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21.家族
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「本当に、本当にありがとうございました!もう、なんとお礼を申し上げたらいいか…!」
「いえいえ。それより彼女に怪我がなくて本当に良かったです。」
人の邪魔にならないような路地で、何度も何度も頭を下げてくる夫婦に、僕は顔の前で手を振りながら、もういいから、と微笑んだ。
渋々といった様子で去って行く両親の間で、それぞれに手を握られた少女が振り返り、にこっと笑って僕に向かって手を振った。
僕が手を振り返すと、少女は嬉しそうに前に向き直って、両親と一緒に街の人々に紛れていった。
幸せそうなその背中を目で追い眺めながら、唐突に生まれた一つの思いが胸を満たした。
きっと暖かな家族風景を目の当たりにして、触発されたのだ。
…………会いたい。
母や、ルドルフさんに。
会って話がしたい。
僕、いっぱい頑張ったんだよ。って、生きてるよ。ってそう、伝えたい。
「…アル?どうかし…、た!?ちょっ、え!?」
僕の顔を見たリヒトが驚いた声を上げるので、それに気づいた皆さんが振り返り、リヒトと同じように驚愕する。
僕はそんなに情けない表情を浮かべているのだろうかと自分の顔に触れてみれば、指先で撫でた自身の頬は濡れていて、そこで初めて、自分は泣いていたのかと気付いた。
「あれ、……僕、どうして…、…ぅ、…ぁ……っ」
嗚咽を零しながら、僕は泣き崩れた。
「いえいえ。それより彼女に怪我がなくて本当に良かったです。」
人の邪魔にならないような路地で、何度も何度も頭を下げてくる夫婦に、僕は顔の前で手を振りながら、もういいから、と微笑んだ。
渋々といった様子で去って行く両親の間で、それぞれに手を握られた少女が振り返り、にこっと笑って僕に向かって手を振った。
僕が手を振り返すと、少女は嬉しそうに前に向き直って、両親と一緒に街の人々に紛れていった。
幸せそうなその背中を目で追い眺めながら、唐突に生まれた一つの思いが胸を満たした。
きっと暖かな家族風景を目の当たりにして、触発されたのだ。
…………会いたい。
母や、ルドルフさんに。
会って話がしたい。
僕、いっぱい頑張ったんだよ。って、生きてるよ。ってそう、伝えたい。
「…アル?どうかし…、た!?ちょっ、え!?」
僕の顔を見たリヒトが驚いた声を上げるので、それに気づいた皆さんが振り返り、リヒトと同じように驚愕する。
僕はそんなに情けない表情を浮かべているのだろうかと自分の顔に触れてみれば、指先で撫でた自身の頬は濡れていて、そこで初めて、自分は泣いていたのかと気付いた。
「あれ、……僕、どうして…、…ぅ、…ぁ……っ」
嗚咽を零しながら、僕は泣き崩れた。
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