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第23話 新しい出会いがありました
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三人は朝日に照らされ━━とは言ってもこの時間帯では富士山の影になってしまう━━、富士の樹海の中を歩いていた。
「なぁ、心霊観測が終わったんだからさっさと戻ろうぜ……? 俺こんなところから今すぐ立ち去りたいよ……」
「いいじゃないですか。珍しい場所に来たんですから、観光でもしていきましょうよ」
「そんな気分じゃねぇって!」
小堀は周囲をキョロキョロと見渡し、ビクビクと怯えていた。
「そんなに緊張していたら、楽しいものも楽しくなくなりますよ?」
「そもそも楽しくねぇんだよ」
「君たち仲いいね」
九王と小堀の会話を聞いていたウッマが、そんなことを呟く。しかし、当の本人たちには聞こえていなかった。
九王が先頭になって、樹海の中をズンズン進む。
「おい……。こんな奥まで来ちまったら、簡単に戻れなくなるだろうよ……」
「大丈夫です。現地測定によるマッピングを行ってますので、現在どこにいるかが簡単に分かります」
「なんでそんな手の込んだことするのかね……」
「私、心霊スポットを散策するのが夢だったんですよ」
「人工知能がそんな人間くさい夢を持つなっ」
「ヒドイ、ロボット差別ですか?」
「人間じゃねぇから差別にならんだろがい」
そんな言い合いをしながら樹海の中を進んでいると、九王はある違和感に気が付いた。木々の隙間で何かが動いているのだ。
九王はその方向を見る。しかしそこには、枯れた木々がペンキをぶちまけたように乱雑に積み重なっているだけだった。
「ん? どうした、九王」
「いえ……、何かが動いたような気がして……」
「おいおいおい幽霊か幽霊の話しているのか? マジでやめてくれ俺の心が持たない」
「もしかしたらUMA……。いえ、やめましょう。確かに生産性のない話でしたね」
すると、九王とウッマが何かを感じ取る。
「この音は……」
「ウッマも聞きましたか?」
「え、何? マシンにしか聞こえない音でも聞こえてるの?」
「あなたも脳以外はマシンじゃないですか」
「そんな悠長なこと言ってる場合じゃないと思うよ」
直後、ザザザッと何かが動いている。気づけば人型の影が数個、遠くのほうへ移動している。
(あれは人間? しかし大型動物は先の戦争で軒並み絶滅したはず。でもあの影の形は、昨夜見た影と一致している……)
そして九王の直感が言う。追いかけるべきだと。
直後に、九王はその影を追いかけ始めた。
「お、おい!」
「みこね!?」
小堀とウッマは驚くものの、すぐに九王の後を追いかける。
木々の音でデコボコした地面だが、そんな障害をものともせずに九王は全速力で走っていく。ウッマも上手く障害を切り抜け、一方で小堀は少々足を取られていた。
九王の目には、だんだんと人型の影を追い詰めていた。
「もう少し……、もう少しで……!」
そういって九王が影に手を伸ばした時だった。
九王の目の前が急に明るくなる。感度が高くなっていた九王の目には、フラッシュが炊かれたような感覚を覚えるだろう。
目が慣れると、九王は目の前の異様な光景を目にする。ちょうどそこにウッマと小堀がやってきた。そして共に、異様な光景に驚く。
「村……?」
そう、そこには村があったのだ。問題はその位置である。
青木ヶ原樹海には集落が存在する。精進湖民宿村という名前で、主に民宿で成り立っていた村だった。かつては小学校もあり、それなりに賑わいを見せていたのだ。
だが今いる場所はその民宿村ではない。直線距離で3km以上も離れているのだ。
「ここは一体……」
「ここは生き残りの村だよ」
先ほどの追いかけていた影がそういう。その影は九王よりやや身長の低い女性であった。
「生き残りの村……」
「大変だ……。人類の生き残りがいたなんて……」
「おいおい、なんか話が違ってきたじゃねぇか」
九王たちの前に、歴史の証人が現れた。
「なぁ、心霊観測が終わったんだからさっさと戻ろうぜ……? 俺こんなところから今すぐ立ち去りたいよ……」
「いいじゃないですか。珍しい場所に来たんですから、観光でもしていきましょうよ」
「そんな気分じゃねぇって!」
小堀は周囲をキョロキョロと見渡し、ビクビクと怯えていた。
「そんなに緊張していたら、楽しいものも楽しくなくなりますよ?」
「そもそも楽しくねぇんだよ」
「君たち仲いいね」
九王と小堀の会話を聞いていたウッマが、そんなことを呟く。しかし、当の本人たちには聞こえていなかった。
九王が先頭になって、樹海の中をズンズン進む。
「おい……。こんな奥まで来ちまったら、簡単に戻れなくなるだろうよ……」
「大丈夫です。現地測定によるマッピングを行ってますので、現在どこにいるかが簡単に分かります」
「なんでそんな手の込んだことするのかね……」
「私、心霊スポットを散策するのが夢だったんですよ」
「人工知能がそんな人間くさい夢を持つなっ」
「ヒドイ、ロボット差別ですか?」
「人間じゃねぇから差別にならんだろがい」
そんな言い合いをしながら樹海の中を進んでいると、九王はある違和感に気が付いた。木々の隙間で何かが動いているのだ。
九王はその方向を見る。しかしそこには、枯れた木々がペンキをぶちまけたように乱雑に積み重なっているだけだった。
「ん? どうした、九王」
「いえ……、何かが動いたような気がして……」
「おいおいおい幽霊か幽霊の話しているのか? マジでやめてくれ俺の心が持たない」
「もしかしたらUMA……。いえ、やめましょう。確かに生産性のない話でしたね」
すると、九王とウッマが何かを感じ取る。
「この音は……」
「ウッマも聞きましたか?」
「え、何? マシンにしか聞こえない音でも聞こえてるの?」
「あなたも脳以外はマシンじゃないですか」
「そんな悠長なこと言ってる場合じゃないと思うよ」
直後、ザザザッと何かが動いている。気づけば人型の影が数個、遠くのほうへ移動している。
(あれは人間? しかし大型動物は先の戦争で軒並み絶滅したはず。でもあの影の形は、昨夜見た影と一致している……)
そして九王の直感が言う。追いかけるべきだと。
直後に、九王はその影を追いかけ始めた。
「お、おい!」
「みこね!?」
小堀とウッマは驚くものの、すぐに九王の後を追いかける。
木々の音でデコボコした地面だが、そんな障害をものともせずに九王は全速力で走っていく。ウッマも上手く障害を切り抜け、一方で小堀は少々足を取られていた。
九王の目には、だんだんと人型の影を追い詰めていた。
「もう少し……、もう少しで……!」
そういって九王が影に手を伸ばした時だった。
九王の目の前が急に明るくなる。感度が高くなっていた九王の目には、フラッシュが炊かれたような感覚を覚えるだろう。
目が慣れると、九王は目の前の異様な光景を目にする。ちょうどそこにウッマと小堀がやってきた。そして共に、異様な光景に驚く。
「村……?」
そう、そこには村があったのだ。問題はその位置である。
青木ヶ原樹海には集落が存在する。精進湖民宿村という名前で、主に民宿で成り立っていた村だった。かつては小学校もあり、それなりに賑わいを見せていたのだ。
だが今いる場所はその民宿村ではない。直線距離で3km以上も離れているのだ。
「ここは一体……」
「ここは生き残りの村だよ」
先ほどの追いかけていた影がそういう。その影は九王よりやや身長の低い女性であった。
「生き残りの村……」
「大変だ……。人類の生き残りがいたなんて……」
「おいおい、なんか話が違ってきたじゃねぇか」
九王たちの前に、歴史の証人が現れた。
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