17 / 29
17.方向オンチ
しおりを挟む
「あなたには、結界が何らかの物質として見えるのですね」
昼間、デューロウが見えると言う黒いもやも見たし、ここへ来て琴音は見えないものが見える力を確かに得ているようだ。
「えっと、もしかして……見えてるの、あたしだけ?」
あんなにはっきり見えているのに。自分にしかわからないなんて、何だか不思議な気がする。
正直に言えば、ああいうものは不気味なのであまり見たくない。
不思議と言えば、この扉の近くにいると何となく怖いと感じるのも不思議だ。
視覚のみに頼るなら、そこにあるのは木の扉だけなのに。その扉が、なぜか怖いと感じてしまう。
黒いもやを漂わせていた人が近くにいた時と、同じ感覚だ。一人で立っているのが怖くて、ついそばにいる誠一郎の腕にすがってしまう。
「ぼくは結界の力を感じるけど、物としては見えないよ。コトネさん、もしかして守扉者の力があるんじゃない?」
「えー、あたしにあんなお札なんて、出せないわよ」
出せたとしても、出したくない。
「ことがそのうち、何かしでかしそうな気がしてきたな」
「お兄ちゃんっ」
「琴音、どうせ出すなら、もっといい物を出してくれよな」
「誠ちゃんまで……」
琴音が頬をふくらます。その顔を見て、バルムが少し笑った。
「さぁ、あなた達は守院へ戻ってください。ここにいては、おかしな影響を受けないとも限りません」
確かに、ここにいては守扉者達の集中の邪魔になるだろう。ただ、どんなものかを見たかっただけなのに。
「あの……バルムさん。気を付けてくださいね」
力を使いすぎないで、という意味もある。だが、琴音は別の方も気になった。
中にいる数人の守扉者達のうち、二人に黒いもやが漂っているのが見えたのだ。
闇に囚われているなら、結界を張っているというのはフリだけかも知れない。
「ええ、ありがとう」
バルムはどこまでわかっているのか。
穏やかな笑みを浮かべて、そう返事するだけだ。
☆☆☆
護所から離れると、怖いという感覚は薄れた。
扉を見たいと言ったのは琴音だが、そこから離れて一番ほっとしているのも琴音だった。
「ねぇ、デューロウ」
守院へ戻ると、琴音がこそっとデューロウに耳打ちした。
「それなら、そこの廊下を行って……」
「ありがと」
デューロウに教えられた方へ、琴音は小走りに向かった。
「トイレか? 男はいざとなりゃ、どこででもできるけど、女って大変だよなぁ」
「誠、神殿って呼ばれるような場所なんだから、妙な所でするなよ」
「わかってるって」
くだらないことを言いながら、三人はさっきの部屋へ戻った。
「あの扉が、封印ってことか。何も感じられない俺達からすれば、ただの扉でしかなかったけど。あれ、木製なのか?」
「触ったことはないけど、本物の木じゃないはずだよ。最初に封印された時の力が、ああいう形で具現化したって聞いたから」
「で、あれが開くと、一大事ってことだな。かなり厚そうな扉に見えたけど、封印の強度を表してるってところか」
その厚い扉を開こうとする程に、闇は力を取り戻しつつある、ということだ。
しばらく沈黙が続く。それを最初に破ったのは、遼太郎だった。
「デューロウ、さっきも三人で話していたんだけど」
「え? あ、はい……」
少しうつむきがちだったデューロウは、慌てて顔を上げた。
「きみに道を開く力が戻ったら、すぐに帰らせてほしい。中途半端な状態のまま、放り出すみたいですごく心苦しいんだけど……。本音を言えば、俺達も命は惜しい。それに、琴音を早く安全な場所へ帰したいんだ」
誠一郎は何か言いたげだったが、黙っていた。
「そう……だよね」
デューロウは伏し目がちだったが、相手の申し入れを断ることはしなかった。
その気になれば「レイリーンが見付かるまでは帰さない」と言うこともできるのだが、素直に受け入れてくれたのだ。
二人にすればありがたいことなのだが、あまりにしおらしくうなずかれると、こちらに非はなくても申し訳ない気分になる。
「ごめん。俺達にはやっぱり人を捜すノウハウはないし……あ、つまり捜すコツみたいなものを知らないし、闇雲に捜し回っても時間を無駄にするだけだ」
デューロウいわく、一緒に捜してくれるなら誰でもよかったのだろう。しかし、現実問題として人を捜し出そうとするなら、やはり経験や能力などがやはり必要なのだ。
「なぁ、守扉者の中で人を捜し当てる力を持った奴、いないのか? デューロウ達は、特別な力を持ってるってことに誰かが気付いて、神殿へ連れて来られたんだろ。そいつに、レイリーンの居場所とかはわからないのか?」
力を持つ人間の存在を感じ取れるなら、間違いなく力を持つレイリーンを感じ取れるはずだ。
「たぶん、わかったとは思うけど……今はもういないんだ。守扉者を見付け出す力を持つ人は、今までにも神殿にいたらしいけど。ぼく達の力を見出した人は、それを最後に力を失って、神殿を出て行ったんだ」
「見事なまでに、タイミングわりぃな」
考えてみれば、そういう力の人間がいれば、この件はとっくに解決していそうなもの。だからこそ、長引いているのだ。
「実際にいないものをあれこれ言ったって、どうしようもない。とにかく、明日には帰らせてほしいんだ」
「……うん、わかった」
一応、話はついた。ひどく後味が悪いものではあるが。
またしばらく、沈黙が続いた。
今度は、誠一郎がそれを破る。
「……琴音、遅くないか?」
☆☆☆
デューロウに教えられた方へ向かい、何とか用を足した琴音。
ほっとして廊下へ出たのはいいが……自分がどっちの方向から来たのか、わからなくなってしまった。
自他共に認める方向オンチが、ここで発動したらしい。
「えーと……確か、トイレに入る時は左に曲がったから、出る時は逆。だから、右へ行けばいいのよね」
琴音は入って来た時の光景を思い出すため、端から見れば映像を戻すように後ろ向きになって歩いてみる。
だが。
それなら、左へ行かなくてはならない。戻るために右へ行くなら、それはちゃんと「前を向いた状態」での場合だ。
出発地点からいきなり間違えていることにも気付かず、琴音は戻るべき部屋からどんどん離れつつあった。
「おっかしいな。こんな光景だったかしら。んー、行こうとするのに精一杯で、ちゃんと周りを覚えてなかったもんね」
しかも、琴音が最初に評したように、ここは小さな校舎のような造り。真っ直ぐな廊下に同じような扉の部屋がずっと並んでいるので、どれが何の部屋なのかもわかりにくい。
間違えていても、すぐには「自分は別の場所にいるらしい」ということに気付かないのだ。
「えー、何で着かないのぉ?」
いい加減後ろ向き歩きに疲れた琴音は、回れ右をした。
琴音の記憶では、この先には壁が待っているだけ。この建物へ入るためのドアが横にあって、そのすぐ近くにデューロウから事情を聞かされた部屋があるはずなのだが……。
記憶とは別の場所に立っているので、ドアはない。
「やっちゃったかな……」
かな? ではなく、やっちゃったのだ。真逆の方向へ、ずっと歩いて来てしまった。
それなら、今来た道を戻り、とりあえず出発点からやり直せばいいのだが……。
迷ってしまったことを自覚していながら、方向オンチはさらなる新天地を求めてさまよう。そして、自ら袋小路へと追い込まれるのだ。
「きっと、角を一つ曲がりそこねたのよ」
そう言いながら、琴音は曲がってもいない角を曲がる。見た覚えのない廊下は、果てしなく続いているように思われた。こういう時に限って、誰にも会わない。
黒もやを漂わせて、女の子を捜すフリしながら実は捜してないって人でも、道くらいは教えてくれるよね。
こんなことまで考えるのだが、やはり誰も通りかかってくれない。行く時には、何人かの姿を見たのだが。
「なんでぇ? この建物、外から見た限りだとそんなにややこしい造りじゃなかったはずでしょお?」
催眠術にでもかかっている気分になってきた。
現実には同じ建物の中なのだが、琴音には全く別の場所のように感じる。で、ますます自分の現在地がわからなくなるのだ。
「どうして地図くらい、どこかに貼っておいてくれないのよ」
それは地図を貼る必要がないくらい、単純な造りだからである。
しかし、今の琴音には完全に迷宮と化していた。それに、案内図があったとしても、どの部屋へ戻ればいいのかはわからないだろう。
「疲れちゃった……」
それでなくても、今日はあちこち歩いていたので足が痛い。それに加えて、こんなにさまよっていたりすれば、精神的にも疲れは倍増だ。
「ふぅ……」
琴音は立ち止まると、壁にもたれて座り込んだ。
いっそ、ここでじっとしていた方がいいかも知れない。戻って来ない琴音を心配して、遼太郎や誠一郎が捜しに来てくれるだろう。
彼らが琴音を見付ける方が、琴音がさまよってどうにか目的地に到着するよりもずっと早いはずだ。
「……? え、何?」
もたれていた壁に、琴音の身体がめりこみ始めた。慌てて、壁から身体を離す。
「何なの、この壁……」
昼間、デューロウが見えると言う黒いもやも見たし、ここへ来て琴音は見えないものが見える力を確かに得ているようだ。
「えっと、もしかして……見えてるの、あたしだけ?」
あんなにはっきり見えているのに。自分にしかわからないなんて、何だか不思議な気がする。
正直に言えば、ああいうものは不気味なのであまり見たくない。
不思議と言えば、この扉の近くにいると何となく怖いと感じるのも不思議だ。
視覚のみに頼るなら、そこにあるのは木の扉だけなのに。その扉が、なぜか怖いと感じてしまう。
黒いもやを漂わせていた人が近くにいた時と、同じ感覚だ。一人で立っているのが怖くて、ついそばにいる誠一郎の腕にすがってしまう。
「ぼくは結界の力を感じるけど、物としては見えないよ。コトネさん、もしかして守扉者の力があるんじゃない?」
「えー、あたしにあんなお札なんて、出せないわよ」
出せたとしても、出したくない。
「ことがそのうち、何かしでかしそうな気がしてきたな」
「お兄ちゃんっ」
「琴音、どうせ出すなら、もっといい物を出してくれよな」
「誠ちゃんまで……」
琴音が頬をふくらます。その顔を見て、バルムが少し笑った。
「さぁ、あなた達は守院へ戻ってください。ここにいては、おかしな影響を受けないとも限りません」
確かに、ここにいては守扉者達の集中の邪魔になるだろう。ただ、どんなものかを見たかっただけなのに。
「あの……バルムさん。気を付けてくださいね」
力を使いすぎないで、という意味もある。だが、琴音は別の方も気になった。
中にいる数人の守扉者達のうち、二人に黒いもやが漂っているのが見えたのだ。
闇に囚われているなら、結界を張っているというのはフリだけかも知れない。
「ええ、ありがとう」
バルムはどこまでわかっているのか。
穏やかな笑みを浮かべて、そう返事するだけだ。
☆☆☆
護所から離れると、怖いという感覚は薄れた。
扉を見たいと言ったのは琴音だが、そこから離れて一番ほっとしているのも琴音だった。
「ねぇ、デューロウ」
守院へ戻ると、琴音がこそっとデューロウに耳打ちした。
「それなら、そこの廊下を行って……」
「ありがと」
デューロウに教えられた方へ、琴音は小走りに向かった。
「トイレか? 男はいざとなりゃ、どこででもできるけど、女って大変だよなぁ」
「誠、神殿って呼ばれるような場所なんだから、妙な所でするなよ」
「わかってるって」
くだらないことを言いながら、三人はさっきの部屋へ戻った。
「あの扉が、封印ってことか。何も感じられない俺達からすれば、ただの扉でしかなかったけど。あれ、木製なのか?」
「触ったことはないけど、本物の木じゃないはずだよ。最初に封印された時の力が、ああいう形で具現化したって聞いたから」
「で、あれが開くと、一大事ってことだな。かなり厚そうな扉に見えたけど、封印の強度を表してるってところか」
その厚い扉を開こうとする程に、闇は力を取り戻しつつある、ということだ。
しばらく沈黙が続く。それを最初に破ったのは、遼太郎だった。
「デューロウ、さっきも三人で話していたんだけど」
「え? あ、はい……」
少しうつむきがちだったデューロウは、慌てて顔を上げた。
「きみに道を開く力が戻ったら、すぐに帰らせてほしい。中途半端な状態のまま、放り出すみたいですごく心苦しいんだけど……。本音を言えば、俺達も命は惜しい。それに、琴音を早く安全な場所へ帰したいんだ」
誠一郎は何か言いたげだったが、黙っていた。
「そう……だよね」
デューロウは伏し目がちだったが、相手の申し入れを断ることはしなかった。
その気になれば「レイリーンが見付かるまでは帰さない」と言うこともできるのだが、素直に受け入れてくれたのだ。
二人にすればありがたいことなのだが、あまりにしおらしくうなずかれると、こちらに非はなくても申し訳ない気分になる。
「ごめん。俺達にはやっぱり人を捜すノウハウはないし……あ、つまり捜すコツみたいなものを知らないし、闇雲に捜し回っても時間を無駄にするだけだ」
デューロウいわく、一緒に捜してくれるなら誰でもよかったのだろう。しかし、現実問題として人を捜し出そうとするなら、やはり経験や能力などがやはり必要なのだ。
「なぁ、守扉者の中で人を捜し当てる力を持った奴、いないのか? デューロウ達は、特別な力を持ってるってことに誰かが気付いて、神殿へ連れて来られたんだろ。そいつに、レイリーンの居場所とかはわからないのか?」
力を持つ人間の存在を感じ取れるなら、間違いなく力を持つレイリーンを感じ取れるはずだ。
「たぶん、わかったとは思うけど……今はもういないんだ。守扉者を見付け出す力を持つ人は、今までにも神殿にいたらしいけど。ぼく達の力を見出した人は、それを最後に力を失って、神殿を出て行ったんだ」
「見事なまでに、タイミングわりぃな」
考えてみれば、そういう力の人間がいれば、この件はとっくに解決していそうなもの。だからこそ、長引いているのだ。
「実際にいないものをあれこれ言ったって、どうしようもない。とにかく、明日には帰らせてほしいんだ」
「……うん、わかった」
一応、話はついた。ひどく後味が悪いものではあるが。
またしばらく、沈黙が続いた。
今度は、誠一郎がそれを破る。
「……琴音、遅くないか?」
☆☆☆
デューロウに教えられた方へ向かい、何とか用を足した琴音。
ほっとして廊下へ出たのはいいが……自分がどっちの方向から来たのか、わからなくなってしまった。
自他共に認める方向オンチが、ここで発動したらしい。
「えーと……確か、トイレに入る時は左に曲がったから、出る時は逆。だから、右へ行けばいいのよね」
琴音は入って来た時の光景を思い出すため、端から見れば映像を戻すように後ろ向きになって歩いてみる。
だが。
それなら、左へ行かなくてはならない。戻るために右へ行くなら、それはちゃんと「前を向いた状態」での場合だ。
出発地点からいきなり間違えていることにも気付かず、琴音は戻るべき部屋からどんどん離れつつあった。
「おっかしいな。こんな光景だったかしら。んー、行こうとするのに精一杯で、ちゃんと周りを覚えてなかったもんね」
しかも、琴音が最初に評したように、ここは小さな校舎のような造り。真っ直ぐな廊下に同じような扉の部屋がずっと並んでいるので、どれが何の部屋なのかもわかりにくい。
間違えていても、すぐには「自分は別の場所にいるらしい」ということに気付かないのだ。
「えー、何で着かないのぉ?」
いい加減後ろ向き歩きに疲れた琴音は、回れ右をした。
琴音の記憶では、この先には壁が待っているだけ。この建物へ入るためのドアが横にあって、そのすぐ近くにデューロウから事情を聞かされた部屋があるはずなのだが……。
記憶とは別の場所に立っているので、ドアはない。
「やっちゃったかな……」
かな? ではなく、やっちゃったのだ。真逆の方向へ、ずっと歩いて来てしまった。
それなら、今来た道を戻り、とりあえず出発点からやり直せばいいのだが……。
迷ってしまったことを自覚していながら、方向オンチはさらなる新天地を求めてさまよう。そして、自ら袋小路へと追い込まれるのだ。
「きっと、角を一つ曲がりそこねたのよ」
そう言いながら、琴音は曲がってもいない角を曲がる。見た覚えのない廊下は、果てしなく続いているように思われた。こういう時に限って、誰にも会わない。
黒もやを漂わせて、女の子を捜すフリしながら実は捜してないって人でも、道くらいは教えてくれるよね。
こんなことまで考えるのだが、やはり誰も通りかかってくれない。行く時には、何人かの姿を見たのだが。
「なんでぇ? この建物、外から見た限りだとそんなにややこしい造りじゃなかったはずでしょお?」
催眠術にでもかかっている気分になってきた。
現実には同じ建物の中なのだが、琴音には全く別の場所のように感じる。で、ますます自分の現在地がわからなくなるのだ。
「どうして地図くらい、どこかに貼っておいてくれないのよ」
それは地図を貼る必要がないくらい、単純な造りだからである。
しかし、今の琴音には完全に迷宮と化していた。それに、案内図があったとしても、どの部屋へ戻ればいいのかはわからないだろう。
「疲れちゃった……」
それでなくても、今日はあちこち歩いていたので足が痛い。それに加えて、こんなにさまよっていたりすれば、精神的にも疲れは倍増だ。
「ふぅ……」
琴音は立ち止まると、壁にもたれて座り込んだ。
いっそ、ここでじっとしていた方がいいかも知れない。戻って来ない琴音を心配して、遼太郎や誠一郎が捜しに来てくれるだろう。
彼らが琴音を見付ける方が、琴音がさまよってどうにか目的地に到着するよりもずっと早いはずだ。
「……? え、何?」
もたれていた壁に、琴音の身体がめりこみ始めた。慌てて、壁から身体を離す。
「何なの、この壁……」
0
あなたにおすすめの小説
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
Emerald
藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。
叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。
自分にとっては完全に新しい場所。
しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。
仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。
〜main cast〜
結城美咲(Yuki Misaki)
黒瀬 悠(Kurose Haruka)
※作中の地名、団体名は架空のものです。
※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。
※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。
ポリン先生の作品はこちら↓
https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911
https://www.comico.jp/challenge/comic/33031
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。
シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。
シルヴィの将来や如何に?
毎週木曜日午後10時に投稿予定です。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる