KARMA

紺坂紫乃

文字の大きさ
29 / 76
第二部 悲愴のワルキューレ篇

2-9

しおりを挟む
九、


 パレ・ロワイヤルホテルに近づくごとに刹那の発汗量と呼吸は増して行く。

「おい、そんな身体で満足に戦えんのかよ?」

 左文字の気遣いに「心配は無用だ」と刹那は汗だくでも笑う。そう笑われては二の句が継げない。左文字は参った、と嘆息する。

「頑固者の相棒を持つと苦労するな、左文字」

 見かねたZEROが刹那の腹に灼熱に熱せられた右手を当てた。しかし、熱はじわりと人肌程度だ。

「応急処置だ。長くは持たねえぞ」
「礼を言う、ZERO」

 痛みが嘘のように引いたところで、四人は再びパレ・ロワイヤルへと向かった。
 日が傾きかけたパリの街は、菩提樹の黄色と陽の色が不思議な色合いを生み出していた。





 パレ・ロワイヤルのボーイは四人を見て、あからさまに顔を顰めた。無理もない。丸腰とは言え、汚れた衣服の日本人と小柄な同じく東洋人の青年、そして白衣の中年男と北欧系の青年と纏まりのない四人組が、マハの部屋を教えろとのたまうのだから、由緒あるホテル側としては拒否するのが必然だ。
 ZEROがオリビエを引き合いに出して、うまく話を付けてくれたおかげで、何とか五階の角部屋に宿泊しているマハの部屋の前に辿り着くことができた。
 ここでZEROとオリビエは姿を隠し、刹那と左文字が扉に聴き耳を立てる。感じる気配は一人だった。

「――歌、か? マハの声だな」

 殺気もなにも感じない。二人は逆に不安に駆られつつも慎重に扉を開いた。
 扉を開いて、まず目に飛び込んできたモノに二人はぎょっとする。
 女の遺体が三体、転がっていたからだ。

「……どういうことだ……?」

 歌は寝室の方から聞こえてくる。それに誘われるように二人は寝室に入った。

「ふん、キリークのやつめ。『刹那以外を』仕留めろと命じたのに、失敗したのか」

 ダブルのベッドには、二人を招くようにマハが腰掛けていた。

「まあいい。刹那、どうやら手負いのようだからなあ。その状態でここまで来た事は褒めてやるが――自ら墓穴に入りたがるとは愚かの極みだ」

 立ちあがったマハは、拳大の金剛石ダイアモンドを浮遊させる。それに刹那が不可視となっている籠釣瓶の柄に手を掛けて居合の構えを取る。左文字は一歩下がった。

「マハ、入り口の女の死体は何だ?」

「あれか? さあ、覚えていないよ」

 とぼけるマハに、刹那は視線を鋭くする。

「では質問を変えよう。アーヤから『最終解放』の実態を聞いた。やはりあれはお主が求める『究極の異能』ではなく『術』だ。それでもまだ拘わるのか?」

 刹那の問いに、マハは今度こそ表情を険しくした。浮遊する金剛石の動きも怪しい。

「……私が追い求める異能か否かは私が決める!! 決断を下すのは私であって、断じて貴様らではない!!」

 マハの絶叫に答えるように金剛石の飛礫つぶてが刹那に集中して高速で飛来する。まるで小規模な隕石だと、左文字が身構えた。

 刹那は肺の中の酸素を吐ききると、鞘走りさせた籠釣瓶で四方八方へと刀を振るい、飛来する飛礫をすべて斬った。
 部屋には無数に分断された金剛石が光を受けてきらきらと雨粒のように輝く。

 ――見えなかった……!!

 左文字とマハは、不可視の剣で空を一薙ぎする刹那の神速の動きが目では追えなかったことにつぅ、っと一筋の汗が流れた。

 (……これが修羅か……)

 左文字は相方のいまだかつて感じたことの無い静かな怒りに目を眇(すが)める。

「……私は、奔放なお主が嫌いでは無かった。奇天烈で、陽気で、破天荒な気性に敬意を持っていた。仮にも左文字の――私の相方の師匠であり、アーヤと私達の良き友だと思っていた。しかし、今のお主はただの狂人に過ぎぬ……!!」

「黙れ!! 男に、十月十日も腹の中で生きていた命を奪われた私の何が解る!!」

 「キリーク!!」とマハは一人の異形の女を呼んだ。編み笠に五芒星の面と白い狩衣のその女は礼をした状態で剣印を結んだ。
 キリークの唱える呪に合わせて刹那と左文字の影が互いを襲ってきた。

「左文字!!」

「問題ない、お前はマハに集中しろ!!」

 実態のない影に徒手空拳で左文字はどう挑むのかと思えば、左腕に刺さった鋭い影の先端を右手の拳で叩き潰した。

「ふん、他愛もねえな。先に言っておくが、キリークとやら、俺は精神汚蝕や呪詛は効かない。アーヤが言うには、俺のカルマが僧兵に由来するかららしい。影も普段は実態が無くとも、攻撃の瞬間には物体になる。ならなければ、相手を負傷させられねえからな。血がついた影は見えるから不意打ちには使えなくなる――手の内がバレているてめえじゃあ、俺の相手にはならねえよ」
 
 そう言い捨てると、左文字は十八番の『縮地』で飛びあがり、ベッドヘッドの脇に立っていたキリークの顔面が潰れるような蹴りで彼女の身体を地に叩きつけた。

 動かなくなったキリークを横目でみたマハは、血が流れるのも構わずに口の端を噛み切った。刹那の異能――不可視の刀身は刃が見えないせいで距離感が掴めない。抜刀術にされると尚更安易な接近戦には持ち込めない。そう判断したマハにはもうこの攻撃手段しか手段が無かったと言える。

「お、のれ……!! 負けてたまるか……男なんかに、私は!!」

 マハの周囲に竜巻が生まれた。竜巻は部屋中の物を無差別に切り裂いていく。
 壁紙にも傷ができ、ベッドも裂かれて綿が舞う。
 左文字も両腕で防ぐだけで、精一杯だった。

 ――『金剛石ダイアモンド雪嵐・ダスト

 マハの心の叫びには同情したいが、刹那は心を再び修羅として叫んだ。

「籠釣瓶――!! 今、契約に従い、血を吸わせてやる!! ゆえに障りの一切を斬り裂け――!!」

 刹那は右斜め下段に籠釣瓶を構えると、マハに向かって突進した。
 
 それは、瞬きの出来事――。
 
 刹那に襲いかかる金剛石の刃を再び煌めく雨に変え、マハの全身を斬る。

「……っ……!!」

 全身に裂傷を負ったマハは、仰向けに倒れて浅い呼吸を激しく繰り返しながら刹那に問う。

「な、ぜ……殺さない……!?」

「訊かねばならぬことがあるゆえ。……お主には酷な事かもしれぬが……」

 刹那は入り口を振り返る。
 そこにはZEROとオリビエが立っていた。

「あーあ……派手にやったなあ、お前ら」と呆れ口調のZEROの後ろに立つオリビエの姿を見止めると、マハは目に涙を溜めて、激しく震えだした。

「……ひっ!! ……くるな……来るなああああ!!」

「あれだけ豪語しておいて負けたのか、ミレイ。キリークも、まさか『うち』の幹部なのにただの拳に負けるなんて……僕の教育が甘かったのかな?」

 およそ幼馴染の再会風景とは思えなかった。
 
 オリビエもあの気の弱そうな青年の姿から一変して、ピエロのように深淵に狂喜を宿した笑みでマハに近寄ろうとするのを、刹那が見えない刀身をオリビエの喉笛に突きつけて、行く手を阻む。

「ZERO、この不審者を見張っていてくれたこと、感謝する。オリビエ・イーサン――貴公が『夢幻泡影』の人物であることは明白。貴様の穢れ切った気にZEROと左文字は気づいておったぞ。マハの産んだ子供を殺したのは貴様だな?」

 刹那の問いに、オリビエはちらりと刹那を横目でみた。ガチガチと歯の根が噛み合わないまま泣き続けるマハは耳を塞いで縮こまっていた。

「ははっ!! 君、侮れないね。ミレイ――マハが話した通りだ。侍って皆がそんなに気に敏いのかい?」

 諸手を挙げながらも、おどけた様子で刹那を見るオリビエはひどく楽しそうだった。

「ま、僕も修行が足りないってことかな。あのヘボ医者にまで覚られていたなんて。そうだよ、僕がマハの子供を殺した。実に呆気ない死だったよ」

 刹那の怒りを助長する言葉選びをする。しかし、腸は煮えくり返っているのだろうが、刹那は至って冷静だった。

「僕の正体にはいつ気づいた?」と刹那へ親し気に尋ねるオリビエは現状を心底楽しんでいるようだった。

「ZEROが貴様を部屋に連れてきた時点で不審に思った。疑念が確信に変わったのはZEROの施術を見ていた時。あれは初見の人間にはかなり衝撃的なはずだ。事実、ルイーズでさえ直視できなかった。なのに貴様は驚きこそすれ、顔色を変えなかった。ZEROは信頼に足る男だ。左文字はZEROが貴様をここに同行させるという時点で気づいたようだが」

 刹那の洞察を聞いて、オリビエは高らかに笑った。

「そっかあ。これは参った。うまく擬態していたつもりだったんだけどなあ」

「実際、演技力は大したもんだったぜ? あのアーヤが気づかなかったんだからな。けど、俺達みたいに脛に傷を持つ男からしたら、幼馴染の産んだ子供を殺した組織について淡々と語るお前は異質だったのさ」

 ZEROの闖入ちんにゅうにオリビエの高笑いが止まる。ふ、と諦めたかのように笑うと、オリビエは肘を刹那の腹の傷に打ち込んだ。

「がはっ!!」

 壁に激突する前の刹那を左文字が受け止めるが、腹の傷が見事に開いて大量の血がじわりと着物を汚す。

「……てめえ!!」

「おっと、動かない方が良いよ。サモンジくん。お医者さん、あんたもだ」

 オリビエが忠告すると壁から生えた手が左文字の首にひたりと冷たい刀身を当て、ZEROの背後にもキーリクと同じ装束の人間が刀を当てる。
 
 しかし、左文字とZEROが悔しさに歯噛みしていると壁の手が斬り飛ばされ、ZEROの背後の者の首が飛んだ。

「……許さぬ……たとえ八百万やおよろずの神々や万人を敵に回そうとも……私だけは貴様を許しはしない!!」

 腹から血を出しながらも刹那はオリビエに斬りかかった。
 その身を焼きそうな陽炎を立てる様はさながら夜叉だ。
 
 オリビエは片手で念の障壁を発生させて刃を止める。だが、障壁は呆気なくヒビが入る。

「……馬鹿な……!?」

「マハの心と子供を殺めた罪、その血で贖わぬ限り籠釣瓶は止まらぬ……!!」

 猛虎の如き咆哮を上げて刹那は、不可視の籠釣瓶を逆袈裟に返して削ぎ落すようにオリビエの左肩から下を斬り落とした。

 ごとり、と重い音が床に響く。

 オリビエも思わず血を吹く肩を押さえてよろけ、後退する。刹那は限界がきたのか、その場に膝をついた。

「……は、僕がこんな侍如きに一本取られるとはね。恐れ入った。だが、よく覚えておくが良い。我々は『夢幻泡影』――僕はリーダーのカーン。幹部は僕を除く残り四名だ。またお逢いできるのを楽しみにしているよ、『KARMA』の皆さん」

 そう言い残すと、オリビエもといカーンは泡のように弾けて消えた。

 ――まるで泡沫の夢のように。しかし、残された爪痕はあまりにも深く刻まれている。

 刹那は「待て!!」と口からも血を吐きながら叫び続けたが、自由になったZEROから強制的に制止がかけられるとそのまま気を逸した。





 意識を失った刹那と、正気ではないマハを気絶させて連れて帰ってきた左文字とZEROが、全員に事情を話し終えると、時計の針は夜の九時を過ぎていた。

「……そう、友人の一大事に無力だわ。刹那なんてああいう気質だから、目覚めたらどうするのかしら?」

 アーヤは自身を責める。そんなアーヤを慰めようとZEROが彼女の肩に手を置くと、それは刹那の神速を超える速さで叩き落とされた。しかも、触れたところをハンカチで拭うというおまけ付きである。

「ZERO、ばっかじゃないの?」

 アンリの冷たい一言が飛ぶ。ZEROは若干涙目だ。

「おめえ……可愛い顔して、年々俺に対してひどくなっていくな」

 刹那の傷は癒えるが、マハの心の傷はあまりにも根が深い。どうしたものか、とアーヤだけでなく、一同が頭を痛める。

「あー……なんだ。もしもマハは俺に任せてくれるってんなら、あの女の傷になっている記憶を一切合切取り払ってやるがどうだい?」

 ZEROの申し出にアーヤは「記憶を消すということ?」と尋ねた。

「そうだ。精神病院にぶち込むより、記憶を消してスイス辺りの避暑地で休ませてやるが……」

 ZEROの提案にアーヤは目を伏せて「マハが起きてから決めましょう」と締めくくった。



 刹那はベッドの沈黙を守っていた。左文字が窓際にいることは気配で解ったが起き上がる気がしないのだ。
 腹の傷はもう完全に塞がっている。だが、『夢幻泡影』の爪痕はあまりにも深い。

「……一人で『夢幻泡影』と戦うってんなら、俺を殺してから行けよ」

 左文字は月明かりを浴びながら、最低限まで落とした声でそう言った。

「できぬことを盾にするあたり、お主はずるいな……」

 刹那は片腕で目を覆う。

「カーンは『KARMA』に宣戦布告したんだぜ? なら、全員で迎え撃つしかねえだろ。お前だけが一人になったところで、連中の狙いは俺達全員だ。『クルセイダーズ』戦では、運よく死人が出なかったが、今回は絶対に誰も死なないとは言えねえな……。俺はそれでも全員に話して決意を訊くべきだと思う」

 刹那が最も恐れているところを、左文字は適格に抉りだす。刹那も重々承知しているから、今後の行動にためらっているのだ。

「左文字……私はどうすべきだと思う?」

 刹那の問いに左文字の答えは明瞭だった。

「答えを他人に託すなんてらしくねえな。逃げるな、刹那――俺はお前が止めても行くぞ」

 まったくどうして、この相方は迷いを知らないのだろうか。左文字の言葉に、刹那は喉で笑った。

「……忘れていた。私は斬らねばならない。この脈動する心臓が止まるまで、斬り続けるのであったな」

 ベッドから上体を起こした刹那は、枕元に立てかけてある籠釣瓶を鞘から抜き払い、月光に輝く刀身に誓う。

「付いてきてくれるのはお前もだった。切り裂こう、この世の全てを――お前を振るうには修羅が相応しい」
 
  ――月が照らす。曇りなき刀身は、刹那の心を投影するかの如く。
 
 どこまで行けるのだろうか――否、道は切り開くものだ。
 
★続...
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

滝川家の人びと

卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。 生きるために走る者は、 傷を負いながらも、歩みを止めない。 戦国という時代の只中で、 彼らは何を失い、 走り続けたのか。 滝川一益と、その郎党。 これは、勝者の物語ではない。 生き延びた者たちの記録である。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

織田信長 -尾州払暁-

藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。 守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。 織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。 そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。 毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。 スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。 (2022.04.04) ※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。 ※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。

あまりさんののっぴきならない事情

菱沼あゆ
キャラ文芸
 強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。  充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。 「何故、こんなところに居る? 南条あまり」 「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」 「それ、俺だろ」  そーですね……。  カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。

処理中です...