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第参拾壱話
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あ、あぁ、私は一体何をしてるんですか。
お外に出てすぐに雀さん達が倒れてて、鶴さんが首を絞められていたからつい咄嗟に体当たりしちゃったけど、私なんかがこんな事をしても意味無いじゃないですか。だけど瑞光さんが鶴さんから手を離したから、ほんの少しくらいは意味があったかな。
「おい。」
「!!」
瑞光さんが睨んでくると、私はあの薬の事を思い出して怖くなった。
ゆっくりと瑞光さんが近付いて来ると、私はそれに合わせて後ろに下がった。
「テメェは何をしてくれてんだ?あぁ!!?」
「ひぅ!!」
怒鳴られて私はその場にへたり込んでしまった。如何しよう、怖くて仕方が無い。瑞光さんが何をしてくるのか全く分からない。
瑞光さんは手を伸ばすと私の髪の毛を引っ張って来た。
「いたっ!!」
「おいテメェよぉ、随分といい度胸してんじゃねぇか。あぁ!?そんなに死にたきゃ殺してやろうか!?」
死にたくなんてないです。だって私はもうあの時の私じゃないから。だけど自分が犠牲になればどうにかなるって考えは、まだ少し残ってます。だから私は瑞光さんの手を掴んだ。
「……………良いですよ。」
「あ?」
「皆さんにこれ以上何もしないって約束してくれるなら、私を殺したって良いです。」
「氷柱!!そなた何を………………」
これ以上皆さんに傷付いてほしくないから。何時も皆さんに守ってもらってばかりだから、だから偶には私だって皆さんを守りたい。
「………………くっくく………………ひゃっはははははははははははは!!!ついに頭がイカれたか!!!だけどそんな約束俺様がすると思うか!!?」
そう言って私の首を絞めて来た。視界の端には真っ黒い炎が見えた。
やっぱり約束なんてしてくれませんよね。だけど皆さんお願いします、少しの間しか時間を稼げませんでしたが、それでもどうか逃げてください。
夜露さん、どうやら私は貴方と同じ死に方の様です。
お外に出てすぐに雀さん達が倒れてて、鶴さんが首を絞められていたからつい咄嗟に体当たりしちゃったけど、私なんかがこんな事をしても意味無いじゃないですか。だけど瑞光さんが鶴さんから手を離したから、ほんの少しくらいは意味があったかな。
「おい。」
「!!」
瑞光さんが睨んでくると、私はあの薬の事を思い出して怖くなった。
ゆっくりと瑞光さんが近付いて来ると、私はそれに合わせて後ろに下がった。
「テメェは何をしてくれてんだ?あぁ!!?」
「ひぅ!!」
怒鳴られて私はその場にへたり込んでしまった。如何しよう、怖くて仕方が無い。瑞光さんが何をしてくるのか全く分からない。
瑞光さんは手を伸ばすと私の髪の毛を引っ張って来た。
「いたっ!!」
「おいテメェよぉ、随分といい度胸してんじゃねぇか。あぁ!?そんなに死にたきゃ殺してやろうか!?」
死にたくなんてないです。だって私はもうあの時の私じゃないから。だけど自分が犠牲になればどうにかなるって考えは、まだ少し残ってます。だから私は瑞光さんの手を掴んだ。
「……………良いですよ。」
「あ?」
「皆さんにこれ以上何もしないって約束してくれるなら、私を殺したって良いです。」
「氷柱!!そなた何を………………」
これ以上皆さんに傷付いてほしくないから。何時も皆さんに守ってもらってばかりだから、だから偶には私だって皆さんを守りたい。
「………………くっくく………………ひゃっはははははははははははは!!!ついに頭がイカれたか!!!だけどそんな約束俺様がすると思うか!!?」
そう言って私の首を絞めて来た。視界の端には真っ黒い炎が見えた。
やっぱり約束なんてしてくれませんよね。だけど皆さんお願いします、少しの間しか時間を稼げませんでしたが、それでもどうか逃げてください。
夜露さん、どうやら私は貴方と同じ死に方の様です。
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