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第四拾壱話
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それから数年。妾と霰の下には一人の子供がおった。それはもう可愛らしい、親からすれば精霊の様な存在じゃ。何とも幸せな事じゃのう。
名を飛雪と名付けた。
妾は子を抱きながら霰と共に笑い合っていた。
「可愛い。」
「そうだね。」
そう会話をしていると家の戸が数回叩かれた。妾と霰は玄関の方を見ると、其処には玄関の戸からは見えぬ程の大男が立っておった。
「え!!?」
「……………暁光?」
妾の知るこの背丈の人物はもう暁光しかおらぬ。と言うか、そなたの髪赤色から橙色に変わると言う特殊な色をしておるではないか。その見た目で出歩けば相当目立つではないか。
暁光は玄関を潜って中に入って来ると、霰は驚いたがすぐさま妾を後ろへ隠した。
「あ、あの、貴方は一体。」
「あー、其処の後ろにいる奴の知り合い。」
これ以上やると霰が本気で怖がりそうじゃから、早い所出るとしようかのう。
妾が霰の前へ出ると、暁光は小さく笑った。
「良かったな、お前今幸せそうだよ。」
そう言って妾の頭を撫でた。子供扱いするでない。と、言いたい所じゃが、恐らく暁光からすれば妾がどれだけ歳を取ろうと子供なのであろうがな。
「ま、幸せそうなら良いか。俺は帰るからな。」
全く、それだけの用事ならば手紙で良いではないか。しかし、それが暁光なりの優しさなのであろうな。
暁光が帰って行くその後ろ姿を、妾は小さく笑いながら見送った。腕の中と、すぐ横の温もりを感じながら。
名を飛雪と名付けた。
妾は子を抱きながら霰と共に笑い合っていた。
「可愛い。」
「そうだね。」
そう会話をしていると家の戸が数回叩かれた。妾と霰は玄関の方を見ると、其処には玄関の戸からは見えぬ程の大男が立っておった。
「え!!?」
「……………暁光?」
妾の知るこの背丈の人物はもう暁光しかおらぬ。と言うか、そなたの髪赤色から橙色に変わると言う特殊な色をしておるではないか。その見た目で出歩けば相当目立つではないか。
暁光は玄関を潜って中に入って来ると、霰は驚いたがすぐさま妾を後ろへ隠した。
「あ、あの、貴方は一体。」
「あー、其処の後ろにいる奴の知り合い。」
これ以上やると霰が本気で怖がりそうじゃから、早い所出るとしようかのう。
妾が霰の前へ出ると、暁光は小さく笑った。
「良かったな、お前今幸せそうだよ。」
そう言って妾の頭を撫でた。子供扱いするでない。と、言いたい所じゃが、恐らく暁光からすれば妾がどれだけ歳を取ろうと子供なのであろうがな。
「ま、幸せそうなら良いか。俺は帰るからな。」
全く、それだけの用事ならば手紙で良いではないか。しかし、それが暁光なりの優しさなのであろうな。
暁光が帰って行くその後ろ姿を、妾は小さく笑いながら見送った。腕の中と、すぐ横の温もりを感じながら。
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