って一人部屋でうずくまっていた。
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