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9.憤怒【リヒトside】
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静かに階段を下って、見えてきた扉には鍵がかかっていた。
「………から………で…」
「っ!!」
兄の声が微かに聞こえた気がして、咄嗟に扉に耳を寄せた。
どうやら誰かと対話しているようで、時折、カシャンカシャンと鎖のような音が聞こえた。
スンスンと、嗅覚を研ぎ澄まし、周りの臭いを確認する。
兄以外に、知っている臭いがある。
優しくて、どこか甘い………、まさか…!!
ドンッと扉を強く殴った。
体の内側から力が沸き上がって来て、扉を殴る拳に力がこもる。
「開けろッ!シーク兄ちゃん!!開けろッッ!!!クッソ、中に居るんだろ!?…答えろ!答えろよ!!」
殴って、殴って、扉にヒビが入る。
それでもまだ殴って、殴って殴り続けて、バキバキと音が鳴り始め、本当に扉が壊れるまで殴った。
「シーク、兄ちゃんッ…、いったい、ここでなにしてんだッ………!」
焦った表情のシーク兄ちゃんと、その後ろで、鎖に繋がれているアルの姿が、そこにあった。
「………から………で…」
「っ!!」
兄の声が微かに聞こえた気がして、咄嗟に扉に耳を寄せた。
どうやら誰かと対話しているようで、時折、カシャンカシャンと鎖のような音が聞こえた。
スンスンと、嗅覚を研ぎ澄まし、周りの臭いを確認する。
兄以外に、知っている臭いがある。
優しくて、どこか甘い………、まさか…!!
ドンッと扉を強く殴った。
体の内側から力が沸き上がって来て、扉を殴る拳に力がこもる。
「開けろッ!シーク兄ちゃん!!開けろッッ!!!クッソ、中に居るんだろ!?…答えろ!答えろよ!!」
殴って、殴って、扉にヒビが入る。
それでもまだ殴って、殴って殴り続けて、バキバキと音が鳴り始め、本当に扉が壊れるまで殴った。
「シーク、兄ちゃんッ…、いったい、ここでなにしてんだッ………!」
焦った表情のシーク兄ちゃんと、その後ろで、鎖に繋がれているアルの姿が、そこにあった。
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