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第3話 危機
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出来た2階層目にはじめは興奮したがすぐに興奮も止んだ。
考えてみてほしいが、10畳くらいの部屋をもらっても何もすることがなければすぐに虚無になってしまうだろう?特にその頃はゴブリンを召喚するくらいしかできることもなかったんだから。
あぁ、でもその後すぐ2階層に心から感謝することになるんだ、他にもないドラゴンの襲来によってね。
今になれば原因が外で干してたイノシシ肉の匂いだとも分かるが、このときの俺はそんなことも一切気づかずに、外でイノシシ肉をこれでもかというくらい干してたし、イノシシを解体したあとの内臓やらも割と近いところに捨ててた。
そして半ば必然的とでも言うようにドラゴンは寄ってきた。
それもご丁寧に雌雄のペアでの襲来だ。
一瞬は恐怖で腰を抜かしかけたよ。
でもこのときに思い出したんだ、そう、俺には自動防御があるじゃないか、ってね。
でも最初に言った通り自動防御は自分より少し強いくらいなら完全に防御してくれる。そう、自分より”少し強い程度”ならね。ここがこのスキルの肝であり、このドラゴンの襲来によって気づけたスキルの欠陥だ。
度重なるゴブリン喰らいでレベルが上った俺より少し強い程度のイノシシだけしか実践経験がなかったのが悪かったのだろう。
俺はこのとき天狗だった。
絶対に攻撃が通ることなんてない、そう思っていた。
でも俺の考えはすぐに裏切られる、ドラゴンのブレスによって。
ドラゴンのブレスが直撃しても、はじめは涼しい顔が出来た。
「パリン」なんて言う音を聞くまでは。
暑いどころの話ではなかった。息をすることすらできないような熱風。
これでも自動防御の効果があったから和らげられていたことが今なら分かる。
本来なら熱いなんて感じる間もなくお陀仏なのだから。
目を開けることすらできない。足を前に進めてはいるが本当に前に進んでいるかもわからない。その中で出来る限り進もうとした。
本当に幸運だったのだが階段まで進んでいたようで、俺は階段を踏み外し転がり落ちるように2階層目に降りることが出来た。
後でわかったことだが、階段には魔術的障壁があり温度変化などは伝えないようになっている。だからこそ、俺は2階層に逃げ込みドラゴンがいなくなるまで下で過ごすことができたんだ。
このように俺は信じられないほどの幸運によって生き残ることができたんだが、同時に最大の不幸も訪れる。
体の痛みが全く消えてくれないのだ。呼吸はしづらく、目も開けない。
ここで初めて不老不死のスキルの欠陥にも気づくことになった、俺は不老不死のことを無限の再生力を供給してくれるものだと思ってたのだが、このスキルは本当に”死なないだけ”のスキルだったんだ。死なないというより意識が残り続けるとでも言った方が良いだろうが。
とかくこのスキルは無限の再生力どころか再生力は一切向上するものではなかった、ということだ。
つまりどうなったか.......全身大火傷を負った俺は、痛みに悶え苦しむしかなくなったんだ。
考えてみてほしいが、10畳くらいの部屋をもらっても何もすることがなければすぐに虚無になってしまうだろう?特にその頃はゴブリンを召喚するくらいしかできることもなかったんだから。
あぁ、でもその後すぐ2階層に心から感謝することになるんだ、他にもないドラゴンの襲来によってね。
今になれば原因が外で干してたイノシシ肉の匂いだとも分かるが、このときの俺はそんなことも一切気づかずに、外でイノシシ肉をこれでもかというくらい干してたし、イノシシを解体したあとの内臓やらも割と近いところに捨ててた。
そして半ば必然的とでも言うようにドラゴンは寄ってきた。
それもご丁寧に雌雄のペアでの襲来だ。
一瞬は恐怖で腰を抜かしかけたよ。
でもこのときに思い出したんだ、そう、俺には自動防御があるじゃないか、ってね。
でも最初に言った通り自動防御は自分より少し強いくらいなら完全に防御してくれる。そう、自分より”少し強い程度”ならね。ここがこのスキルの肝であり、このドラゴンの襲来によって気づけたスキルの欠陥だ。
度重なるゴブリン喰らいでレベルが上った俺より少し強い程度のイノシシだけしか実践経験がなかったのが悪かったのだろう。
俺はこのとき天狗だった。
絶対に攻撃が通ることなんてない、そう思っていた。
でも俺の考えはすぐに裏切られる、ドラゴンのブレスによって。
ドラゴンのブレスが直撃しても、はじめは涼しい顔が出来た。
「パリン」なんて言う音を聞くまでは。
暑いどころの話ではなかった。息をすることすらできないような熱風。
これでも自動防御の効果があったから和らげられていたことが今なら分かる。
本来なら熱いなんて感じる間もなくお陀仏なのだから。
目を開けることすらできない。足を前に進めてはいるが本当に前に進んでいるかもわからない。その中で出来る限り進もうとした。
本当に幸運だったのだが階段まで進んでいたようで、俺は階段を踏み外し転がり落ちるように2階層目に降りることが出来た。
後でわかったことだが、階段には魔術的障壁があり温度変化などは伝えないようになっている。だからこそ、俺は2階層に逃げ込みドラゴンがいなくなるまで下で過ごすことができたんだ。
このように俺は信じられないほどの幸運によって生き残ることができたんだが、同時に最大の不幸も訪れる。
体の痛みが全く消えてくれないのだ。呼吸はしづらく、目も開けない。
ここで初めて不老不死のスキルの欠陥にも気づくことになった、俺は不老不死のことを無限の再生力を供給してくれるものだと思ってたのだが、このスキルは本当に”死なないだけ”のスキルだったんだ。死なないというより意識が残り続けるとでも言った方が良いだろうが。
とかくこのスキルは無限の再生力どころか再生力は一切向上するものではなかった、ということだ。
つまりどうなったか.......全身大火傷を負った俺は、痛みに悶え苦しむしかなくなったんだ。
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