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――20日目

153.『朝の時間(3)』

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佐倉 小桃
「…………あたしも人狼ゲームは今回が初めてだから、よくわからないけど……、
 あのときに、占い師って嘘を吐く勇気なんてないと思う。
 …………あたしだったらだけど」

小田切 冬司
「…………もし白百合さんが人狼だったら、よっぽどの演技者だよね」

白百合 美海
「…………あたしが本物の占い師だって、証明するものはあったはずだわ。
 占いの方法を知ってる。それは、みんなに話したはずよ。
 それに……勝平くんを、人狼として告発した。それを直斗くんが確認したわ。
 もしあたしが偽者で人狼なら、仲間を売るような真似をすると思う?」

間宮 果帆
「庇いきれなくなったんだろう」

白百合 美海
「果帆…………」

間宮 果帆
「……………………」

小田切 冬司
「……勝平くんは死ぬ気満々って感じだったからね。
 ……あと、それを言ったら俺だって村人と証明する証拠がある。
 白百合さんに占われてるって言うのもひとつだし、なにより、みんなが和歌野さんに投票したときに、
 俺は勝平くんに票を入れてるんだ。
 …………自分でいうのも難だけど、あの段階で味方の人狼売るような真似すると思う?」

有栖川 直斗
「…………そうだよな」

間宮 果帆
「……………………」

小田切 冬司
「…………とにかく、亡くなった人も含めて村人と確定してるのは、
 アキラ、八木沼さん、筒井くん、朔也、竜崎くん。それに、直斗と佐倉さん。
 目黒くんと、小日向さん、和歌野さんは霊媒結果によって村人確定。
 …………あとはもう、白百合さんを信じるかどうかしか選択肢は残されていないよ。
 …………もし、信じないなら、今日の処刑は白百合さんをやるべきだと思う」

白百合 美海
「……!!」

間宮 果帆
「……!!」

有栖川 直斗
「美海を信じるなら、果帆と七瀬が。
 美海を信じないなら、それ自体が人狼の証だからってことか」

小田切 冬司
「…………そう言うこと。
 …………俺は白百合さんを信じるけどね」

有栖川 直斗
「…………悪い、俺もだ」

七瀬 和華
「……………………」

間宮 果帆
「……………………」

本堂 空太
「………………俺もかな」





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