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第1章〜出会いと再会〜

初めての失敗

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僕は今、アジトのながーい廊下を歩いていた。
そして廊下の一番奥の部屋の扉の前に立ち、思いっきり開け放った。

バーーン
「びっっっくりした!おい!ゆら!!扉は静かに開けろ!」
「あー、もう、うるさいなー。そんな怒鳴ってたら禿げるよ?あっほら、髪の毛抜けてきてるよ~」
「なに!俺の髪!!…………」
「抜けてねぇじゃねぇか!!!騙しやがったな、ゆらー!」
「あーもう、うるさい。それで?僕に用事があったから呼び出したんだよね?」
「あー、そうだ。…ゆら、任務だ。行けるな?」

「当たり前じゃん」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「もう、逃げないでくんない?」
「来るなァァァ」
僕はターゲットを見つけて今任務を実行している最中だ。早く帰って寝たいからさっさと片付ける。

「やっと終わった」
僕は血だらけになった顔を手で吹いて綺麗にした。やっと帰れる、そう思った時、
カタッと物音がした
「誰かそこにいるの?」
「……………」
「まぁ、いてものこのこ出てくるわけないか」
はぁ、めんどくさい
「あの…」
「え?」
出てくるバカいるはずがないと思ったが、男子高校生が声をかけてきた。
とてもかっこいい人だった。少しの間見とれてしまうくらいに、でも僕は彼を殺さなくては行けない。見られてしまったから、僕が人を殺すのを、、
そして僕が彼を殺そうとした時、
「綺麗だ。」
え?今彼はなんと言った?綺麗?誰が?
僕は周りを見渡した。だが、ここには、僕以外彼と、僕の足元に転がるターゲットの死体だけだ、じゃあ彼は、僕に行ったのか?
「君は?すごく綺麗だ。」

僕は、逃げた。彼を殺すことを忘れて、でも、仕方ないじゃないか。動揺してたんだ。
だって…生まれて初めて…綺麗だと言われた。
嬉しい、嬉しい、嬉しい
でも僕は思い出した。僕は彼に、見られた、人を殺すとこを、
だから…………僕は彼を殺さないといけない。





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