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第4章
第229話
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結局、兄と父が帰って来たのは深夜とまではいかないが、おチビ達はとっくに寝ている時間帯のことだった。
あの後、エネアにも話を聞いたのだがエネアは兄が例のモンスターを一刀両断した現場に居たというわけでは無く、あくまでマチルダや兄から聞いた特徴から推測したに過ぎないのだという話で、結局のところ推定グリルスは、あくまでも推定のままだ。
カタリナから聞いたグリルスの脅威度は、オレも大いに苦戦したモーザ・ドゥー(黒妖犬)やファハン並みといったところ。
マチルダに言わせれば、確かに多様な魔法は脅威だったが、あっという間に兄が斬り捨てたため強さを実感しにくかったという。
兄が帰って来るのを待って、実際相手をした感想を聞いたのだが……
「ん? あぁ、アレな。魔法も大したもんだったし、他のモンスターを操るのは確かに厄介かもしれないが、真っ先に潰せば何とでもなるだろ。今さらヒデが警戒するレベルのモンスターじゃないよ」
……と、まぁ予想していたどの反応とも違う答えが返って来てしまい、却って混乱することになってしまった。
マチルダは推定グリルスが他のモンスターを指揮していたことに気付いていなかったようだし、カタリナから聞いていた特徴にもそんな内容は含まれていなかったため、結局それが本当にグリルスなのかまでは分からずじまいだ。
とはいえ、せいぜいオーガやストーンゴーレムぐらいしか出ないと聞いていたエリアに、そんなモンスターが居たこと自体が問題なのだから、それがグリルスなのか、上位種だったり全く別種のモンスターだとしても、根本的な問題としては変わらない。
遅い夕食を摂りながら耳を傾けてくれる父と兄にトムを紹介し、オレが遭遇したグレーターデーモンについても話しておく。
細部は伏せた。
話せば無茶を咎められて、話が脱線してしまうだろう。
決して叱られるのがイヤだったわけではない。
……ないったらない。
「ヒデ、あんまり無理し過ぎるなよ?」
父にはお見通しだったようだが……。
「まぁ、ヒデの無謀は今に始まったことじゃないけどな。要は、また妙なことになりつつあるってことだろ? これが各エリアに1体ずつって話なのか、それとも複数のイレギュラーが出るのかで、だいぶ話が変わってくるよな」
オレはそうしたイレギュラーは、各エリアに1体だと勝手に思い込んでいた。
言われてみればウジャウジャとそんなモンスターが居る可能性も否定しきれない。
もちろんこれがオレの取り越し苦労に過ぎず、二度とそうしたイレギュラーに遭遇しない可能性も同時に存在することになるが……。
「なるほどな。カズの言う通りだ。ギリギリ何とかなる程度の戦力しか用意出来ない状況でダンジョン制圧に向かうのは、しばらく控えた方が良いだろう」
「そうだね。当面の間はパーティを分け過ぎない方が良いと思う」
「オレとヒデが何人かずつ連れて歩くっていうことか?」
「うん。それか、お父さんか亜衣をリーダーにして、食料や武具素材を荒稼ぎするパーティを別に編成するかだよね」
「2チーム体制か、3チーム体制ってことだよな。イレギュラーの傾向が分かるまでは3チームで良いんじゃないか? 親父はもちろんだけど、柏木さんところの兄妹も無理させたくないだろ?」
「カズ……気を使ってくれてるのかもしれないが、あんまり年寄り扱いするのはよせ。右京君達にしてもそうだぞ。必死に頑張ってるじゃないか。あまり過保護すぎるのもどうかと思うぞ」
確かに兄は顔に似合わず過保護だが、それも悪意が有ってのことではないのは、オレも父も充分に理解している。
苦笑しながらそんなことを言っている父にしても、本当の意味で気を悪くしたのでは無いようだ。
「でもまぁ、確かに人数が多すぎても連携が大変だしね。ダンジョンの攻略は2チーム。とりあえず明日は食料や素材の調達に1チームでいこうよ」
「そうするか。ヒデは亜衣ちゃん連れていけよ? 明日は大してキツいところに行く予定もないだろ?」
「うん、まぁ。じゃあ、兄ちゃんのパーティは……」
こうして、しばらく話し合った結果……
オレ、妻、トムのパーティ。
兄、マチルダ、カタリナ、エネアのパーティ。
父、右京君、沙奈良ちゃん、トリアのパーティという3チーム体制で明日は行動することになった。
父達には温泉街のダンジョンで、とことん深層までチャレンジして貰うことにした。
トリアが居れば万が一のことも無いだろうし、思いっきり戦って欲しいところだ。
今日受け入れた避難民のうち、戦う意思のある人達が通うことになるダンジョンの下見も兼ねている。
温泉街のダンジョンは、ポーションなどの等級の高い代物を集めるには最適だし、魔鉄や魔木という初心者用装備に最適な素材を取りに行くのにも最良のダンジョンなので、今の需要を考えると最適な選択だろう。
深層にはミスリルや、高級食材のドロップを期待できるモンスターも居る。
イレギュラーモンスターに遭遇する可能性のあるのは、オレと兄のパーティだ。
向かう先のダンジョンの難易度や周辺地域の発展度も考慮し、メンバーのバランスを考えてみた。
あとは実際にダンジョン周辺での活動を繰り返して、どの程度イレギュラーが脅威になるのかを把握していくだけだ。
単なる杞憂だったならば、もちろんそれが一番良いのだが……。
あの後、エネアにも話を聞いたのだがエネアは兄が例のモンスターを一刀両断した現場に居たというわけでは無く、あくまでマチルダや兄から聞いた特徴から推測したに過ぎないのだという話で、結局のところ推定グリルスは、あくまでも推定のままだ。
カタリナから聞いたグリルスの脅威度は、オレも大いに苦戦したモーザ・ドゥー(黒妖犬)やファハン並みといったところ。
マチルダに言わせれば、確かに多様な魔法は脅威だったが、あっという間に兄が斬り捨てたため強さを実感しにくかったという。
兄が帰って来るのを待って、実際相手をした感想を聞いたのだが……
「ん? あぁ、アレな。魔法も大したもんだったし、他のモンスターを操るのは確かに厄介かもしれないが、真っ先に潰せば何とでもなるだろ。今さらヒデが警戒するレベルのモンスターじゃないよ」
……と、まぁ予想していたどの反応とも違う答えが返って来てしまい、却って混乱することになってしまった。
マチルダは推定グリルスが他のモンスターを指揮していたことに気付いていなかったようだし、カタリナから聞いていた特徴にもそんな内容は含まれていなかったため、結局それが本当にグリルスなのかまでは分からずじまいだ。
とはいえ、せいぜいオーガやストーンゴーレムぐらいしか出ないと聞いていたエリアに、そんなモンスターが居たこと自体が問題なのだから、それがグリルスなのか、上位種だったり全く別種のモンスターだとしても、根本的な問題としては変わらない。
遅い夕食を摂りながら耳を傾けてくれる父と兄にトムを紹介し、オレが遭遇したグレーターデーモンについても話しておく。
細部は伏せた。
話せば無茶を咎められて、話が脱線してしまうだろう。
決して叱られるのがイヤだったわけではない。
……ないったらない。
「ヒデ、あんまり無理し過ぎるなよ?」
父にはお見通しだったようだが……。
「まぁ、ヒデの無謀は今に始まったことじゃないけどな。要は、また妙なことになりつつあるってことだろ? これが各エリアに1体ずつって話なのか、それとも複数のイレギュラーが出るのかで、だいぶ話が変わってくるよな」
オレはそうしたイレギュラーは、各エリアに1体だと勝手に思い込んでいた。
言われてみればウジャウジャとそんなモンスターが居る可能性も否定しきれない。
もちろんこれがオレの取り越し苦労に過ぎず、二度とそうしたイレギュラーに遭遇しない可能性も同時に存在することになるが……。
「なるほどな。カズの言う通りだ。ギリギリ何とかなる程度の戦力しか用意出来ない状況でダンジョン制圧に向かうのは、しばらく控えた方が良いだろう」
「そうだね。当面の間はパーティを分け過ぎない方が良いと思う」
「オレとヒデが何人かずつ連れて歩くっていうことか?」
「うん。それか、お父さんか亜衣をリーダーにして、食料や武具素材を荒稼ぎするパーティを別に編成するかだよね」
「2チーム体制か、3チーム体制ってことだよな。イレギュラーの傾向が分かるまでは3チームで良いんじゃないか? 親父はもちろんだけど、柏木さんところの兄妹も無理させたくないだろ?」
「カズ……気を使ってくれてるのかもしれないが、あんまり年寄り扱いするのはよせ。右京君達にしてもそうだぞ。必死に頑張ってるじゃないか。あまり過保護すぎるのもどうかと思うぞ」
確かに兄は顔に似合わず過保護だが、それも悪意が有ってのことではないのは、オレも父も充分に理解している。
苦笑しながらそんなことを言っている父にしても、本当の意味で気を悪くしたのでは無いようだ。
「でもまぁ、確かに人数が多すぎても連携が大変だしね。ダンジョンの攻略は2チーム。とりあえず明日は食料や素材の調達に1チームでいこうよ」
「そうするか。ヒデは亜衣ちゃん連れていけよ? 明日は大してキツいところに行く予定もないだろ?」
「うん、まぁ。じゃあ、兄ちゃんのパーティは……」
こうして、しばらく話し合った結果……
オレ、妻、トムのパーティ。
兄、マチルダ、カタリナ、エネアのパーティ。
父、右京君、沙奈良ちゃん、トリアのパーティという3チーム体制で明日は行動することになった。
父達には温泉街のダンジョンで、とことん深層までチャレンジして貰うことにした。
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イレギュラーモンスターに遭遇する可能性のあるのは、オレと兄のパーティだ。
向かう先のダンジョンの難易度や周辺地域の発展度も考慮し、メンバーのバランスを考えてみた。
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