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『腸』――2日目
068.『朝の時間(3)』
しおりを挟む――――AM08:00、空太の部屋
本堂 空太
「……………………」
(…………朝、か。
……あれ、俺の部屋じゃない?
…………どうしたんだっけ)
本堂 空太
「…………っ!!」
(そうだ、思い出した!
…………変なゲームに……『人狼ゲーム』とか言うのに参加させられたんだ!
朝…………、な、何事もないんだろうな)
本堂 空太
「…………!」
(俺は勢いよく部屋を飛び出した。
ダイニングルームに駆け足で降りていくと…………)
間宮 果帆
「お、空太!」
本堂 空太
「え?
…………いち、にい、さん、しい、ごお………………、
…………え? もしかして……俺が一番…………最、後……?」
(俺以外、全員集合していた)
間宮 果帆
「そうだよバカ!
おまえ、寝すぎ!」
本堂 空太
「え? ごご、ごめん!」
間宮 果帆
「ま、よっぽど疲れてたんだろうけどな」
本堂 空太
「ふふ」
八木沼 由絵
「あはは」
本堂 空太
「そ、それで……?
人狼の襲撃っての、は……?」
道明寺 晶
「ああ。失敗、ってやつだ。
上手くいったみたいだな」
本堂 空太
「ほ、ほほ本当?
あああ~、よかった、気が抜けた……」
間宮 果帆
「よーく言うよ。
ぐーすか寝てたくせに」
有栖川 直斗
「ははは、もう8時すぎだぜ?」
全員
「あははははは」
筒井 惣子郎
「いや、本当に、人狼、それに用心棒、
よくやってくれた。
本当にありがとう、礼を言うよ」
和歌野 岬
「本当にね。
おかげさまで、今夜は安心して寝れそうだわ」
小日向 花菜
「サキ、良かった。
体調、すこしはマシになった?」
和歌野 岬
「ええ」
間宮 果帆
「昨日はカリカリしてたのに、
今日は機嫌よさそうじゃん?」
和歌野 岬
「昨日は、胃が痛かったし。
…………みんなが強すぎるのよ?」
八木沼 由絵
「それは言えてるかも~」
白百合 美海
「特に、アキラがね」
有栖川 直斗
「そうそう、アキラが」
乃木坂 朔也
「アキラだもんな」
道明寺 晶
「どういう意味だ、それは。
図太いって言いたいのか?
俺はこんなにも繊細な男の子なのに」
本堂 空太
「はいはい」
(まーた始まった)
全員
「あははははは」
本堂 空太
(昨日とは一転して、和やかな雰囲気だ。
……殺し合う必要がなくなった。
それは、当たり前のことだけど、今の俺たちには希望の光だった)
七瀬 和華
「……さて、みんな揃ったし、朝食の準備でもしましょうか」
佐倉 小桃
「和華、手伝うわ」
白百合 美海
「あたしも」
八木沼 由絵
「由絵はお皿洗い頑張るね~」
間宮 果帆
「まったく由絵は」
八木沼 由絵
「なによ~」
千景 勝平
「あー、材料運ぶなら持ってくるぞ」
竜崎 圭吾
「俺も」
目黒 結翔
「俺も!」
白百合 美海
「和華ちゃん、どうする?」
七瀬 和華
「朝食だし、パンにしない?
フライパンを使えばすぐに焼けるし、目玉焼きとベーコン乗っけたりして」
目黒 結翔
「いいな、それ!」
道明寺 晶
「…………朝は和食の気分なんだが」
小田切 冬司
「俺も。でも、作ってもらう立場だからね。
七瀬さんや白百合さんたちに任せるよ」
白百合 美海
「……おっけー(にっこり)」
佐倉 小桃
「それじゃあ、始めましょうか」
【残り:16人】
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