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7.悪事
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「それじゃ、俺等は見回り行ってくるからよ。ミリア、アルをよろしくな。」
「ええ。何か来たら、盛大な猫パンチをかましてやるわ!」
それは怖い。
だって、ミリアさんの猫パンチは、プロボクサーに殴られるよりも痛そうだから。
二人の言う見回りというのは、最近起きている事件が少しでも減るように、と僕等が自主的に始めたことだ。
と言っても、僕は逆に攫われそうだからという理由で、見回りに出たことはないのだが。
「いってくる。」
「いってらっしゃい、レオンさん、ファルコンさん。気を付けて。」
二人を見送ってから、僕はミリアさんに「おやすみなさい」と挨拶をして、部屋に戻った。
そうして、僕は机に向かい、羽ペンを執る。
最近、こちらの世界の文字を書く練習もかねて、日記を書き始めた。
誰にも内緒の、秘密の日記帳だ。
[〇×年 ×月××日
今日は、シクリーの街で少年に出会った。妙に大人びたように見せているなと思ったが、笑い方などはまだまだ子供らしくて、可愛いかった。
出会えて、よかった。]
その点、リクトの兄のシークさんはあまり良い人間には見えなかった。
なんだか、胡散臭いというか…。
ガシャンッ!!
「?」
食器か何かが落ちる音が聞こえ、ビクリと肩が跳ねる。
何だろうと思って部屋を出ると…甘ったるい香りが漂っていた。
あまりの匂いの強さに、うっ、となって、鼻を押さえる。
ミリアさんも僕も甘いものは苦手なのに。
いったいなにを作ったらこんな匂いが…。
「やあ。」
声。
「…あ、…なた……!ん"ぐっ!?」
布のようなものが口元にあてがわれ、意識が遠のいていく。
「……捕まえた」
「ええ。何か来たら、盛大な猫パンチをかましてやるわ!」
それは怖い。
だって、ミリアさんの猫パンチは、プロボクサーに殴られるよりも痛そうだから。
二人の言う見回りというのは、最近起きている事件が少しでも減るように、と僕等が自主的に始めたことだ。
と言っても、僕は逆に攫われそうだからという理由で、見回りに出たことはないのだが。
「いってくる。」
「いってらっしゃい、レオンさん、ファルコンさん。気を付けて。」
二人を見送ってから、僕はミリアさんに「おやすみなさい」と挨拶をして、部屋に戻った。
そうして、僕は机に向かい、羽ペンを執る。
最近、こちらの世界の文字を書く練習もかねて、日記を書き始めた。
誰にも内緒の、秘密の日記帳だ。
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出会えて、よかった。]
その点、リクトの兄のシークさんはあまり良い人間には見えなかった。
なんだか、胡散臭いというか…。
ガシャンッ!!
「?」
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あまりの匂いの強さに、うっ、となって、鼻を押さえる。
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いったいなにを作ったらこんな匂いが…。
「やあ。」
声。
「…あ、…なた……!ん"ぐっ!?」
布のようなものが口元にあてがわれ、意識が遠のいていく。
「……捕まえた」
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