森の中の転生姫は王子に溺愛され世界を救う

もも苺

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第一章 森の中の転生姫は王子と密会する

2.真っ白な君の加護と美少女転生!

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拙い文章ですが楽しんで頂けると幸いです。

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そうだ…。私えみりは生徒達を送り出した後、次は私の番だ!できればヨーロッパの金髪美女に転生したいなぁ。なんて考えていたんだっけ。


「「さてとっ!ここからが本題なんだぁ。ボクが現れるのは気まぐれって言ったけど本当は違うんだ。」」


ん?どゆこと?

「「人間は理解が難しいかもしれないけどね、この世界にはいくつもの世界線がある。」」

そういって、真っ白の君の手から沢山のカラフルな糸が出てきてフワフワと浮いている。

「「君がいた世界はこの水色の糸の世界。紫の糸の世界は魔法がある世界。他にも精霊の世界や、ごちゃ混ぜの世界。沢山の世界線があるんだ!」」

なんだか急にファンタジー。

「「それでね、ぼくはそのすべての世界線を行き来できる特別な存在で、それぞれの世界の神のお使いをしてるってわけ。」」

「…。なるほど…?それで私に関係があるの?」

長々とファンタジーな事を言われてもピンと来ないので話の折を折ってみた。

「「もちろんさ!!君はね、違う世界線に呼ばれていて、尚且つボクが気に入ったから加護もつけてあげようと思って!」」

ん。なんて言った?違う世界だと?

「ちょ、ちょっと待って?私はみんなと同じ元の世界に転生するんじゃないの?!」

「「んー。それは無理な話でねぇ。ほら、この水色の糸が緑の糸に引っ張られてるでしょう?水を欲しているんだよ。まあ、詳しい事は後々わかるから。」」

いや。全く理解できん。意味不明だ。

「「それにボクの加護を受けたから魔法のない水色の糸の世界にはもう行けないよ。ざんねん☆」」

「っはぁ~~??勝手すぎるわ!」

キッと睨んで叫ぶと真っ白の君は焦って、

「「あぁ、ごめんねその代わり君の望みを出来るだけ聴くよ、水色の糸の世界以外でね」」

もう元の世界に転生できないと分かった今、どうせ転生するならパツキン美少女で何不自由ない安全な場所がいい。


そう伝えると瞬く間にキラキラと真っ白の君の手から星屑のようなものが出てきて私を覆う。


「「任せて。次目覚めた時は君は緑の世界線にいるよ。ボクの名前はロン。何かあったら呼んでね…。」」


キラキラっとため息の出るような美しい光に包まれて私は眠った。



°・°・°・°・°・



そうだ。全部思い出した。


本橋えみり。緑の糸の世界線に転生したのね。


ああ、夢を見てたわけでもなく、誰かに拉致された訳でもなく…。


本当に転生したのか。と太陽を浴びながらボーッと草むらの中で寝転んで考えていた。


あっ、そういえばロン、ロンって言ってたっけ?あの真っ白の君。呼んでやろうじゃないか!

すくっと起き上がって深く深呼吸をし、

「ローーーーーーンっっっ」

と叫んだ。


しーーーん。


「「やぁ!よんだ??えみり」」

わああっ!!

「びっくりした!ロン!ここは緑の世界なんでしょ?森の中なんだけど人はいるの?」


「「ここはヴェルトゥールって言う王国の森の中だよ。この森は普段は精霊しか入れないけど君はボクの加護を受けてるから大丈夫なんだ!」」

と得意げに言うロン。

「それで?私がこの世界線に呼ばれた理由は?ここで何したらいいの?」

「「それは後々分かる。せっかくこんなに綺麗な場所だし安全だからまったりと森生活を楽しんで!生活するのに困らないように精霊達に頼むといいよ。
ボクはこれからまだまだ仕事が沢山あるから次会うのはいつになるのかわからない。
頑張って☆」」

と言って颯爽と消えていった。

………。


「はぁ~~~っ?!」


そして森の生活が始まったのである。


_____________________________________________

読んでくださりありがとうございました。

次回は精霊達と森の生活を楽しみます!





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