Hold on me〜あなたがいれば

紅 華月

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流水ノ章

23 彼を1番理解する者

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「………。」

美優が気が付き、目を開いて見たその場所は…何もない輝くばかりに真っ白な世界だった。

ここがどこなのかも、何が起きたのかもよくわからず、彼女はキョロキョロと周りを見渡す。だが呆れる程に何もない。

「……。圭介、さん?……圭介さんっ…っ、……圭介さんっっ!」

こうなると彼女の救いとなるのは、もはや『圭介』しかない。美優はその場にペタリと座ったまま、愛しい人の名前を何度も呼んだ。けれどやっぱりその姿がないばかりか、大好きな声すら聞こえてこない。

「…っ、…1人にしないで…っ圭介さんっ…早く、迎えに来てぇ…っ、…」

敬語で話すのがデフォルトの美優だが、どうやら1人になると不思議な事にそれがマルッと抜けてしまうようだ。けれどそんな事なんてどうでも良い程、今の彼女は悲愴漂い涙声で嘆く。

…親と袂を別ち、独りで生きていくと誓って西区のアパートに暮らして12年。圭介が美優がいないと生きていけないと言って人目も憚らず泣いたのと同じように、美優もまた圭介が縁(よすが)となっていたのだ。

不安で押し潰されてしまいそうになり、もうどうしたらいいのかすらわからないと思ったその時…

『…大丈夫。貴女はアイツのところにちゃんと帰れるよ…だから安心して。…ね?』

「……。ひゃぁ!?」

『あはは!ゴメンゴメン!ビックリさせちゃった?…って、あんま悪ノリしてるとアイツにドヤされちゃうね♪』

「…あ、あのっ…貴方はどちら様…なんでしょう?」

『へ、俺?…あー逃げないで逃げないでっ。…言っても良いんだけどわかるかな?…アイツ、貴女に俺の事まだ話してないでしょう?悲しいって言うか、寂しいって言うか…可愛さ余って憎さ100倍♪みたいな?』

美優は基本的に初見の人間と話すのはちょっと苦手だ。なのでいつもそうするように、距離を置こうと座ったままズルズルと後退していく。

けれど突然現れ胡座で座り込んだ目の前の男はそれを慌てて引き止めると、ニコニコと人懐こい笑みでお構いなしにペラペラと話し出した。…これが戸惑わずにいられようか。

「……えっ、とぉ…?」

「うん…俺はね『立花流平』っての。貴女が良く知る…って言うか、貴女が愛してくれている『清水圭介』とダチだったんだ。」

「っ!け、圭介さんの…だ、ダチ…えと?…」

『…?』

「…お、お友達!…なんです、か?」

『あっはは!そうそう!圭介の友『ダチ』!』

「……?」

『……ありゃ、面白くない?…おかしいなぁ…“あの世”ではバカウケなんだけど…もしかしてじいちゃんばあちゃんが多いから?』

「……。えっ!ち、ちょっと待って下さい!…い、今…『あの世』って、言いました?」

『う?言ったけ、ど…、…あ!ち、違う!違うからねっ!ココはあの世でも天国でも、増してや地獄でもないから!…どこでもない『狭間』っていうかぁ…天国のいっこ手前っていうかぁ…』

「……はぅぅ…」

『…あ…う…ご、ゴメンね?でも安心してっ!さっきも言ったけど、貴女はちゃーんと圭介のところに帰れるからっ!ね…『美優さん』♪』

「……ど、どうして…私の名前…?」

『フッフーン♪俺は何でも知ってるよ?…圭介が美優さんと初めて出逢った時、妙な『男スイッチ』入っちゃってパク!って食っちゃったー♪とか…まぁイロイロ。あんなコトやこんなコトもねー。』

「………っ。」

今や2人にとっての黒歴史を、流平はさも楽しいと言わんばかり揶揄い口調で話す。女の身には恥ずかしいこの話題に、美優は顔を赤くして下を向いてしまう。当人らにはいい思い出のそれも、他人様に言われるのは…ちょっと居た堪れない。

『まぁまぁ、良いじゃないのっ。…俺としては嬉しかったよ。アイツ…ガキの頃から色々あって、人の優しさとか愛情なんてもの知らない奴だったから。』

「……。」

『そんなアイツや俺や南雲に、人の優しさと強さをまず教えてくれたのが…笛木さんだった。今ではすっげぇ豪邸みたいな家だけどね、昔はめちゃくちゃボロかったのよ?本人がボロくしちゃったんだけどねー♪…それでもあの人は、俺らの事情を知ってメシ食わせて寝場所を与えてくれた…』

「…会長が…、…そうだったんですね…」

『んっ。それでアイツは一飯の恩義って感じであの人にくっついて歩くようになったんだ。ついでに俺と南雲もねー。』

「…、…な、南雲…さん?」

『あれ、わかんない?…そか、美優さんはあの時意識なかったから…南雲は貴女を助け『た』医者で俺らのダチ。今じゃあ、あんな爽やかに笑って医者稼業やってはいるけどね、南雲もああ見えて『族上がり』なんだよ?こーんな頭してたんだからっ。』

そう言って流平は両手を自分の頭上に持っていくと、ニワトリの鶏冠(とさか)のような形を作りシュビッ!と動かす。だが美優にはそのジェスチャーでは伝わらなかったようで、彼女は小さく首を傾げた。

『…。うん、まぁ…とにかくねっ、今の南雲からはまず想像つかないと思うっ。さすがに族仲間だった圭介と話すと、地が出ちゃうみたいだけど。』

「……あ、の…」

『ん、何なに?美優さんっ。』

「その…圭介、さんは…ど、どんな感じだったんですか?…その…『族』の頃って…。」 

『…圭介?…ん~、トサカまではいかないけどたまにリーゼントにしてみたり…めんどくさいとそのまんまでいたりって感じだったかな?ただ…両サイドをガバッと刈り上げてたんだよね。今じゃ落ち着いた髪型してるけどさ…ちょっとダサかったかな…にゃはは♪』

「……。私…圭介さんの事、何も知らなくて……昔の事とかも聞いた事なかったし…聞けなくて、そのくせ自分勝手に不安になって…、…」

優しい雰囲気がそうさせるのか、美優は流平に心にあった小さな闇を吐露する。女友達がいれば難なく語り合えるそれを理解して彼はフッと笑う。

『…わかるよ。好きな人の事なら何だって知りたいよね、俺もそうだから。…でもね?人には知らなくても良い事も時にはあるんだよ。圭介にとって『今」が…昔の事なんかどうでも良い程、美優さんとの『今とこれから』が何より大事なんだ。じゃなきゃ…たったの数ヶ月で貴女にプロポーズなんてしないし、他人にあんな簡単に涙を見せて縋るような弱い男なんかじゃないからね、圭介は。』

「………。」

『胸張って、自信持っていいよ。…圭介は自分の命って言えるくらい、美優さんを愛してる。』

「……はい。」

『でも…知らなかったなぁ。圭介の奴、マジ惚れすると『溺愛気質』になっちゃうんだねー♪美優さんの事、子猫かってぐらい猫可愛がりだもんっ。』

「………。」

“今までの女はいったい何だったんだ?”と口に出しかけたが、流平はグッと飲み込み…代わりに『良い事』を美優に話す。

『良い事教えてあげよっか。…圭介はね、美優さんがあんまワガママ言わない、そんなトコも気に入ってて好きなんだけど…それでもたまにはワガママ言って欲しいって思ってんのよ。貴女の言う事はね、アイツはどんな事だって笑って許せるし叶えてやりたいって。…それが、今までの事全部を捨てさせた自分に出来る『贖罪』だ…ってね。』

「そんなっ…贖罪だなんて…。それは…私自身の『意思』です…実際、言われてそう思いましたから…」

『…うん。美優さんの気持ちも良くわかる。事実、起きなくてもいい事も起きちゃったからね。…美優さんが京極に拉致られた時…すごく不安になったよ俺は。圭介もあの時はさすがに『俺』を思い出したみたいでね…』

「………。」

『…アイツも…俺と全く同じ事を腹に据えちまうし…どうなるんだろう?って思ってたら…、…貴女が啖呵切って京極を蹴っ倒したから安心した。カッコ良かったよー♪あんな風に言い切れるなんて中々出来ないよっ。…同時に美優さんが『強い人』だって知って更に安心した。』

「…あ、の…圭介さんが、流平さんと『同じ事を腹に据えた』…って?…」

内容を聞き逃していなかった美優は、気になった事を訊ねる。僅かながら聞いてはいけないような気もしたが…それでも初めて聞く事で気になる。案の定、それは流平の琴線に触れたらしく…けれど彼はフッと優しい笑みを浮かべた。

『…俺もね、族に入って間もなく知り合った『女』に本気で惚れてね。相手は真面目な高校生だったんだけど俺と付き合ってくれて…住んでたアパートに毎日のように泊まってたんだ。半同棲ってヤツ?』

「……。」

『けど…族にいるとさ、自然と敵が出来ちゃうワケよ。俺が入った族の頭(ヘッド)は笛木さんだったから尚更っていうか…市内では有名な族だったからね。で、敵対する他の族のヤツらに俺の女が標的(ターゲット)になっちまって…貴女と同じく、ある日突然拉致られたんだ。』

「っ!…」

『…わかってすぐ、圭介と南雲が特攻で突っ込んで行ったんだけれど…、…俺らが行った時には『遅かった』。…美優さんと違って弱くて何も出来なかった俺の女は…、…たったの数時間で薬(ヤク)漬けにされて輪姦(まわ)されてた…』

「………。」

『…ッ…ヤクが抜けるまでの数日だけじゃなく…精神的に壊れちまったアイツの側に半年、ずっと付きっきりで一緒にいた…、…けど…どんな医者に診せてもアイツが元に戻る事はなかった…ヤクが抜けても、男の身体を欲しがって俺に擦り寄ってくる…、…そんなアイツを抱きながら…もう無理だって…』

「そ、んな…そんな事ないです!流平さんっ…」

『……。美優さん、アイツだけじゃない……俺が、俺の『心』も壊れそうだったんだ…』

「っ!」

『いや…もう壊れてたのかもしれない。けれどこんなアイツ遺して、自分だけ楽になれねぇ…アイツの両親に顔向け出来ないって。……だから俺は腹を据えた。『コイツを連れて、一緒に死のう。』って…』

「…そ…んなっ…っ…」

『圭介も南雲も、必死になって俺を止めてくれたよ…『ンな事して何になるってんだ!』って。そんな2人に俺は言ってやったよ…『本気で惚れた女が出来れば、お前らにもわかるよ。』ってね。…コレ、今では事ある毎に圭介が言う言葉でもあるんだよ?アイツは貴女と出逢って本気で惚れた事で、俺のこの言葉の意味がちゃんと理解出来たんだ。』

「…っ、…」

たくさんの涙が美優の頬を伝っていく中…彼女の脳裏にその時の流平の最期の姿が浮かんで来た…

何処ともつかない一点を茫然と見つめる真っ白なワンピース姿の女性を優しく抱え上げて、バイクの後ろに乗せる流平と…その横には、今より僅か若く幼顔の圭介と南雲らしい男の2人が詰め寄っている。

“流平!何考えてんだ、この馬鹿野郎がっ!!”

“ンな事して何になるってんだよ!!止めろッ…止めてくれって!”

“……。本気で…本気で惚れた女が出来れば、お前らにもわかるよ…”

どこまでも儚く笑う流平に、2人が言葉を失いグッと詰まる…だが彼の意思は固く、引き止める2人の言葉を受け流してしまう。

黒の特攻服をバッ!と翻して素肌にサラシを巻いた身体に羽織った流平は、愛しい女をバイクに乗ってから振り返り…その左手首に手錠を掛けると、自身の左手首にも同じく手錠を掛ける。

“…。ゴメンな…こんな目に遭わせちまって。…今生じゃ無理だったけど…あの世で幸せになろうな…咲希(さき)。”

…そう言って女『咲希』を抱き締めキスをすると、彼女の両腕を腰へと回させた。

“…圭介…瞬…お前らと出会えて楽しかったぜ。ジジイになったてめぇらとあの世で会えるのを待ってるからな。笛木さんやみんなにもヨロシク言ってくれや。”

“…ッ…流平ッ!!”

真っ直ぐ前だけを見据えて言い切り、ドゥルルン!とバイクのエンジンを掛けた流平はその鍵を引き抜き放り捨てると…右手でアクセルを全開に回し走り出す。…圭介と南雲の伸ばした手を擦り抜け…無情にも彼は去って行く。

場所は高速道路の脇道…彼のバイクはインターを交わし、高速へと突然割り込む形で乗った…そして…

“…ッ、流平ぇーーッ!!!”

彼が去って僅か数分…ドゥン!!という爆発音が辺りに響き渡った。すぐにバイクで駆けつけた2人が見たのは…大型トラックのすぐ側で炎上し黒煙を上げる『物体』だった。

“…、…り…流平…ッ、流平ーッ!”

“危ねぇ!止めろ瞬ッ!!”

“離せっ…離せや圭介ッ!流平ッ!流平ぇッ!!”

“…ッ、もう…無理だ…、…もう逝っちまったよ流平も咲希も…ッ!このアホがぁ!スカポンタンがぁ!!…ッ、…”

ガソリンが満タンだったバイクの炎上は激しく…まるで誰も近づくなと言うかのような惨状に、取り縋ろうと泣き叫ぶ南雲を必死に引き止めガッチリ羽交い締める圭介の両肩が…力無く震えていた…

「……っ…うぅっ…何で…どうしてこんな事っ…っ、…」

走馬灯のように見たその光景に、美優がしゃくり上げて泣く。そんな彼女を前に、流平は変わらず笑みを浮かべていた。

『…見ちゃったみたいだね。この頃の俺は誰の言葉も耳に入って来なかった…さっきも言ったけど壊れてたんだと思うし、完全にコッチに引かれてたんだよね。…でもね、俺は幸せだよ美優さん。アイツと…咲希と、子供の3人でいられて。』

「……え…」

『誰にも話してなかったんだけど…咲希の腹には俺の子供がいたんだ。拉致された後に妊娠したみたいで…それでも不安で検査してもらったら、俺の子だって確定してね…それで決めたんだ。3人で幸せになれるのはあの世だけだって。』

「…っ、…」

『まぁ…死に様が炎上って何だかなぁって思うけど、でも2人ともほぼ即死だったからまぁいっかってね。』

「っ、流平さんっ…」

『あ、そうそう。さっき言った圭介も同じ腹据えたってヤツ…アレはね、京極に拉致られた美優さんが俺の女と同じように薬漬けにされてたり、自分じゃない他の男に輪姦(まわ)されてたりしていたその時は…圭介のヤツ、そいつら全員ぶっ殺して美優さん道連れに自分も死ぬ覚悟だったんだ。あの時持ってたチャカ…拳銃はその為。』

「っ!…」

『アイツさぁ…『迎えに来たぜ。』とかカッコ良い事言ってたけど…腹ん中では京極に相当腹立ってたからねー。あの男、よく殺されなかったよね圭介にさ♪あっはは!』

楽しいと言いたげに腹を抱えて転がり笑う流平に、美優はちょっとだけ不満顔を浮かべる。

…そんな時だ。彼女の耳にある声が聴こえてきた。

“…美優…、…美優……美優…”

その声は…彼女が愛してやまない、愛しい人の声だった。

「…っ、圭介さん…?」

『…。やぁっとお出ましかぁ…ったく、遅えんだよ!圭介のスカポンタンが!』

「……。」

『…良かったね、美優さん。圭介が待ってる…アイツのトコに還らないと。』

「…流平さん…っ、…」

『…そんな顔しないで欲しいなっ。俺まで寂しくなっちゃうよ。…圭介にドヤされるかもしれないけど…お手を拝借♪そこまで送ってあげる。』

そう言って差し出した流平の手に、美優がおずおずと自分の手を添え乗せると…彼はグッと力強く引っ張って彼女を立たせる。そして真っ直ぐと歩き出した。

『……。なるほどね…圭介がしょっちゅう美優さんと手ぇ繋ぎたがるの、わかった気がする…触り心地が良い…』

「っ!り、流平さんっ!」

『ご、ゴメンゴメン!でも本当の事だから仕方ないっ…あっはは!』

「…もう…」

『…美優さん。アイツね…ああ見えて地味にスキンシップ大好き人間だから。あ、でもこれは貴女に限ってなのかな?昔の女には無関心だったからねー。でも美優さんは違う…実はもっともっと“触れていたい”って思ってる。だから人目なんか全然気にならないし、隙あらばどこかしら貴女の身体に触れてる。』

「…っ…」

『…だから…美優さんも遠慮なくアイツに甘えな。迷惑なんて思うどころが、圭介はそれが嬉しいんだからさ。…男はね、惚れた女には欲の塊なのよ♪』

ニコニコと話す流平に、照れて赤くなりながらも美優はコクリと頷く。そんな彼女を『可愛いなぁ~♪』と悶絶しながら笑った。

『…じゃあ、ココまでかな。美優さんに会えて、話も出来て良かったよ…こんな形でだったけど嬉しかった。ありがとう。』

「…流平さん。私もお会い出来て嬉しかったです。そうじゃなきゃ…私、きっと流平さんの事を知らずに生きていく事になってたと思いますから…」

『…。それともう1つ。アイツに…圭介に惚れてくれてありがとう。不器用でぶっきらぼうなヤツだから、なかなか他人に理解してもらえないんだよね…でも美優さんみたいな人がいてくれると安心だ。』

「……。」

『2人で幸せになるんだよ。大丈夫…必ずなれるから。…圭介にもそう伝えて。』

「はい。…ありがとうございました流平さん。…っ!?り、流平さんっ!流平さん?!」

流平のその手がそっと送り出すように離れた瞬間…辺りが白く輝き何も見えず目を凝らす。その先に見た彼の最後は…穏やかな笑顔で小さく手を振る姿だった。
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