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第12章
しおりを挟む私は弟に言われた通りにした。
部下に送り迎えさせると言われけど、さすがにそれな事をされた目立つ。
「調べがつくまでは家にまっすぐ帰れよ。」
「はい、和也様」
「ふざけてるのか!」
「ふさけてない」
「女は連れ込まないでね。トラウマ中なので」
「連れ込まないよ。家に彼女がいるって断るから」
「それやめてよ。趣味が悪くなったんじゃないって何回言われたと思ってるの? 傷つくよ。」
「香が綺麗だから嫌味を言うんだろ」
「誰が綺麗なの?」
「香がだよ」
「そんなこと言われことない」
「そうなのか。お前さ、大和と別れたら、俺が紹介する男と付き合え」
「急にそんなこと言われても困るよ」
「男の見る目がないから、オレが選んでやるから」
「男はいらない」
「そんなことを言ってられないだろ」
「和也の友達なら、遊んでるから嫌」
「友達じゃないから心配するな」
「いいって」
「これをとっと片付けて離婚しろ」
数週間後ーー
すぐの調査の結果がきた。
名前は山村 佳菜(28) 山村美容コーポレーションの娘。いわいる社長令嬢。椎名 大和とは同期入社でその頃から付き合っている。
家はすぐ近くのマンションで頻繁に会ってる。
香が出張の時は大和の家に来てる。
この前のフランス出張は1週間は仕事。その後は有給取って二人でバケーション。
「山村も大和も仕事はできるから、上のポジションを狙える位置にはいる。ただ、クズだからな、こんな奴らの下で働くの嫌だろ」
薄ら笑いでバカにしてる。
「2人が付き合ってることは知られてるの?」
「別れたとなってるみたいだぞ。大和は香と結婚したからな」
「香と結婚して会社では綺麗な奥さんで有名だって」
「よかったな」
「あとな、こいつらは香と結婚する前に子供ができて堕ろしてる」
「大和はそれで山村にプロポーズをしたんだろう」
「·······」
「それで結婚できないからって、出世の為に私と結婚して山村さんは何とも思わないのかな?」
「それは二人にしかわからない」
「嫉妬とかそいうのないのかな? 私ならするけど」
「·······」
「香、クズの気持ちなんて考える必要あるか? ないだろ。家でセックスやりまくられてんだぞ」
「········」
「アイツらは香のことなんて考えてないの。わかるか? 常識があるなら、外で会うだろ。奥さんとセックスしてるベッドでやりたいか? 普通はやりたくないぞ。奥さんの使ってる物を自分の物ように使う。異常だろ。あの二人は麻痺してんだよ。人を傷つけることに」
「よりにもよって間宮グループの会長の孫だぞ人生終わりだ。女は風俗に落ちるだろうな。男は紐ってとこか。あーこわっ、じーさん怒らせるとまずいぞ。大和とこの両親もどうなるかなだな。あそこは製薬会社の専務だろ」
「山村美容は全国店舗は潰されるな。慰謝料も多額だろう。あの二人は今もバレてないと思ってるだろう。大和はメールは気にづいてないからな」
「和也が返信してるのはバレてないの?」
「バレてない」
「最近オレ楽しくなってきてる」
「和也もおかしいよ」
「うるさい!」
「来週にはじーさんに話すからお前もこい」
「え! 本家に行くの!」
「そうだ」
「わかった、行くよ」
「じーさん喜ぶぞ。香が大好きだから」
「私もおじいちゃん好きだから会うの嬉しい」
大和との事は弟にすべて任せる事にした。
大和と女はうちに来ているみたいだ。
弟が監視をしながら、メールで動画を送ってくる。見たくないけけど、「見とけよ」と言ってくる。
動画を開くと毎回ソファ、キッチン、テーブルと色んな場所でやりまくっている。
大和は愛してるを何度も言ってる。
最近は二人のセックス動画がAV男優、女優のように思えて他人事になってきた。
自分の気持ちに驚くばかりだ。
鈴にも弟から送られてくる動画を見せている。「またやってるの?」と呆れ顔。
「動画はバラ撒いたほうがいい」とまで言ってくる。
「香が家にいないからって、平気でこんなことしてるんだね。お花畑な二人だね。律にも話したの?」
「まだ言ってない」
「律にもこれ見せたら?」
「これ見せるの?」
「見せたら力になってくれるかもでしょう」
「弟に頼んでるからいいよ」
「律には話しなね」
「同期だし、仲良くしてるから話すよ」
鈴に言われたとおりに律に「今夜話した事がある」と食事に誘った。
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