人の味

よっしー

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ザ・サン②

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「なるほど。太陽ね、意外なところに答えがあったわ」
「でしょ??」
外の夕陽と今日の生物の授業にあった"光合成"がヒントになった。僕自身がベジタリアンだったおかげもある。が、これが、よくなかった。

「なら早速、確かめてみましょう。さあ、腕を出して」
「え? え?」
好奇心を目の奥に秘め、タッタと内履きで音を立て、向かってくる彼女。そのまま右腕を掴まれ、降ろしていた袖を捲られ、混乱する僕。
「何? 何今度は?」
「太陽に晒されると皆美味しくなる、でしょ?今度は私があなたをかじって味を確かめてみるわ。」
目の前の展開に頭がまだ追いつけない。何故この娘は抵抗なく男の腕に齧り付こうと出来るのか? 僕ら思春期真っ只中の高校生だよ?

「別にあなたと私の仲じゃない。それに、丁度、まあまあ日焼けもしてるみたいだし」
「いや、まぁまぁって。確かに俺ロールパンみたいにこんがり良い感じに焼けてるけど…」
個人差はあろうが、日焼けしたこんがり肌を魅力的と感じる者は男性にも女性にも少なからず居るであろう。それは、屋外で活発に動く行動派である証にもなるからだ。日焼けした自分に気づいてもらえて、僕はどこか嬉しかった。


「何言ってるの。あなたの焼け具合なんて良いとこメロンパンよ。」
「...」


「結構白くね?」
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