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思い出
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人にはどうしても思い出したくないものがある。
思い出したくない記憶は、普段記憶の奥底に隠している、これが表に出てしまうと心に傷がつき疲弊するからだ、ただし、思い出さなくては前に進めない時がある
◆
最近、召喚科の先行隊志望の生徒に一目置かれている
今日も3年の生徒が俺の剣技の授業を見学に来ていた、10日ほど前には1年の生徒だ。
二月ほど前、欧米ズ相手に盛大に恥をまき散らした自分を、笑いに来ていると思ってはいたが、どうやらそうでもないらしい。
「はっ!」
剣技の先生が下段の構えから切りかかってきた。
体制を崩している俺は『土』魔法でバスケットボール程の弾を3つ作り、すぐさま後ろに飛びのく、その内の2つを先生に向け放つ
先生はその内の1つを躱し、すかさず土弾を2つ作り、俺の放った残りの2つの土弾に向けて放った。1つは向かってくる俺の弾に当たり相殺、魔力に戻る、もう1つは空中に留まっている弾に向けられた。
俺は1つだけ飛ばさなかった土弾に向けて火弾を作り放ちつつ、風魔法の力を借り右に飛んだ
火弾を見た先生は少しギョッとしたような顔をしたが、強化魔法を使い左に飛びのいた、空中に留まっていた土弾に、俺の火弾と先生の土弾が同時に迫るが、俺の火弾の方が着弾が速く爆発
右に飛んだ俺の前には、既に同じ方向に飛んだ先生が上段の構えで刀を振り下ろそうとしていた。
俺は瞬時に先生の頭の上に、縦横高さ1メートルほどの土のブロックを出現させる
そのまま落下したら刀は振り下ろされないだろと判断、土のブロックは重力に引かれ先生にのしかかる、
俺は着地の体制が不安定だったが、無理やり刀を横なぎに払った。
「もらっ! 『ゴン!』 ぐう゛ふぅ!」
「その喋るこだわりは何とかならんのか?」
全くもらってなかった、土の塊を出した瞬間、先生は俺の横なぎの刀の前に小さな土の壁を作り、俺の刀を防いだうえ、頭上から落ちてくる土のブロックを、刀に土の属性を纏わせ相殺しそのまま振り下ろしたのだ。
「いってぇ‥‥‥‥よく頭の上の奴を処理できましたね」
痛む頭を押さえながら先生に聞いてみる、完全に視界から外れていたのに、なぜ処理できたのか分からなかったからだ。
「お前は刀の軌道上に土の壁を使ってよく妨害するからな、今回もそうしてくるだろうと思ってな、フフフ、今回は俺がお前の真似をしてみたぞ、なかなかうまくいったろ?」
してやったり顔の先生
俺の刀を止めた土壁は、俺の出す土壁よりも小さかった、俺がどんな軌道の刀を振るってくるか、分かっていたからあんなに小さい壁でも十分だったんだろう、まだまだ俺も未熟だと痛感する。
「もう少しで鐘が鳴るな、今日はここまでにしよう、今日の反省点を忘れるな」
そう言い残し剣技の先生は帰っていった、それと入れ替わりで見学に来ていた3年の生徒が寄ってくる、
3年の先行隊の生徒は2人しかいない男女一人ずつ、入学してからこの2人はお付き合いしているらしく、度々くっついているのを見かける、羨ましいとは思わないが、目を閉じて「うーん・・」と唸ることはある。
パチパチと軽く手を叩きながら男子生徒が近づいてくる
「いやー凄かったよ、1年の奴らが騒いでたからどんなもんかなと思って見学を願ったけど、想像以上の物が見れたよ」
「そうですか?いつもあんな感じでやられてるだけですけど?」
「勝ち負けじゃーないよ、ハヤトの場合8割魔法だろ?俺たちの場合魔法は5割程しか使ってないんだよ、先生がもっと魔法を使えって言うんだけど、これ以上どうやって使うんだ? って感じだったんだよね、勉強になったよ、先生のあの焦った顔も初めてみれたからね、ありがとう」
ついこの間ぐらいからちょくちょく先生が強化の魔法を挟むようになってきた、他の学年ではしょっちゅう使っているらしいので、俺の腕も少しずつ上がってきたのだろうか?
「ねぇ、ハヤトはこの後予定とかあるの?よかったら私たちと一緒に召喚の訓練とかしない?」
もう一人の3年生の女生徒から訓練のお誘いが来たが‥‥‥‥
「あぁいぇ、この後鍛冶施設の使用許可を取っているんで‥すみませんが」
「へー、ハヤトは多芸だな俺達も出来たらよかったんだけどね、まぁでも先行隊でも召喚者なら結構まともな装備が支給されるらしいからね、それで我慢するさ」
「んーそっかぁー、じゃーまた今度一緒に訓練しようね」
「はい、その時はよろしく」
二人は「それじゃー」と手を上げ召喚の訓練場の方に歩いて行った
手を繋ぎながら
うわぁー、あの間に俺を誘おうとしていたのか・・・ひどいな。今度誘われたら欧米トリオも連れて行こう、そうすれば心の被害が減る。
◇
鍛冶に関して、型に流し込む鋳造から、叩いて形を作る鍛造に切り替えた。
そっちの方が武器の強度に関わってくるそうだ、これがまた難しくまず剣の形にすらならない、一度ハンマーだけでやって見たが駄目だったので、今はまず型に流し、それを叩き鍛える、
出来上がった物を比べてみると確かに違う‥‥‥‥気がする、何かこう‥‥中身が詰まってる! といった感じを受ける、上達していったらあのロマン武器も作れるのだろうか? そんな事を考えつつ作業を続ける。
契約出来る魔法の中には「合成」というのがあるらしい、鍛冶にも使えるらしく、いずれ契約してみたい、超合金武器とかつくれるのだろうか?
など考えて材料となるちょうどいい大きさの折れた剣などを物色していると、その中にぱっと見、銃弾のような形の金属があった、
この世界では銃というのはあるがその価値は低い、火薬を使わず、予め組み込まれた『火』魔法の爆発で飛ばすか、空気を圧縮した『風』魔法で飛ばす、その魔力を供給するのは魔石を用いる、銃とは武器というよりも魔道具に近い。
その銃が価値のない理由として、弓の矢とは違い銃の弾には直接触れないため魔力を通せず威力が低い、そして命中率が極めて低い、どこに攻撃しようとしているのか銃口の向きで分かるし、しっかり狙うには時間がかかる。
過去に弾にも魔力が通るように魔鉱石を弾に使った実験もしたが、コストが高すぎるということで断念、そして銃は主力としては誰にも見向きもされなくなってしまった。
「先生は杭みたいな物に魔鉱石で線を描いて、それに魔力を通して投擲武器にする人もいるって言ってたな‥‥‥‥」
その時だった! 雷で撃たれたかのように全身が震えるような痺れるような、何かが舞い降りるような感覚を感じた
「天 啓 が 下 り たぁ!!!!!」
グワッと立ち上がり目を見開いた、手の震えが止まらない・・・
目の前には、今日同じ時間帯に鍛冶スペースを使っている生徒がいる、1年上のペルペ先輩だ。右手で心臓をを抑え眉間にシワを寄せていた、いきなり大声を出されびっくりされたのだろう
「あ、すいません」
一応誤っておく、でも俺にはそれどころじゃない! 軍学校に入る前に契約した魔法を始めて使用する、この魔法を使うにはかなりの「犠牲を払う」と言っていたがそんなのはどうでもいい。
『回想』!
詠唱した瞬間目の前にいた眉間にシワを寄せていたペルペ先輩は「あっ!」という顔をした、どんな魔法か知っているのだろう
『回想』魔法とは、一度でも目にしたもの聞いたことであるならば、それを完全に記憶を蘇えさせることが出来る魔法だ。
俺が今回思い出したいのは、地球に居た時に一時期流行った「レールガン」、『雷』の魔法を使い弾を射出させる、その時同時に弾に魔力を流せないだろうか? この際距離や威力はどうでもいい、接近されたときに最後の切り札もしくは、手数の一つとして使えるのではないか?
俺のこだわりの一つに、収納魔法で納めていた刀を、頭の高さ辺りからニュッと横向きに出し、風魔法でゆっくりと降ろすオシャレなやり方がある。
弾をあらかじめ『収納』の中に収めておき、手を使わずニュッと弾を出す、そこに雷の魔法を使いレールガンとして使うのだ、試す価値はあるはず。
『回想』魔法を使うと同時に、逆流するような感覚の大量の情報、思ったよりも結構情報に触れていたらしく、それに関連した情報まで頭の中に蘇る
これなら!‥‥‥‥
レールガンについて思い出したと同時に、心の奥底に閉まっておいた記憶が蘇る‥‥‥‥
・・・自分の今の姿は子供だろうか・・女の子が来るようなスカートを履いている・・・
「隼、すっごくかわいいよ! 私のお下がりもピッタリみたいだし」
「ホント?おねーちゃん」
「ほんとだよ、ねぇこのまま本当に女の子になったらどうする?」
「ぼくねぇーおねーちゃんのお嫁さんになる」
「ほんとぉーおねえちゃん嬉しいなー」
・・・・・
・・・
「てことがあったの、お父さん、お母さん!」
「隼はおませさんねーふふふふ」
「ハハハ、本当か隼?」
「うん!えへへへ」 ハハハ・・ふふふ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くっ!!
「ちくしょーお!!!!」
両手で思い切り台座を叩く、あまりの痛さにそのまま手を抑えうずくまる
『回想』魔法とは
一度見たもの聞いたことのあるものを完全に脳内に復元する魔法である。
ただし思い出したいものと同時に、心の奥底に閉まってある思い出したくないものも同時に引き上げる。
それにプラスして感情が高ぶる効果もあり、悲しい思いがより悲しく、辛い思いがより辛く感じる。
「えへへじゃない!笑うなぁー!くそっ! くそ・・・っ・・」
涙が出てきた、
この魔法はもう使えないかもしれない
可哀そうだと思ったのか同じスペースを使っていたペルペ先輩が
「これ使ってよ」と差し出してきた、涙を拭けよということだろう
「ありがとう、ぐすっ‥‥」
受け取ったのはトイレットペーパーだった、何でこんなもん持っているんですかねぇ
ペルペ先輩は、気の利く優しい人だと思うけど、学校の備品を私物にするのはどうかと思う
「ズビーッ!」鼻をかみ、少し気持ちが落ち着くのを待つ、その間に頭の中に戻った記憶を整理していた。
整理した結果分かったことは、さっぱり分からないだった、整理しても理解できるかは別だ。
電流を流すとこんな感じで回って一周するのか‥‥レールってどうしよう、あると邪魔だしな‥‥雷の魔法自体をレールにして、まぁやって見るか
こんな感じだろうと適当な感覚で挑戦してみる、まずは弾の確保、丁度よさげな大きさの物を見繕っていく、そのうちの一つには表面を線のように削って魔鉱石を流しこむ、これで発射時に魔力が流れるか確認する
◇
練習場所は魔法などの訓練に使う場所の一番端っこの方に陣取った、『土』魔法で的を作り、接近禁止の看板も立てておく、魔法の練習中に近づく者はいないと思うが念のため
まずは魔鉱石を流した物で実験する、右斜め前から手を使わず『収納』から出す、ニュッと出た瞬間、『雷』の魔法を弾を挟むように配置、実際は金属製のレールがあった方がうまくいくんだろうが、レールを出す時間というのを取られたくないのでこれで行ってみる
魔力が伝わるかの実験一回目
収納から魔鉱石を流した弾をニュッとだし詠唱する
『雷よ・・・』
かなり精密な使い方をしなければいけないので詠唱が必要になる
バチっ!
軽くスパークしたのち地面に落ちる
ブフッ!
小さい音を出し少しだけ煙が上がっていた、落ちたときに音と煙が出たということは魔力が通ったんだろう、熱が残っていないか確認し弾を見てみると、魔鉱石を流した部分が少し欠けている部分があった、 落ちた時一応爆発した衝撃か?
魔力が通ることは確認した後は飛ばせるかどうか
『収納』にしまってある弾を次々に『雷』魔法で飛ばしてみる、大体はバチっ!と音がした後、真下に落ちる、それを手でつかみ収納する、それの繰り返しだ。その日は特に進展なく実験1日目は終わった
実験2日目、いちいちしゃがんで弾を拾うのはめんどくさいと、今日は椅子を持ってきた。
バチっ!
バチっ!
と右前方で雷魔法がむなしく光る。
実験3日目、今日はシートを持ってきた、椅子だとちょっと高くて、いちいち屈まなければいけないからだ、そして今日も虚しく地面に落ちる。周りで魔法の練習をしている人は「あいつはいったい何をしているんだ」という顔を向けてくる
変化があったのは実験開始から8日目、これに意味があるのかと悩み始めたとき
バチっ!
から
ポン
に音が変わった、そして少しだけ落ちる場所が変わった、20センチ程だが前に進んだのだ、
「飛ぶ」というのが分かったら、あとは飛んだ時どうやったのか、そこを突き詰めるだけだ
コツをつかみだしたのは13日目
パン!
と音がして3メートル程とんだ、俺は大いに喜んだが偶然それを隣で見ていたバールが
「これ飛ばしたいのか?投げた方が早くないか?」
と言ってきた、そうじゃない、そうじゃないんだよ。
この日をから、シートから椅子にまた戻した
結果が出たのは実験開始から23日後
パァン!!
一際乾いたような高い音が練習場に響き渡った。
元々魔法の練習場は五月蠅い場所だが、それでも音は練習場全体にわたったらしい、練習していた者は手をとめ、何が起こったとこちらを見ていた
「できたぁー‥‥‥‥」
23日間無傷だった的は上半分が木っ端みじんになっており、威力も十分のようだ。
後はこの感覚を忘れないようにするのと、緊急時やどんな体制でも出せるように練習あるのみだ。
それから3日ほどレールガンを打ちまくり安定して出せるようになった、ただし少しもたつくところがあるので緊急時に使うのには少し時間がかかりそうだ。
◇
「おいハヤト、他の生徒から聞いたんだが、また変なことやってるんだって?」
剣技の先生が授業中に聞いてくる
「レールガンの事ですね多分、今まだ練習中なんであれですけど、完璧に出来るようになったら剣技の授業でも使おうかと思ってるんですよ」
「ほー、興味があるな、ちょっと見せてくれないか?」
「いいですよ」
土壁で的を作り10メートルほど離れる
そして半身になり右手を前に伸ばす、こうやった方が狙いが定めやすい、そして‥‥‥‥
パァン!!
と乾いた高い音がして的が弾け飛ぶ、先生は何も喋らなかったし動かなかった、ので、この魔法について詳しく説明することにする
「これをですね、魔法と魔法の間に挟んだりとか、接近されたときに使おうと思ってるんですよ、今は少し手間取るので使えないんですが、完成させたらドンドン取り入れていこうと思ってるんです」
「ハヤト‥‥」
「はい?」
「今のは授業中に使うな」
「えっ?いやーでも結構有効だと・・」
「駄目だ」
「‥‥‥‥はい」
先生の一言で授業でのレールガンは禁止されてしまった
◇◆
見た目ガラの悪いドルバ、ユーロス、ポンドラスの3人組『欧米ズ』が、午前の授業が終わり食堂に向かっているときの事
「ホントに危なかったですよ、あのハヤトのレールガンっていう魔法?ですかね」
「「「!!」」」
それを聞いた欧米ズは建物の陰に隠れた
「金属の塊をほぼ予備動作なしで放てるみたいなんですよ、威力も十分、しかも銃の様に見えない程の速さの弾丸を近距離で、いやー聞いておいて良かったですよ、あれをもし初見で出されていたらと思うと」
「まさに間一髪でしたねハハハ」
「ホントですよハハハ」
剣技の先生と他の科の先生がハヤトのレールガンのことで話し合っていた
「ハヤト先輩はやっぱすげぇーな」
「ああ流石先輩だ」
「俺たちの目標だからな」
この話を聞いた欧米ズは、更にハヤトへの尊敬具合を高めていくのだった
思い出したくない記憶は、普段記憶の奥底に隠している、これが表に出てしまうと心に傷がつき疲弊するからだ、ただし、思い出さなくては前に進めない時がある
◆
最近、召喚科の先行隊志望の生徒に一目置かれている
今日も3年の生徒が俺の剣技の授業を見学に来ていた、10日ほど前には1年の生徒だ。
二月ほど前、欧米ズ相手に盛大に恥をまき散らした自分を、笑いに来ていると思ってはいたが、どうやらそうでもないらしい。
「はっ!」
剣技の先生が下段の構えから切りかかってきた。
体制を崩している俺は『土』魔法でバスケットボール程の弾を3つ作り、すぐさま後ろに飛びのく、その内の2つを先生に向け放つ
先生はその内の1つを躱し、すかさず土弾を2つ作り、俺の放った残りの2つの土弾に向けて放った。1つは向かってくる俺の弾に当たり相殺、魔力に戻る、もう1つは空中に留まっている弾に向けられた。
俺は1つだけ飛ばさなかった土弾に向けて火弾を作り放ちつつ、風魔法の力を借り右に飛んだ
火弾を見た先生は少しギョッとしたような顔をしたが、強化魔法を使い左に飛びのいた、空中に留まっていた土弾に、俺の火弾と先生の土弾が同時に迫るが、俺の火弾の方が着弾が速く爆発
右に飛んだ俺の前には、既に同じ方向に飛んだ先生が上段の構えで刀を振り下ろそうとしていた。
俺は瞬時に先生の頭の上に、縦横高さ1メートルほどの土のブロックを出現させる
そのまま落下したら刀は振り下ろされないだろと判断、土のブロックは重力に引かれ先生にのしかかる、
俺は着地の体制が不安定だったが、無理やり刀を横なぎに払った。
「もらっ! 『ゴン!』 ぐう゛ふぅ!」
「その喋るこだわりは何とかならんのか?」
全くもらってなかった、土の塊を出した瞬間、先生は俺の横なぎの刀の前に小さな土の壁を作り、俺の刀を防いだうえ、頭上から落ちてくる土のブロックを、刀に土の属性を纏わせ相殺しそのまま振り下ろしたのだ。
「いってぇ‥‥‥‥よく頭の上の奴を処理できましたね」
痛む頭を押さえながら先生に聞いてみる、完全に視界から外れていたのに、なぜ処理できたのか分からなかったからだ。
「お前は刀の軌道上に土の壁を使ってよく妨害するからな、今回もそうしてくるだろうと思ってな、フフフ、今回は俺がお前の真似をしてみたぞ、なかなかうまくいったろ?」
してやったり顔の先生
俺の刀を止めた土壁は、俺の出す土壁よりも小さかった、俺がどんな軌道の刀を振るってくるか、分かっていたからあんなに小さい壁でも十分だったんだろう、まだまだ俺も未熟だと痛感する。
「もう少しで鐘が鳴るな、今日はここまでにしよう、今日の反省点を忘れるな」
そう言い残し剣技の先生は帰っていった、それと入れ替わりで見学に来ていた3年の生徒が寄ってくる、
3年の先行隊の生徒は2人しかいない男女一人ずつ、入学してからこの2人はお付き合いしているらしく、度々くっついているのを見かける、羨ましいとは思わないが、目を閉じて「うーん・・」と唸ることはある。
パチパチと軽く手を叩きながら男子生徒が近づいてくる
「いやー凄かったよ、1年の奴らが騒いでたからどんなもんかなと思って見学を願ったけど、想像以上の物が見れたよ」
「そうですか?いつもあんな感じでやられてるだけですけど?」
「勝ち負けじゃーないよ、ハヤトの場合8割魔法だろ?俺たちの場合魔法は5割程しか使ってないんだよ、先生がもっと魔法を使えって言うんだけど、これ以上どうやって使うんだ? って感じだったんだよね、勉強になったよ、先生のあの焦った顔も初めてみれたからね、ありがとう」
ついこの間ぐらいからちょくちょく先生が強化の魔法を挟むようになってきた、他の学年ではしょっちゅう使っているらしいので、俺の腕も少しずつ上がってきたのだろうか?
「ねぇ、ハヤトはこの後予定とかあるの?よかったら私たちと一緒に召喚の訓練とかしない?」
もう一人の3年生の女生徒から訓練のお誘いが来たが‥‥‥‥
「あぁいぇ、この後鍛冶施設の使用許可を取っているんで‥すみませんが」
「へー、ハヤトは多芸だな俺達も出来たらよかったんだけどね、まぁでも先行隊でも召喚者なら結構まともな装備が支給されるらしいからね、それで我慢するさ」
「んーそっかぁー、じゃーまた今度一緒に訓練しようね」
「はい、その時はよろしく」
二人は「それじゃー」と手を上げ召喚の訓練場の方に歩いて行った
手を繋ぎながら
うわぁー、あの間に俺を誘おうとしていたのか・・・ひどいな。今度誘われたら欧米トリオも連れて行こう、そうすれば心の被害が減る。
◇
鍛冶に関して、型に流し込む鋳造から、叩いて形を作る鍛造に切り替えた。
そっちの方が武器の強度に関わってくるそうだ、これがまた難しくまず剣の形にすらならない、一度ハンマーだけでやって見たが駄目だったので、今はまず型に流し、それを叩き鍛える、
出来上がった物を比べてみると確かに違う‥‥‥‥気がする、何かこう‥‥中身が詰まってる! といった感じを受ける、上達していったらあのロマン武器も作れるのだろうか? そんな事を考えつつ作業を続ける。
契約出来る魔法の中には「合成」というのがあるらしい、鍛冶にも使えるらしく、いずれ契約してみたい、超合金武器とかつくれるのだろうか?
など考えて材料となるちょうどいい大きさの折れた剣などを物色していると、その中にぱっと見、銃弾のような形の金属があった、
この世界では銃というのはあるがその価値は低い、火薬を使わず、予め組み込まれた『火』魔法の爆発で飛ばすか、空気を圧縮した『風』魔法で飛ばす、その魔力を供給するのは魔石を用いる、銃とは武器というよりも魔道具に近い。
その銃が価値のない理由として、弓の矢とは違い銃の弾には直接触れないため魔力を通せず威力が低い、そして命中率が極めて低い、どこに攻撃しようとしているのか銃口の向きで分かるし、しっかり狙うには時間がかかる。
過去に弾にも魔力が通るように魔鉱石を弾に使った実験もしたが、コストが高すぎるということで断念、そして銃は主力としては誰にも見向きもされなくなってしまった。
「先生は杭みたいな物に魔鉱石で線を描いて、それに魔力を通して投擲武器にする人もいるって言ってたな‥‥‥‥」
その時だった! 雷で撃たれたかのように全身が震えるような痺れるような、何かが舞い降りるような感覚を感じた
「天 啓 が 下 り たぁ!!!!!」
グワッと立ち上がり目を見開いた、手の震えが止まらない・・・
目の前には、今日同じ時間帯に鍛冶スペースを使っている生徒がいる、1年上のペルペ先輩だ。右手で心臓をを抑え眉間にシワを寄せていた、いきなり大声を出されびっくりされたのだろう
「あ、すいません」
一応誤っておく、でも俺にはそれどころじゃない! 軍学校に入る前に契約した魔法を始めて使用する、この魔法を使うにはかなりの「犠牲を払う」と言っていたがそんなのはどうでもいい。
『回想』!
詠唱した瞬間目の前にいた眉間にシワを寄せていたペルペ先輩は「あっ!」という顔をした、どんな魔法か知っているのだろう
『回想』魔法とは、一度でも目にしたもの聞いたことであるならば、それを完全に記憶を蘇えさせることが出来る魔法だ。
俺が今回思い出したいのは、地球に居た時に一時期流行った「レールガン」、『雷』の魔法を使い弾を射出させる、その時同時に弾に魔力を流せないだろうか? この際距離や威力はどうでもいい、接近されたときに最後の切り札もしくは、手数の一つとして使えるのではないか?
俺のこだわりの一つに、収納魔法で納めていた刀を、頭の高さ辺りからニュッと横向きに出し、風魔法でゆっくりと降ろすオシャレなやり方がある。
弾をあらかじめ『収納』の中に収めておき、手を使わずニュッと弾を出す、そこに雷の魔法を使いレールガンとして使うのだ、試す価値はあるはず。
『回想』魔法を使うと同時に、逆流するような感覚の大量の情報、思ったよりも結構情報に触れていたらしく、それに関連した情報まで頭の中に蘇る
これなら!‥‥‥‥
レールガンについて思い出したと同時に、心の奥底に閉まっておいた記憶が蘇る‥‥‥‥
・・・自分の今の姿は子供だろうか・・女の子が来るようなスカートを履いている・・・
「隼、すっごくかわいいよ! 私のお下がりもピッタリみたいだし」
「ホント?おねーちゃん」
「ほんとだよ、ねぇこのまま本当に女の子になったらどうする?」
「ぼくねぇーおねーちゃんのお嫁さんになる」
「ほんとぉーおねえちゃん嬉しいなー」
・・・・・
・・・
「てことがあったの、お父さん、お母さん!」
「隼はおませさんねーふふふふ」
「ハハハ、本当か隼?」
「うん!えへへへ」 ハハハ・・ふふふ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くっ!!
「ちくしょーお!!!!」
両手で思い切り台座を叩く、あまりの痛さにそのまま手を抑えうずくまる
『回想』魔法とは
一度見たもの聞いたことのあるものを完全に脳内に復元する魔法である。
ただし思い出したいものと同時に、心の奥底に閉まってある思い出したくないものも同時に引き上げる。
それにプラスして感情が高ぶる効果もあり、悲しい思いがより悲しく、辛い思いがより辛く感じる。
「えへへじゃない!笑うなぁー!くそっ! くそ・・・っ・・」
涙が出てきた、
この魔法はもう使えないかもしれない
可哀そうだと思ったのか同じスペースを使っていたペルペ先輩が
「これ使ってよ」と差し出してきた、涙を拭けよということだろう
「ありがとう、ぐすっ‥‥」
受け取ったのはトイレットペーパーだった、何でこんなもん持っているんですかねぇ
ペルペ先輩は、気の利く優しい人だと思うけど、学校の備品を私物にするのはどうかと思う
「ズビーッ!」鼻をかみ、少し気持ちが落ち着くのを待つ、その間に頭の中に戻った記憶を整理していた。
整理した結果分かったことは、さっぱり分からないだった、整理しても理解できるかは別だ。
電流を流すとこんな感じで回って一周するのか‥‥レールってどうしよう、あると邪魔だしな‥‥雷の魔法自体をレールにして、まぁやって見るか
こんな感じだろうと適当な感覚で挑戦してみる、まずは弾の確保、丁度よさげな大きさの物を見繕っていく、そのうちの一つには表面を線のように削って魔鉱石を流しこむ、これで発射時に魔力が流れるか確認する
◇
練習場所は魔法などの訓練に使う場所の一番端っこの方に陣取った、『土』魔法で的を作り、接近禁止の看板も立てておく、魔法の練習中に近づく者はいないと思うが念のため
まずは魔鉱石を流した物で実験する、右斜め前から手を使わず『収納』から出す、ニュッと出た瞬間、『雷』の魔法を弾を挟むように配置、実際は金属製のレールがあった方がうまくいくんだろうが、レールを出す時間というのを取られたくないのでこれで行ってみる
魔力が伝わるかの実験一回目
収納から魔鉱石を流した弾をニュッとだし詠唱する
『雷よ・・・』
かなり精密な使い方をしなければいけないので詠唱が必要になる
バチっ!
軽くスパークしたのち地面に落ちる
ブフッ!
小さい音を出し少しだけ煙が上がっていた、落ちたときに音と煙が出たということは魔力が通ったんだろう、熱が残っていないか確認し弾を見てみると、魔鉱石を流した部分が少し欠けている部分があった、 落ちた時一応爆発した衝撃か?
魔力が通ることは確認した後は飛ばせるかどうか
『収納』にしまってある弾を次々に『雷』魔法で飛ばしてみる、大体はバチっ!と音がした後、真下に落ちる、それを手でつかみ収納する、それの繰り返しだ。その日は特に進展なく実験1日目は終わった
実験2日目、いちいちしゃがんで弾を拾うのはめんどくさいと、今日は椅子を持ってきた。
バチっ!
バチっ!
と右前方で雷魔法がむなしく光る。
実験3日目、今日はシートを持ってきた、椅子だとちょっと高くて、いちいち屈まなければいけないからだ、そして今日も虚しく地面に落ちる。周りで魔法の練習をしている人は「あいつはいったい何をしているんだ」という顔を向けてくる
変化があったのは実験開始から8日目、これに意味があるのかと悩み始めたとき
バチっ!
から
ポン
に音が変わった、そして少しだけ落ちる場所が変わった、20センチ程だが前に進んだのだ、
「飛ぶ」というのが分かったら、あとは飛んだ時どうやったのか、そこを突き詰めるだけだ
コツをつかみだしたのは13日目
パン!
と音がして3メートル程とんだ、俺は大いに喜んだが偶然それを隣で見ていたバールが
「これ飛ばしたいのか?投げた方が早くないか?」
と言ってきた、そうじゃない、そうじゃないんだよ。
この日をから、シートから椅子にまた戻した
結果が出たのは実験開始から23日後
パァン!!
一際乾いたような高い音が練習場に響き渡った。
元々魔法の練習場は五月蠅い場所だが、それでも音は練習場全体にわたったらしい、練習していた者は手をとめ、何が起こったとこちらを見ていた
「できたぁー‥‥‥‥」
23日間無傷だった的は上半分が木っ端みじんになっており、威力も十分のようだ。
後はこの感覚を忘れないようにするのと、緊急時やどんな体制でも出せるように練習あるのみだ。
それから3日ほどレールガンを打ちまくり安定して出せるようになった、ただし少しもたつくところがあるので緊急時に使うのには少し時間がかかりそうだ。
◇
「おいハヤト、他の生徒から聞いたんだが、また変なことやってるんだって?」
剣技の先生が授業中に聞いてくる
「レールガンの事ですね多分、今まだ練習中なんであれですけど、完璧に出来るようになったら剣技の授業でも使おうかと思ってるんですよ」
「ほー、興味があるな、ちょっと見せてくれないか?」
「いいですよ」
土壁で的を作り10メートルほど離れる
そして半身になり右手を前に伸ばす、こうやった方が狙いが定めやすい、そして‥‥‥‥
パァン!!
と乾いた高い音がして的が弾け飛ぶ、先生は何も喋らなかったし動かなかった、ので、この魔法について詳しく説明することにする
「これをですね、魔法と魔法の間に挟んだりとか、接近されたときに使おうと思ってるんですよ、今は少し手間取るので使えないんですが、完成させたらドンドン取り入れていこうと思ってるんです」
「ハヤト‥‥」
「はい?」
「今のは授業中に使うな」
「えっ?いやーでも結構有効だと・・」
「駄目だ」
「‥‥‥‥はい」
先生の一言で授業でのレールガンは禁止されてしまった
◇◆
見た目ガラの悪いドルバ、ユーロス、ポンドラスの3人組『欧米ズ』が、午前の授業が終わり食堂に向かっているときの事
「ホントに危なかったですよ、あのハヤトのレールガンっていう魔法?ですかね」
「「「!!」」」
それを聞いた欧米ズは建物の陰に隠れた
「金属の塊をほぼ予備動作なしで放てるみたいなんですよ、威力も十分、しかも銃の様に見えない程の速さの弾丸を近距離で、いやー聞いておいて良かったですよ、あれをもし初見で出されていたらと思うと」
「まさに間一髪でしたねハハハ」
「ホントですよハハハ」
剣技の先生と他の科の先生がハヤトのレールガンのことで話し合っていた
「ハヤト先輩はやっぱすげぇーな」
「ああ流石先輩だ」
「俺たちの目標だからな」
この話を聞いた欧米ズは、更にハヤトへの尊敬具合を高めていくのだった
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