20 / 20
20.あとは一人で
リオントがペンダントの存在のみにこだわる竜だったら、ガロップ達に盗まれたものの中から見付けた時にさっさと持ち帰っていただろう。
いや、街へ入った時点で、リオントにはペンダントの位置がすぐにわかっただろうから、ラメルボに話を通さなくても魔法でさっさと取り戻せば済む。
リオントにはターミスを助ける義理も道理もないし、ルマーナが自分の恋人の思い出に執着して「他の人間はどうでもいい」と思うような竜だったら、大変なことになっていた。
「とにかく、そういうことだから、ペンダントは返してもらうぞ。いやだと言われても、持ち主はこちらだから文句を受け付ける気はないがな」
「本当にお前が竜だ、という証拠は何かあるのか。話をでっち上げるくらい、少し頭が回る奴ならいくらでもできるぞ」
「竜の姿に戻ってもいいけど、そうしたって幻影だーとか何とか言って、信じないんじゃないのか?」
「幻影ではないと俺が納得できれば、信じてやる」
負けたくせに、どうしていつまでも上から目線な物言いなのだろう。
「お前に信じてもらわなくても、俺は全然気にしないけど」
リオントの性格ならそうだろうな、と横で聞いていたシェフレラは思う。クロスカスが何をどう考えようが、リオントにすれば痛くもかゆくもない。
リオントがクロスカスに何か感情を抱くとすれば「おふくろの大切な物を盗みやがって」という怒りくらいだろう。
「本当は、お前も最初からそのペンダントを狙っていたんじゃないのか」
クロスカスは、まだペンダントをあきらめていないらしい。
自分がペンダントから感じた気配を、強い魔力だとまだ信じているのか。それとも、信じたいのか。
何にしろ、しつこいにも程がある。
「もうやめたら? 彼が竜でも人間でも、あんたはリオントに負けたんじゃない。そんなぼろぼろの姿になってるのに、まだ何かするつもり?」
クロスカスのあきらめの悪さにいい加減あきれて、シェフレラはため息をつく。
「やかましいっ。小娘は黙っていろ」
この男に小娘と言われたのは、これで何度目だろう。
確かにクロスカスから見れば「小娘」と呼ばれる年齢ではあるが、なぜこうも偉そうに言われなければならないのか。
これまでのこともあり、シェフレラはがまんできなくなってきた。
「偉そうに言わないでよっ。一発で負けたくせに!」
「!」
自分が一番と勘違いしているこういう輩は、プライドを粉々にしてやるのが一番堪える。
そう睨んだシェフレラは「一発」の部分を強調して怒鳴った。
案の定、今までならすぐに言い返していたクロスカスが詰まる。
「わかってる? リオントは、あんたに攻撃すらしてないのよ。防御しただけ。それなのに、自分は負けたんだってこと、いい加減に自覚してよね。仮にペンダントがリオントのものでなくても、あんたのものでもないってことはさっき認めてたでしょ。だったら、返せなんて言うのは筋違いよ。それと、なかったことみたいにしてるけど、あんたは魔法でターミスを殺そうとした。あたしも一緒にね。殺人未遂の現行犯として役所に突き出すから、覚悟しなさいっ」
「……たかが、ぺーぺーの魔法使いが」
悔し紛れにつぶやくクロスカス。シェフレラは傷の部分を殴ってやろうか、と本気で思った。
「その隣に、ぺーぺーじゃない奴がいるってことを忘れるなよ」
リオントに冷たい視線を向けられ、まだ何か言いたそうにしていたクロスカスだが、あきらめたように首を垂れた。
☆☆☆
シェフレラ達は一旦、ガルビートの村へ戻った。
と言っても、歩いてではなく、リオントの力で一気に村の前まで移動したのだ。ターミスはもちろん、シェフレラもその力に唖然となる。
こんな移動ができる魔法使いなんて、聞いたことがない。しかも、自分だけではなく、大人の男性一人を含めた三人も一緒にだ。
これには、クロスカスも黙るしかなかった。彼にも、こんな術を行えるだけの力はないのだろう。
ターミスを連れて行く時に村人の前から消えて見せたが、あれは人の目をごまかしているだけで、実際はそう遠くへ飛べるような魔法ではないらしい。
実は村の外へ出ただけだった、と後でターミスから聞いた。
盗賊を追う時やクロスカスの所へ行く時にこの力を使わなかったのは、気配を探りながらの移動だったからだ。
今は目的地がはっきりしているので、一瞬の移動である。
村の外にクロスカスを拘束しておき、シェフレラ達は急いでターミスの母フィーエのいる家へ向かう。
息子の姿を見たフィーエは、そのままショック死するんじゃないかと思う程驚いていたが、親子二人で泣きながら再会を喜んだ。
ターミスの家を出ると、シェフレラは村人達に囲まれる。よくターミスを取り返した、とみなが口々にほめ、シェフレラの両親も「お前は自慢の娘だ」と抱き締めた。
「あたしじゃないの。リオントが」
ほとんど、リオントがしてくれたこと。
そう言おうとするのだが、村人達は興奮してシェフレラの言葉など聞いちゃいない。
「あのっ、まだ仕事が残ってるから、もう行くね」
これでは、話などしていられない。シェフレラは両親の抱擁から抜け出し、リオントを連れて、逃げるように村を出た。
「ごめんね。後でちゃんとリオントがしてくれたことだって、みんなに説明するわ」
「いいさ、シェフレラががんばった結果だから。俺は俺で、身内の捜し物をしたついで、みたいなものだし」
リオントは、竜のことや竜のしたことを宣伝するつもりはない。自分達が退治するべき対象にされなければ、人間がどう考えようと構わないのだ。
「さて、あとはディーシャの街へ行けばいいだけだな」
再びリオントの力で、ディーシャの街まで戻る。手も足も出ない、とわかったクロスカスはおとなしいものだ。
二度も長距離を一瞬で移動させられ、リオントが竜であろうとなかろうと叶わない、ということを完全に悟ったらしい。
「俺はここまで。あとはシェフレラに任せるから」
「え、任せるって……」
いきなり放り出されたような気分になる。
「この男がシェフレラやターミスを傷付けようとしたことは、人間が決めたルールに則って裁かれる。俺はそこに入るつもりはないから。名前を出すのは構わないが、事後処理という奴はシェフレラ達の方でやってくれ。俺もそろそろ、このペンダントを持って帰りたいんだ」
ルマーナは、ペンダントが見付かったことをまだ知らない。これ以上落ち込んだままでいさせたら、ルマーナより妹のロリアーナに叱られる。
「そっか。色々助けてくれて、本当にありがとう。リオントはネアトーンの谷にいるって、話してたわよね。それってここから……」
「南。国を二つ隔てた所だ」
馬で走り続けても、二日以上はかかる。
「どこから来たのって聞いた時に、南って話してたけど……そんな遠い所からここまで? あ、リオントならすぐよね」
魔法の移動距離に制限があるのか知らないが、それでも大した時間はかからないだろう。
「ねぇ、また会える?」
「さぁ、どうだろうな」
軽く手を振り、リオントは姿を消した。あっさりしたものだ。彼はじめじめしたことが苦手なのだろう。
あたし、そうそう会えることのない竜に向かって、もしかして大胆なこと言っちゃった? まぁ、いる場所はわかったんだから、いざとなれば会いに行くことだってできるわよね。人間を拒絶してるって訳でもなさそうだし。
人間には過酷な環境だ、という言葉がクロスカスから出ていた。でも、住む訳ではない。訪れるだけなら、シェフレラにだって何とかなるかも知れない。
レムディのように何度もリオントの名を呼んでいれば、会ってくれるだろうか。
そのためにもその地のことを学び、もう少し、いや、もっともっと腕を磨かなければ。
「その前に……うわぁ、大変そう」
クロスカスのことに、ターミスやペンダントの話。忘れかけていたが、ガロップ達のこともある。
リオント抜きでこれらの話をするのは、精神的な重労働だ。
でも、貴重な経験。
「よしっ」
気合いを入れ、シェフレラは力を込めて一歩を踏み出した。
いや、街へ入った時点で、リオントにはペンダントの位置がすぐにわかっただろうから、ラメルボに話を通さなくても魔法でさっさと取り戻せば済む。
リオントにはターミスを助ける義理も道理もないし、ルマーナが自分の恋人の思い出に執着して「他の人間はどうでもいい」と思うような竜だったら、大変なことになっていた。
「とにかく、そういうことだから、ペンダントは返してもらうぞ。いやだと言われても、持ち主はこちらだから文句を受け付ける気はないがな」
「本当にお前が竜だ、という証拠は何かあるのか。話をでっち上げるくらい、少し頭が回る奴ならいくらでもできるぞ」
「竜の姿に戻ってもいいけど、そうしたって幻影だーとか何とか言って、信じないんじゃないのか?」
「幻影ではないと俺が納得できれば、信じてやる」
負けたくせに、どうしていつまでも上から目線な物言いなのだろう。
「お前に信じてもらわなくても、俺は全然気にしないけど」
リオントの性格ならそうだろうな、と横で聞いていたシェフレラは思う。クロスカスが何をどう考えようが、リオントにすれば痛くもかゆくもない。
リオントがクロスカスに何か感情を抱くとすれば「おふくろの大切な物を盗みやがって」という怒りくらいだろう。
「本当は、お前も最初からそのペンダントを狙っていたんじゃないのか」
クロスカスは、まだペンダントをあきらめていないらしい。
自分がペンダントから感じた気配を、強い魔力だとまだ信じているのか。それとも、信じたいのか。
何にしろ、しつこいにも程がある。
「もうやめたら? 彼が竜でも人間でも、あんたはリオントに負けたんじゃない。そんなぼろぼろの姿になってるのに、まだ何かするつもり?」
クロスカスのあきらめの悪さにいい加減あきれて、シェフレラはため息をつく。
「やかましいっ。小娘は黙っていろ」
この男に小娘と言われたのは、これで何度目だろう。
確かにクロスカスから見れば「小娘」と呼ばれる年齢ではあるが、なぜこうも偉そうに言われなければならないのか。
これまでのこともあり、シェフレラはがまんできなくなってきた。
「偉そうに言わないでよっ。一発で負けたくせに!」
「!」
自分が一番と勘違いしているこういう輩は、プライドを粉々にしてやるのが一番堪える。
そう睨んだシェフレラは「一発」の部分を強調して怒鳴った。
案の定、今までならすぐに言い返していたクロスカスが詰まる。
「わかってる? リオントは、あんたに攻撃すらしてないのよ。防御しただけ。それなのに、自分は負けたんだってこと、いい加減に自覚してよね。仮にペンダントがリオントのものでなくても、あんたのものでもないってことはさっき認めてたでしょ。だったら、返せなんて言うのは筋違いよ。それと、なかったことみたいにしてるけど、あんたは魔法でターミスを殺そうとした。あたしも一緒にね。殺人未遂の現行犯として役所に突き出すから、覚悟しなさいっ」
「……たかが、ぺーぺーの魔法使いが」
悔し紛れにつぶやくクロスカス。シェフレラは傷の部分を殴ってやろうか、と本気で思った。
「その隣に、ぺーぺーじゃない奴がいるってことを忘れるなよ」
リオントに冷たい視線を向けられ、まだ何か言いたそうにしていたクロスカスだが、あきらめたように首を垂れた。
☆☆☆
シェフレラ達は一旦、ガルビートの村へ戻った。
と言っても、歩いてではなく、リオントの力で一気に村の前まで移動したのだ。ターミスはもちろん、シェフレラもその力に唖然となる。
こんな移動ができる魔法使いなんて、聞いたことがない。しかも、自分だけではなく、大人の男性一人を含めた三人も一緒にだ。
これには、クロスカスも黙るしかなかった。彼にも、こんな術を行えるだけの力はないのだろう。
ターミスを連れて行く時に村人の前から消えて見せたが、あれは人の目をごまかしているだけで、実際はそう遠くへ飛べるような魔法ではないらしい。
実は村の外へ出ただけだった、と後でターミスから聞いた。
盗賊を追う時やクロスカスの所へ行く時にこの力を使わなかったのは、気配を探りながらの移動だったからだ。
今は目的地がはっきりしているので、一瞬の移動である。
村の外にクロスカスを拘束しておき、シェフレラ達は急いでターミスの母フィーエのいる家へ向かう。
息子の姿を見たフィーエは、そのままショック死するんじゃないかと思う程驚いていたが、親子二人で泣きながら再会を喜んだ。
ターミスの家を出ると、シェフレラは村人達に囲まれる。よくターミスを取り返した、とみなが口々にほめ、シェフレラの両親も「お前は自慢の娘だ」と抱き締めた。
「あたしじゃないの。リオントが」
ほとんど、リオントがしてくれたこと。
そう言おうとするのだが、村人達は興奮してシェフレラの言葉など聞いちゃいない。
「あのっ、まだ仕事が残ってるから、もう行くね」
これでは、話などしていられない。シェフレラは両親の抱擁から抜け出し、リオントを連れて、逃げるように村を出た。
「ごめんね。後でちゃんとリオントがしてくれたことだって、みんなに説明するわ」
「いいさ、シェフレラががんばった結果だから。俺は俺で、身内の捜し物をしたついで、みたいなものだし」
リオントは、竜のことや竜のしたことを宣伝するつもりはない。自分達が退治するべき対象にされなければ、人間がどう考えようと構わないのだ。
「さて、あとはディーシャの街へ行けばいいだけだな」
再びリオントの力で、ディーシャの街まで戻る。手も足も出ない、とわかったクロスカスはおとなしいものだ。
二度も長距離を一瞬で移動させられ、リオントが竜であろうとなかろうと叶わない、ということを完全に悟ったらしい。
「俺はここまで。あとはシェフレラに任せるから」
「え、任せるって……」
いきなり放り出されたような気分になる。
「この男がシェフレラやターミスを傷付けようとしたことは、人間が決めたルールに則って裁かれる。俺はそこに入るつもりはないから。名前を出すのは構わないが、事後処理という奴はシェフレラ達の方でやってくれ。俺もそろそろ、このペンダントを持って帰りたいんだ」
ルマーナは、ペンダントが見付かったことをまだ知らない。これ以上落ち込んだままでいさせたら、ルマーナより妹のロリアーナに叱られる。
「そっか。色々助けてくれて、本当にありがとう。リオントはネアトーンの谷にいるって、話してたわよね。それってここから……」
「南。国を二つ隔てた所だ」
馬で走り続けても、二日以上はかかる。
「どこから来たのって聞いた時に、南って話してたけど……そんな遠い所からここまで? あ、リオントならすぐよね」
魔法の移動距離に制限があるのか知らないが、それでも大した時間はかからないだろう。
「ねぇ、また会える?」
「さぁ、どうだろうな」
軽く手を振り、リオントは姿を消した。あっさりしたものだ。彼はじめじめしたことが苦手なのだろう。
あたし、そうそう会えることのない竜に向かって、もしかして大胆なこと言っちゃった? まぁ、いる場所はわかったんだから、いざとなれば会いに行くことだってできるわよね。人間を拒絶してるって訳でもなさそうだし。
人間には過酷な環境だ、という言葉がクロスカスから出ていた。でも、住む訳ではない。訪れるだけなら、シェフレラにだって何とかなるかも知れない。
レムディのように何度もリオントの名を呼んでいれば、会ってくれるだろうか。
そのためにもその地のことを学び、もう少し、いや、もっともっと腕を磨かなければ。
「その前に……うわぁ、大変そう」
クロスカスのことに、ターミスやペンダントの話。忘れかけていたが、ガロップ達のこともある。
リオント抜きでこれらの話をするのは、精神的な重労働だ。
でも、貴重な経験。
「よしっ」
気合いを入れ、シェフレラは力を込めて一歩を踏み出した。
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
「通訳など辞書で足りる」と追放された令嬢——三国会談で、婚約者は一言も話せなくなった
歩人
ファンタジー
宮廷通訳官エレノーラは五つの言語を操り、婚約者クラウスの外交を陰で支えてきた。
だがクラウスは言った。「通訳など辞書で足りる。お前は要らない」
追放されたエレノーラは隣国で新たな道を歩み始める。
一方、クラウスは三国会談の場で辞書片手に立ち往生。
誤訳が外交問題に発展し、窮地に陥ったその場に、隣国の通訳官として現れたのは——。
「その言葉は、もう翻訳できません」
道化たちの末路
希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と愛人母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。
『お前の針仕事など誰でもできる』——なら社交界のドレスの裏地を、めくってごらんなさい
歩人
ファンタジー
「地味な針仕事しかできない令嬢は要らない」——公爵家の嫡男にそう言い渡された伯爵令嬢ティナは、
裁縫道具だけを持って屋敷を出た。その翌週、社交界が凍りつく。王妃の夜会服も、公爵令嬢の舞踏会
ドレスも、第一王女の外交用ローブも——仕立てた職人が消えたのだ。しかもティナが十年かけて縫った
全てのドレスの裏地には、二重縫いで隠された署名が残されていて——。
辺境の小さな仕立て屋で穏やかに暮らすティナの元に、王都から使者がやってくる。
何もしなかっただけです
希臘楽園
ファンタジー
公爵令嬢であり王太子の婚約者であった私は、「地味だ」という理由で婚約を破棄され、王宮を去った。
それまで私が担っていた役目を、誰も知らないまま。
――ただ何もしなくなっただけで、すべては静かに崩れていく。
AIに書かせてみた第14弾は、「追放ざまぁ」系の短編。
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
「お前がいると息が詰まる」と追放された令嬢——翌週から公爵家の予定が全て狂った
歩人
ファンタジー
クラリッサは公爵家の日程管理を一手に担う令嬢。前世の社畜経験を活かし、行事計画、来客対応、予算管理まで完璧にこなしていた。
だが婚約者ヴィクトルは言った。「お前がいると息が詰まる。もっと華やかな女がいい」
追放されたクラリッサが去った翌週、公爵家の予定が全て狂い始める。
舞踏会の招待状は届かず、外交晩餐会の料理は手配されず、決算書類は行方不明。
一方クラリッサは、若き領主の元で「定時退社」という夢を叶えていた。
「もう、残業はしません」
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。