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『腸』――16日目

156.『もう逃げられない(2)』

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千景 勝平
「だから。解釈が違うんじゃねえかって言ってんだよ。
 わかんねえやつだな」
**(…………まあ、その選択肢も考えたんだけどな。
 結局、人狼として振る舞うことを選択したが)**

目黒 結翔
「……なんだとこの野郎!!」

筒井 惣子郎
「よさないか!
 どうして冷静に話し合いができないんだ!
 言い争ったってなんにも解決しないんだ!」


全員
「……………………」


七瀬 和華
「…………筒井くんも、冷静になって」
**(こんな事態を招いたのは、わたしのせいだけど…………)**

筒井 惣子郎
「…………すまん」

本堂 空太
(…………あそこまで声を荒げるなんて、筒井らしくない。
 …………はは、もうみんな、らしさなんて、ないか)

乃木坂 朔也
「…………全員死ぬリスクがある以上、俺は、自殺はすべきじゃないと思う」

佐倉 小桃
「…………そうね、あたしもそう思うわ」
**(あたしは…………乃木坂くんに着いていくだけよ)**

間宮 果帆
「…………そうだな」

目黒 結翔
「……なんだよ、お前ら。
 …………ゲーム、やる気なのかよ」

和歌野 岬
「少なくとも、用心棒はそうみたいよ。
 …………それに、人狼も」

小田切 冬司
「……………………」
**(白百合さんと勝平くんは、不服みたいだったけどね……)**

小日向 花菜
「…………悲しいけど、そうみたいだね」


全員
「……………………」


目黒 結翔
「……くそやろうが!!!
 なんで! なんで俺たちがこんな目に合わなきゃいけないんだよ!
 いったい…………いったい誰のせいなんだよっ!」

本堂 空太
(…………恐怖を感じると、怒りで自分を守る人種がいる。
 怒りは正当な感情で、正当な防衛本能なんだ。
 …………目黒は思いっきりそのタイプみたいだ。
 弱い犬ほどなんたらって…………思ってしまったのは内緒だ)

千景 勝平
「…………なんでお前、そんなにぶちギレてんだ?
 つーか思ったんだけどさ、そうやって、自分は人狼じゃないみたいな言い方してるけど、
 そーゆーやつに限って隠してたりするんだよな。黒い、醜い部分をさ」

目黒 結翔
「…………なにが言いてえんだよ」

千景 勝平
「…………わかんねえのか?
 …………お前、カモフラージュしてるみたいだけど、人狼なんじゃねえの?
 …………道明寺と由絵を殺したんだろこの野郎」
**(やるとなったら、徹底的にやる。
 それが、俺だ。人狼としての宿命を全うしてやる)**





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