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弾劾裁判
しおりを挟むアスガルド共和国を平定し、たくさんの捕虜と領主、貴族などの弾劾裁判を行うことに
「今回行うのは、公式的な裁判になります。私、皇帝自ら、捕虜を裁く裁判を行うことをここに宣言します。」
「魔帝国議会議長ミカエルです。嘘をつけば議会侮辱罪として罪が重くなるので質問も誠実に応えるように」
「弾劾委員会ラファエル委員長です。君たちは、少数種族保護に関する特別法違反と魔帝国対する戦争犯罪と非人道的差別及び奴隷禁止法などに問われています。その件についての質問をしますので、誠実にお応え下さい。嘘はバレますのでそこの所はよろしくお願いします。」
弾劾裁判は、国民全員に公開され、諸侯公国連合や近隣諸国にも公開されるという前代未聞のものだった。
神以外に裁かれないというのがグラウディウス教の考え方を 逸脱する行為ではあったが、圧政に苦しんでいた多くの国民は弾劾裁判に対して絶大な支持をし、多くの国民が見守る中で、北バルト地方領主アザナール・ドミナシオンと南バルド領主エドワード・バルドリューの2人への質疑応答が行われ、ちゃんと法務官が2人付けられ、答えたくない質問や疑惑については、拒否しても良いが、嘘はついてはならないというルールの元 着々と裁判が進められた。
(法務官 現代で言うところの弁護士である。)
「私は、増税などしていない。私たち領主の下には、代官がいる。その代官は、国王に任命され、徴税権を有し、軍隊などを動かして徴税を要求することもできる権限が与えられていたのだ。奴隷集めは、各領主の義務であり、アスガルド共和国憲法に準ずる行為として認められている。そのため、この裁判も無効である。」
「ふーんなるほど でも残念ですね。この裁判は、無効にはならないです。魔帝国憲法に基づいた公平かつ正式な裁判ですから」
「法務官の2人はどう思いますか?」
「はい…判決を覆すのは、ほぼ不可能でしょう…恩赦を求めるべきかと私たちは、進言します。」
諸侯公国連合が介入してこれないのは、正式に発表、公布された魔帝国憲法によってこの裁判は公平性と正式な裁判として認めざるを得ない状況だったからである。前までは、汚職などで捕まっても、裁判を無効として、諸侯公国連合が介入を宣言し、無罪になる場合が多かったが、この一件は、介入どころか介入すれば、国として認めたことになるためだった。
「なんだと… 判決がもう決まっているだと!!」
「はい… 判決は、極刑 つまり、公開処刑になるかと思います。」
「何故だ! 私たちには何の罪も無いのに!!」
「そういう所があなた達、2人のダメなところです。」
2人の目の前に、2人の奥さんであったエルフ族の娘カトリーナとテリーヌのが立っていた。
「どうしてお前たちが!! 」
「この裁判を申請したのがそちらのお2人ですからね。子供の保護と自分たちの保護と同時に夫からの性的な虐待、非人道的な行いと子供達に対して母親への日常的な暴力を振ることを強要した罪なども加味して、あなた達、2人は生きている価値などないと判断し、判決は、極刑なのですよ」
「それは、嘘だ!! 私たちは、日常的な暴力を振ることなど強要も支持した覚えなどない!」
「嘘はついてはいけませんよ。諜報省中央諜報局によるとあなた達、2人は、奥さんに対してのあまりにもひどい扱いを忠告した副城主を処刑してるのは確認済みなので、言い逃れなど出来ると思うなよ。ゴミ以下のカス共が」
ラファエル弾劾委員長の言葉が胸に鋭く刺さったのか、これ以上の反論もしなくなり、公開処刑を判決された時は、泣いて謝って|命乞(いのちご)いをしていたが、裁判を見ていた国民からは同情の余地無しと罵声を浴びせられ、連れて行かれた。
主文 極刑(猛毒を打ち込むことによる死刑)
処刑日は、1週間後に行われることと非人道的な処刑はせず、一瞬で死ぬ猛毒を静脈に打ち込むこと、それを全国民の目の前で行い、このことを諸侯公国連合側にも伝えられ、諸侯公国連合側は、非難声明を発表するのみにとどまった。
「予想通り、諸侯公国連合側は、介入して来ないですね。」
「はい、そうですね。皇帝陛下様、アシュリードの村には、皇帝陛下様のお城が建設中であります。」
「自分のお城なんて夢みたいですね。楽しみです。雪さんはどうですか?」
「私も楽しみです。あっという間にアスガルド共和国を平定して、あなたは、どんだけ凄いですか」
「まだまだこれからですよ。僕達はまだスタートラインに立っただけです。目標は、ここが発展したら、とりあえず、隣国を平定して諸侯公国の何カ国かは我々の領土になるでしょうし、人も増えれば、何かが起こる。火種を作り出すのも大変ですけどね。あとは、気になっているのは、グラウディウス教の中心である最高神官庁ですね。」
「もう既に800年ぐらい進んでるような気がしますが、それはどうなんですかね?」
「ははは ガブリエルの情報によると最高神官庁は、グラウディウス教の中心であり、聖地として総主教領として国王から寄進された領地に信徒や神官などを住まわせていて、諸侯公国連合に絶大な影響力を持ち、神を深く信仰し、邪教徒の殲滅、周辺諸国への布教などを行っているところのようですと書いてありますね。」
「凄いですね。ここまで情報を集めるとは驚きですよ。」
「流石ですね。」
「これを調べるのに普通に最高神官庁に入って機密文書とかを持ち出してきたけど見てみますか?」
「せっかくですし、見て見ますかね」
「グラウディウス教の秘密について
グラウディウス教は、元々、一神教派のバゼール派が多数派だったが、バゼール派の考え方は当時の国王たちにとっては、邪魔なもので自分たちの権力強化に都合が悪いものだったからアザードル派を作り、無理やりにも多神教派を増やした反動で、獣人族を神として|奉る宗教のエスプリ教を誕生させることになってしまい、獣人族や蛇人族奴隷計画に狂いが生じてしまい、多神教派から一神教派へと鞍替えする諸侯公国連合の人間も跡が立たない…それに最高神官庁の財政が悪くなったは…総主教の無茶苦茶な改革で起きたものだ。だけど最高神官庁最高機密文書として保管し、信徒には絶対見られてはならないようにしておこう。
エバンジェリスト・クラウスティーノ財務兼宗務担当主教」
「もう一つは、今の総主教の選挙不正について
現総主教は、信徒たちからの得票数が、過半数割れしていたにも関わらず、投票率を改ざんし、無理に過半数とした。そのことを選管担当の主教と結託して行わせ、当選 そのことを疑問視し、追及したライバルのタラバスク主教を暗殺し、落馬事故として事故死に見せ掛け、追悼するという強硬策に出たのだ。私の身も危ないこのことを知っているのは、選管担当の主教であるこの私、エバル・カリーフリット主教のみだからだ。」
「なるほど、これが最高神官庁の闇の部分ですか 面白いほど、不正行為が蔓延してるね。」
「黒服の騎士と言われる暗殺部隊がいるようですよ。」
「それを差し向けてくるかもしれませんね。でもそれはそれで、侵略の口実に使えるからね。」
「それを狙って煽って見てください。確実に食いついてくるでしょうから。」
「この情報を信徒たちにバラすんですね?」
「えぇ 一部だけね。選挙のことだけをバラせば、反総主教派であるバスク・エルネーラ主教が追及をするでしょうから。」
「確実にやります。では失礼」
ガブリエルが消え、ラファエルがやってきた。
「夜遅く失礼致します。」
「どうされましたか?」
「諸侯公国連合が、魔帝国アゾートを正式に国家として認めると発表しました。」
「分かりました。どうやらテリトリーテ王国の諸侯たちが、国家として認めるよう国王から命じられたようですね。」
「我々との独自貿易と独自の通貨による安定的な収入源を確保したい国王からの後押しとテリトリーテ王国国王としての命令のハッピーセットで、認めざるを得ない雰囲気になった模様です。」
「これも計算のうちなんですよね。流石、皇帝陛下様です。」
「正式な国家として認められたことで、諸侯公国連合からの大使とテリトリーテ王国の大使がこちらに来るでしょうから おもてなしの準備をしておきましょう。」
そうして、魔帝国アゾートは、国家として動き始め、近隣諸国の一つラウバス王国は、アゾート侵攻に向けて兵を動かしていたのである。
次回、ラウバス王国平定戦
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