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今年の春、はじめて顔を合わせた時から、イヤなカンジがしていた。
…こんなのの弟子をしていた白雨を、少し同情する。
「…分かったわよ。白雨は秋観さん、あなたがもう一度教育し直すってことで、今回の件は目をつぶるわ。でも同じことを繰り返すようなら…」
「その時の処分も、オレがやるさ」
「はぁ…」
わたしは深く息を吐いて、渋々頷いた。
「なら、そう言う事で。現役四獣神達も良いわね?」
「月花が言うなら、オレは良いぜ」
「陽菜子さんがそう言うなら…」
青城先輩と朱李ちゃんは了解してくれた。
白雨は…選択権は無いだろう。
最後に正義くんを見ると、彼は複雑そうな顔をしていた。
「マサ、陽菜子お嬢様のお願いだぞ?」
冬丘さんがそう言うと、正義くんの体がびくっと動いた。
そしてため息をつき、わたしの目を真っ直ぐに見た。
「…分かった。ひなさんの言う通りに」
「ありがと!」
ほっと胸を撫で下ろし、わたしは父さんに視線を向けた。
「いつまで拗ねてんのよ! 父さん! 騒ぎは終わりよ! とっととしめて、家に帰るわよ! お母さんが帰りを待っているんだから!」
「おっ! そうだった」
…お母さんに関することだと、復活が早いな。
「それじゃこの場にいる全員、解散ということで。四獣神は後日、集まるように!」
その一声で、場の空気が変わった。
倉庫から人が去っていく中、父さんは正義くんを睨み付けた。
「―キミには特に、聞く話が多そうだ」
「はっはい…」
「父さんったら」
後でお母さんに言ってやる!
「さて、ひな。お前も今日は父さんと帰るんだ」
「えっ!?」
「そうした方がいいよ。ひなさん」
正義くんが弱々しい笑みで言ってきた。
翠麻と芙蓉が、正義くんの元に駆け寄ってきた。
「月花さん、今回は本当に申し訳ありませんでした!」
「すまん!」
2人はそろって頭を下げた。
「あなたのことをあえて視界に入れないようにすることが、巻き込まずに済ませる最善の方法だと考えていました。けど…」
「こうしてアンタを巻き込んでしまったのは、他でもないオレらの甘さだ。黄龍として、処罰を与えてくれ」
「あ~…もう良いわよ。あなた達の玄武への忠誠心は良く分かったし」
わたしは苦笑しながら、正義くんを見た。
「彼のことを大事に思う気持ち、わたしも良くわかるから」
「ひなさん…」
「だから、今回は勉強になったと思いなさい。まっ、わたしだったから良かったんだけどね。この後、同じようなことにならないように、精進しなさい」
「はい」
「分かった」
青い顔で頷く2人を、冬丘さんが後ろから頭を撫でた。
「まっ、この2人のことはオレに任せてくれ。陽菜子お嬢様はこのまま社長と帰った方が良い」
「分かったわ。それじゃ、正義くん。落ちついたら、連絡してね?」
「もちろん! ちょっと時間がかかると思うけど、必ず連絡するから!」
「うん、待ってる」
手を握って、すぐに放した。
…さすがにこんなに多くの人の前で、キスするワケにはいかないから。
「じゃあね!」
「うん、また!」
…こんなのの弟子をしていた白雨を、少し同情する。
「…分かったわよ。白雨は秋観さん、あなたがもう一度教育し直すってことで、今回の件は目をつぶるわ。でも同じことを繰り返すようなら…」
「その時の処分も、オレがやるさ」
「はぁ…」
わたしは深く息を吐いて、渋々頷いた。
「なら、そう言う事で。現役四獣神達も良いわね?」
「月花が言うなら、オレは良いぜ」
「陽菜子さんがそう言うなら…」
青城先輩と朱李ちゃんは了解してくれた。
白雨は…選択権は無いだろう。
最後に正義くんを見ると、彼は複雑そうな顔をしていた。
「マサ、陽菜子お嬢様のお願いだぞ?」
冬丘さんがそう言うと、正義くんの体がびくっと動いた。
そしてため息をつき、わたしの目を真っ直ぐに見た。
「…分かった。ひなさんの言う通りに」
「ありがと!」
ほっと胸を撫で下ろし、わたしは父さんに視線を向けた。
「いつまで拗ねてんのよ! 父さん! 騒ぎは終わりよ! とっととしめて、家に帰るわよ! お母さんが帰りを待っているんだから!」
「おっ! そうだった」
…お母さんに関することだと、復活が早いな。
「それじゃこの場にいる全員、解散ということで。四獣神は後日、集まるように!」
その一声で、場の空気が変わった。
倉庫から人が去っていく中、父さんは正義くんを睨み付けた。
「―キミには特に、聞く話が多そうだ」
「はっはい…」
「父さんったら」
後でお母さんに言ってやる!
「さて、ひな。お前も今日は父さんと帰るんだ」
「えっ!?」
「そうした方がいいよ。ひなさん」
正義くんが弱々しい笑みで言ってきた。
翠麻と芙蓉が、正義くんの元に駆け寄ってきた。
「月花さん、今回は本当に申し訳ありませんでした!」
「すまん!」
2人はそろって頭を下げた。
「あなたのことをあえて視界に入れないようにすることが、巻き込まずに済ませる最善の方法だと考えていました。けど…」
「こうしてアンタを巻き込んでしまったのは、他でもないオレらの甘さだ。黄龍として、処罰を与えてくれ」
「あ~…もう良いわよ。あなた達の玄武への忠誠心は良く分かったし」
わたしは苦笑しながら、正義くんを見た。
「彼のことを大事に思う気持ち、わたしも良くわかるから」
「ひなさん…」
「だから、今回は勉強になったと思いなさい。まっ、わたしだったから良かったんだけどね。この後、同じようなことにならないように、精進しなさい」
「はい」
「分かった」
青い顔で頷く2人を、冬丘さんが後ろから頭を撫でた。
「まっ、この2人のことはオレに任せてくれ。陽菜子お嬢様はこのまま社長と帰った方が良い」
「分かったわ。それじゃ、正義くん。落ちついたら、連絡してね?」
「もちろん! ちょっと時間がかかると思うけど、必ず連絡するから!」
「うん、待ってる」
手を握って、すぐに放した。
…さすがにこんなに多くの人の前で、キスするワケにはいかないから。
「じゃあね!」
「うん、また!」
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