初心者がVRMMOをやります(仮)

神無ノア

文字の大きさ
53 / 147
フレンド

暴走獣、スカーレット

しおりを挟む

 続けざまにスカーレットがジャッジたちに様々なものを渡していく。
「あとで振り込んどいてよ。で、こちらが新しく出来たエンジンオイル。今までよりも性能が向上しているはず。さすがに飛行機に使えるかどうかは分からないけど」
「お、サンキュ」
 ディッチが凄まじい量を取っていた。そして、余った分をジャッジが鞄に入れる。
「次回からもう少し増やしてくれ。バイクの他に車もディッチさんのところから購入したから」
「了解。毎度あり! で、これが機械油」
 説明をすれば必要なものを四人が自分の鞄に入れていく。その様をカナリアはただ黙って見ていた。
「カナリアちゃんは何か欲しいものは?」
「……と、特には。基本的に手作業が多いので」
「本気で言ってる? あの細かい作業、全部手なの!?」
「? さすがにビーズはタブレット任せにしてます。成功率が違うので」
「……そりゃそうだけどさ。石のカットとかは?」
「そんなに硬い石がないので、全部手作業です。彫れないものはそのまま使うことにしてますから」
「……ディス! 今すぐダイヤモンドも削れる彫刻刀と、作業用ナイフを作ってあげて!」
 ダイヤモンドって出るんだ。カナリアはそう思った。
「了解。依頼主は?」
「あたしでっ! その代わりカナリアちゃんには少しばかり付き合ってもらうから。 それからこの硝子素材を円形に作って! 高性能拡大鏡のレンズにするから」
「おう! 任せとけ!!」
 そして、そのままずるずるとスカーレットに引き摺られるままに、部屋を出た。

「……あ、あの」
「この服ってディスがAI用に依頼したやつじゃん。ディスが気に入らなくてお蔵入りしてたやつ。それよりもこっちの方が防御力も高いの!!」
 そう言って渡された服は、白い服だった。
「ささっ。すぐに着る!!」
 ウエストに少しばかりフィットしたワンピースの丈は、膝上十センチ。かなりのミニスカートである。そして、ブーツらしきものも白で、膝くらいまであり、ヒールもかなり高い。
「あ。歩きにくいんですけど」
 しかも転んだらかなりまずいんじゃないかと思ってしまう。
「大丈夫! セーフガードで中は見えない! いやぁ、思ったよりも似合うわ。キャップじゃなく、ケモミミのほうがいいかしら?」
 ぶつぶつと言っていたスカーレットは、色々なものを頭にあてがっていく。
「これのお金は要らないからね。アルブスのお古だし」
「いいんですか?」
「いいの。これよりも高い防御力を持つ防具を着せてるから」
 その言葉に、アルブスはにこにことしていた。

 それを聞いてカナリアも考えた。セバスチャンにも新しい服を用意しようかと。

 どうしたらいいかは、ジャッジたちに聞けば教えてくれるだろう。それからで遅くないはずだ。


「お待たせ! ナースなカナリアちゃん。どうよ?」
「レット! よくぞやった!!」
「絶対領域は正義だな」
 スカーレットがカナリアを見せると、ディッチとディスカスがすぐさま返した。
「でも、悩んでるの」
「何を?」
「ナースキャップ、ウサミミ、ネコミミ、イヌミミ。どれがいい?」
 何の話だ!? 思わずカナリアはスカーレットを見上げた。
「ナースキャップは外せないだろ。何せワンセットだ」
「兄貴。ケモミミもこの子似合うんだもん」
 スカーレットがカナリアの後ろに立ち、何かをしていく。
「ウサミミプラスのナースキャップだ!! これ以上の正義はない!!」
 ディスカスが叫んだ。
「じゃあ、簡単な錬金術で二つあわせる。これでしばらく、大丈夫よ」
 そう言うなり、頭に何かのせられた。ジャスティスが鏡を持って来て、カナリアの全身を見せる。

 イッタイナンデスカコレハ。

 硬直から溶けるまで、かなりの時間を要したのは言うまでもない。


 ちなみに、ウサミミは触られるとくすぐったいというおまけまでついていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

没落貴族とバカにしますが、実は私、王族の者でして。

亜綺羅もも
恋愛
ティファ・レーベルリンは没落貴族と学園の友人たちから毎日イジメられていた。 しかし皆は知らないのだ ティファが、ロードサファルの王女だとは。 そんなティファはキラ・ファンタムに惹かれていき、そして自分の正体をキラに明かすのであったが……

治癒魔法で恋人の傷を治したら、「化け物」と呼ばれ故郷から追放されてしまいました

山科ひさき
恋愛
ある日治癒魔法が使えるようになったジョアンは、化け物呼ばわりされて石を投げられ、町から追い出されてしまう。彼女はただ、いまにも息絶えそうな恋人を助けたかっただけなのに。 生きる希望を失った彼女は、恋人との思い出の場所で人生の終わりを迎えようと決める。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

よくある父親の再婚で意地悪な義母と義妹が来たけどヒロインが○○○だったら………

naturalsoft
恋愛
なろうの方で日間異世界恋愛ランキング1位!ありがとうございます! ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 最近よくある、父親が再婚して出来た義母と義妹が、前妻の娘であるヒロインをイジメて追い出してしまう話……… でも、【権力】って婿養子の父親より前妻の娘である私が持ってのは知ってます?家を継ぐのも、死んだお母様の直系の血筋である【私】なのですよ? まったく、どうして多くの小説ではバカ正直にイジメられるのかしら? 少女はパタンッと本を閉じる。 そして悪巧みしていそうな笑みを浮かべて── アタイはそんな無様な事にはならねぇけどな! くははははっ!!! 静かな部屋の中で、少女の笑い声がこだまするのだった。

【完結】番としか子供が産まれない世界で

さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。 何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。 そんなニーナが番に出会うまで 4話完結 出会えたところで話は終わってます。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

処理中です...