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第壱拾四話
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ふとした時、ちょっとした変化と言う物は訪れるものです。今までそんなにお客さんの来た事の無いこのお家にお客さんです。
お家の扉が叩かれると、私は慌ててお家の中を見て回った。鳩さんは槿花さんに連れられて何処かに行ってしまったし、暁光さんは御自分のお部屋で何やら作業中で、今出られるのは私だけの様です。
私は恐る恐る玄関へ向かい、そっと扉を開けた。その瞬間。
「でやぁあああああああああ!!!」
私の真横に突然棒が振り下ろされた。
「ほへ?」
一体何が起きたのか理解出来る前に、私に棒を振り下ろした本人である男の子は、また棒を振り回して来た。
私は慌ててお家の中に逃げると、男の子が私を追い駆けてお家の中に入って来た。知ってます、こう言うの不法侵入と言うんです。
部屋に入った時に後ろから叩かれて私は倒れてしまった。
「痛い。」
如何してこんな事をされているのか分からず、私は唯怖くて男の子を見ることしか出来なかった。
「あ、あの、何でこんな事をするんですか。」
私何もしてないのに。
「煩い物の怪が!!」
棒が振り下ろされると私は慌てて横に逃げたけど、足に棒が見事に当たってしまった。
「ひぅ!!」
「お前みたいな奴は僕が退治してやる!!!」
そう言って動けない私に棒を振り降ろして来ると、もう駄目だと思った。
「おい。」
低い声が聞こえて来たと思った時には、大きな手が木の棒を掴んで燃やしてしまっていた。
「なっ!!!」
「ぎょ、暁光さ……………」
あ、あぁ、暁光さんが鬼の様な形相で男の子を睨んでる。怖い。
暁光さんは男の子の襟首を掴んで持ち上げた。
「止めろ離せ!!!」
暴れる男の子の顎の辺りを暁光さんは掴んだ。
「おい糞餓鬼、手前ェが何だろうと俺には如何だって良い。だけどな、氷柱に手ぇ出すってんなら話は別だ。」
「ッ!!!」
「殺すぞ糞餓鬼。」
「暁光さん!!」
私は慌てて暁光さんの足にしがみ付いた。暁光さんは怖い顔のまま私を見て来た。少し怖くて肩が勝手に少しだけ動いたけど、それでも引き下がれない。このまま引き下がると本当に男の子が殺されかねない。
「氷柱。」
「私は大丈夫ですから、だから落ち着いてください。」
私がそう言うと暁光さんは大きく溜め息を吐いてから男の子を降ろしてくれた。だけどその直後に何処からか縄を取り出して男の子を縛ってしまった。
(あ、あぁ……………ごめんなさい。)
止め切れませんでした。
お家の扉が叩かれると、私は慌ててお家の中を見て回った。鳩さんは槿花さんに連れられて何処かに行ってしまったし、暁光さんは御自分のお部屋で何やら作業中で、今出られるのは私だけの様です。
私は恐る恐る玄関へ向かい、そっと扉を開けた。その瞬間。
「でやぁあああああああああ!!!」
私の真横に突然棒が振り下ろされた。
「ほへ?」
一体何が起きたのか理解出来る前に、私に棒を振り下ろした本人である男の子は、また棒を振り回して来た。
私は慌ててお家の中に逃げると、男の子が私を追い駆けてお家の中に入って来た。知ってます、こう言うの不法侵入と言うんです。
部屋に入った時に後ろから叩かれて私は倒れてしまった。
「痛い。」
如何してこんな事をされているのか分からず、私は唯怖くて男の子を見ることしか出来なかった。
「あ、あの、何でこんな事をするんですか。」
私何もしてないのに。
「煩い物の怪が!!」
棒が振り下ろされると私は慌てて横に逃げたけど、足に棒が見事に当たってしまった。
「ひぅ!!」
「お前みたいな奴は僕が退治してやる!!!」
そう言って動けない私に棒を振り降ろして来ると、もう駄目だと思った。
「おい。」
低い声が聞こえて来たと思った時には、大きな手が木の棒を掴んで燃やしてしまっていた。
「なっ!!!」
「ぎょ、暁光さ……………」
あ、あぁ、暁光さんが鬼の様な形相で男の子を睨んでる。怖い。
暁光さんは男の子の襟首を掴んで持ち上げた。
「止めろ離せ!!!」
暴れる男の子の顎の辺りを暁光さんは掴んだ。
「おい糞餓鬼、手前ェが何だろうと俺には如何だって良い。だけどな、氷柱に手ぇ出すってんなら話は別だ。」
「ッ!!!」
「殺すぞ糞餓鬼。」
「暁光さん!!」
私は慌てて暁光さんの足にしがみ付いた。暁光さんは怖い顔のまま私を見て来た。少し怖くて肩が勝手に少しだけ動いたけど、それでも引き下がれない。このまま引き下がると本当に男の子が殺されかねない。
「氷柱。」
「私は大丈夫ですから、だから落ち着いてください。」
私がそう言うと暁光さんは大きく溜め息を吐いてから男の子を降ろしてくれた。だけどその直後に何処からか縄を取り出して男の子を縛ってしまった。
(あ、あぁ……………ごめんなさい。)
止め切れませんでした。
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