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第壱拾八話
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結構な距離走ってすぐに夜露が俺を突き飛ばして地面に落ちた。
「夜露!!!」
「駄目です!!!」
俺を睨むと同時に俺から少し離れた。だけどすぐに倒れた。
俺は夜露に駆け寄ると、夜露は苦しみながら俺を見た。
「暁光さん………………一つだけ……………………本当に、一つだけ………………お願いが、あります……………………………」
「何だよ、こんな時に………………………」
「……………………何年、先になるか分かりません………………………だけど、あの村に…………私、と、本当によく似た女の子が現れます…………………………ッ!!!」
「おい夜露!!!」
お前はこんな時に何言い出してんだよ。
「だから、その子を愛してください………………………私の、代わりと思って……………………」
「お前の代わりなんて無理に決まってんだろ!!!お前はお前しかいなんだぞ!!?」
そうだ、お前の代わりなんていない。だってお前はお前なんだから。
例えそいつを愛せたとしても、その形は夜露と絶対に違う。同じになんてなる訳が無い。だって………………………
「だって俺はお前が…………………」
その直後地面から炎が噴き出し、夜露を跡形も無く消してしまった。
「ったく、余計な手間掛けさせやがって。」
足音と共に瑞光の声が聞こえてくるが、俺はその場から動けなかった。
瑞光が俺の肩に手を置いて来ると俺はその手を弾いた。
「あ?」
「何で、何で夜露を殺した。」
「あいつがテメェと一緒にいるからだよ。何時ぞやの村と同じだな?テメェがいたから人が死んだ。そうだろ?」
「違う!!!」
瑞光が人を殺す理由に大した理由は無い。唯気に入らないとかそんな理由だ。それを俺に押し付けるな。だけど、夜露は本当に違うのか?
あの村は瑞光が自分の傍から俺が逃げない様にする為に、自分の力を示す為の行為だった。だけど夜露はそうじゃない。夜露が俺の傍に居続けたから、俺が夜露の傍に居続けたから、夜露は瑞光の目に止まって殺された。
ならやっぱり俺のせいじゃないのか?
俺は立ち上がって瑞光を睨んだ。
「もう、俺の前に現れるな。」
「あ?」
「お前の気に触る人間はもういないんだ。だったらもう良いだろ。」
俺がそう言うと瑞光は少し考える様に視線を上の方へ向けて、頬を数回掻いた。
「まぁ確かにそうだな。そんじゃ俺様帰るわ。もう人間と一緒にいるんじゃねぇぞ?」
直後瑞光の足元から炎が噴き出し、それが消えるともう其処に瑞光の姿は無かった。
俺は暫くの間呆然としていたが、目と鼻の奥が熱くなって、歯がカチカチと音を立てると、俺はその場に膝を突いて、手を突いた。
「あ、ぅあ………………っふ………………ああ!!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!っ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
涙が溢れて止まらなかった。
「夜露!!!」
「駄目です!!!」
俺を睨むと同時に俺から少し離れた。だけどすぐに倒れた。
俺は夜露に駆け寄ると、夜露は苦しみながら俺を見た。
「暁光さん………………一つだけ……………………本当に、一つだけ………………お願いが、あります……………………………」
「何だよ、こんな時に………………………」
「……………………何年、先になるか分かりません………………………だけど、あの村に…………私、と、本当によく似た女の子が現れます…………………………ッ!!!」
「おい夜露!!!」
お前はこんな時に何言い出してんだよ。
「だから、その子を愛してください………………………私の、代わりと思って……………………」
「お前の代わりなんて無理に決まってんだろ!!!お前はお前しかいなんだぞ!!?」
そうだ、お前の代わりなんていない。だってお前はお前なんだから。
例えそいつを愛せたとしても、その形は夜露と絶対に違う。同じになんてなる訳が無い。だって………………………
「だって俺はお前が…………………」
その直後地面から炎が噴き出し、夜露を跡形も無く消してしまった。
「ったく、余計な手間掛けさせやがって。」
足音と共に瑞光の声が聞こえてくるが、俺はその場から動けなかった。
瑞光が俺の肩に手を置いて来ると俺はその手を弾いた。
「あ?」
「何で、何で夜露を殺した。」
「あいつがテメェと一緒にいるからだよ。何時ぞやの村と同じだな?テメェがいたから人が死んだ。そうだろ?」
「違う!!!」
瑞光が人を殺す理由に大した理由は無い。唯気に入らないとかそんな理由だ。それを俺に押し付けるな。だけど、夜露は本当に違うのか?
あの村は瑞光が自分の傍から俺が逃げない様にする為に、自分の力を示す為の行為だった。だけど夜露はそうじゃない。夜露が俺の傍に居続けたから、俺が夜露の傍に居続けたから、夜露は瑞光の目に止まって殺された。
ならやっぱり俺のせいじゃないのか?
俺は立ち上がって瑞光を睨んだ。
「もう、俺の前に現れるな。」
「あ?」
「お前の気に触る人間はもういないんだ。だったらもう良いだろ。」
俺がそう言うと瑞光は少し考える様に視線を上の方へ向けて、頬を数回掻いた。
「まぁ確かにそうだな。そんじゃ俺様帰るわ。もう人間と一緒にいるんじゃねぇぞ?」
直後瑞光の足元から炎が噴き出し、それが消えるともう其処に瑞光の姿は無かった。
俺は暫くの間呆然としていたが、目と鼻の奥が熱くなって、歯がカチカチと音を立てると、俺はその場に膝を突いて、手を突いた。
「あ、ぅあ………………っふ………………ああ!!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!っ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
涙が溢れて止まらなかった。
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