死に戻り悪役令息は二人の恋を応援…するはずだった…。

ましろ

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三章

リュカside 恋バナ

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「恋バナ…?」

彼がそんなことを言うと想像もしていなかったリュカは少し戸惑った。

「そうですよぉ~!恋バナです!恋バナ!殺されたらさすがに困るのでぇ~。僕に話すことでストレス発散になればぁと思いましてぇ~」


そう言ってノアはリュカの方に目を向ける。

「話せ」ということだろう。



「ーリュカは…トワちゃんのことが好き…だけど…こんな恋、叶わないって分かってる。」

身分が違いすぎるということも、彼が他の人を想っているということも…知っている。

リュカは一度ノアの方を見てから俯き、話す。


「それに…ノアちゃんが好きなら…リュカは応援するよ。」

(本当は、トワのことが好きだけど)

ノアの方がトワへの片想い歴は長いだろう。
だったら、恋の邪魔をせずに、素直に応援しよう。そう思った。


「……おやぁ?何か勘違いをなさってませんか?」

「え?」

「恋のライバルと仲良くしようなんて思いませんよぉ?
僕が好きなのはお兄様ですよぉ~?」

「は!?」

(は!?)

どういうことか分からない、とリュカが困惑している間もノアはうっとりとした様子で想い人への愛を語っている。

「お兄様の好きなところはですねぇ~?
まず顔と性格と声と…。いや、もう全て好きです!

黒髪で三白眼のツリ目なところとかぁ~、本当可愛いんですよぉ?本人はコンプレックスに思っているようですけど!

何故か皆から『お兄様』、『お兄さん』と呼ばれているところも可愛くて好きです!本当はトワ様の方を『弟』って呼びたかったんですけどぉ…面白かったので便乗しました☆

あ、あとぉ~奴隷の僕にも優しく接してくださるんですよぉ?

ご飯も毎日作ってくれるんです~!お洗濯もお掃除も何もかもしてくれるんですよぉ?

これ、どうしてですか~?って聞いたことあるんですけど、何て言ったと思います?」



「えっと。好きだから?」

突然の質問に驚いたリュカはありきたりなことを言った。

「そう!

お兄様は家事をすることが趣味なんです!
でも、違います!

正解は、『ノアに怪我をしてほしくないから』なんですよぉ?


ヤバくない!?かっこよすぎない!?
一度料理をした僕が火傷して以来、そう言って全部やってくれるんですぅ!」

すごく高度なノロケを聞かせられた気がする…。

「両想いなんじゃないの?」

「そう思うじゃないですかぁ?

…どうせ脈なしですよ。そもそも、僕のどこを見て好きになるんですか。僕の良いところって、この可愛い顔と声と身長だけなんですよ…。

身分が違いすぎますし…。この恋はぜっったい叶わないです…。

ーまぁ、応援してくださるなら有り難いんですけど…」

一気に声のトーンが下がり、普段の間延びした話し方がどこかにいったノアは、
「次どうぞ」とリュカに話を振った。





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