<続編>アテンションプリーズ!ガラポンの特賞は異世界でした!?~アオイ18歳に若返ったので、異世界でエンジョイしたいと思います!~

三星

文字の大きさ
78 / 88
ずっと二人でエンジョイしたい…ね?

24:長い、長い…ホントに長い一日①~ 百花繚乱!ガーデンウエディング~【リイルーン編】★

しおりを挟む


******


 太陽が燦燦さんさんと輝いている今日の良き日に……ルティから言わせればようやく、私達は結婚します!
 
 本当に色々あったなぁ。あんなに地味にツイていない、地味な人生を歩んだ私が、まさか寿命は延びるわ、若返るわ、イケメンエルフと結婚するわ、養子になって、天使な義兄ができちゃうんだから。

 なんてド派手な4年間だったんだろうか。これは前世で築いた50年の歴史が、完全に霞む…いや消滅しそうな勢いの濃さだよね。
 
 今まで割とケ・セラ・セラな感じで、流れに身を任せて生きてきたのは否定もしませんけども、でも彼くらい猛プッシュしてくれなければ、私はダラダラとお付き合いを続けてしまうタイプなんじゃないかと思うので、これでいいのだ!と思うようにしています。もう十分、独身満喫もしたし。

 そもそも、今日は結婚式ですからね。今更、冗談でも良からぬことを考えようものなら、身の危険を伴う監禁&説法だろうし、絶対に逃げるのは無理って話。……いや、全然そんなこと考えてもないよ?

 あれ、ブルブル…おかしいな?彼は近くにいないはずなのに、今朝渡された右手首につけているブレスレットのチャームがしゃらりと揺れる度、なんか見られているような気がするのは気のせいだろうか……?

 このチャームにラズベリー色のキャッツアイをなぜチョイスした?今日からお前をルティアイ監視カメラと呼ぼう。プラスに考えれば、持ち運び式のセ○ムってやつかな。そう、何事もなるべく良い方に考えようじゃないか!


 あったはずの留め具が見当たらないブレスレットを眺めながら、あんなに「結婚、結婚」と言われ続けた結婚式の本番をいざ迎えるとなると、中々感慨深くなるもので……つまり、ようやく緊張してるんですわ。
 
 なんせプロポーズを受けてから一ヶ月で今日を迎えたわけで、徐々に……感を得る前に、あれやらなきゃ、これやらなきゃと細々とはやっぱりあるからね


「ふぅぅぅ……やっぱり緊張しちゃうなぁ。このロングトレーンとか引っ掛けたりしないでしょうか?」


 今回のウエディングドレスたちはどれもアトリエ ハイドアウトの特注品で、このロングトレーンもジグミン、ミノモンが手づから細かな刺繍を施した一点ものだ。その辺に引っ掛かりやしないかと気が気でない。


「心配しなくても大丈夫さ、アオイちゃ…おっとアオイ、でいいのだよね?私の義娘、とても綺麗だよ。こんな大役を任せてくれてありがとう、光栄だよ」


 この世界に実家がない私の為に、養子入りを快く受けて下さったドロン家。せっかくご縁が結ばれたのだからと、お義父さんとなったへーリオスさんに、リイルーンでのバージンロードを一緒に歩いてもらうことにした。私が思っていた以上にへーリオスさんは喜んでくれて、二つ返事で了承してくれて嬉しかった。


 ガーデンウエディングなので本来は丸見えのはずなんだけど、私達の前にはステージにあるような大きな緞帳どんちょうがあって、一応参列者の方達やルティにも見えないようになっている。


 そして、いよいよ幕開けです――


 里内でものど自慢だという方達の美声ソングを聴きながら一歩、また一歩とゆっくりと歩を進める……思ったよりも距離のあるバージンロードの先には、そう、私の夫となるルティが今か今かと待っている。なんならやっぱり迎えに行こうかなと片足がちょっとずつ動いている気がする……待てだよ!

 なんとかこちらも必死にアイコンタクトをとり、忠犬ルティを大人しくさせつつ進んで行くけれど、『今すぐ自分から迎えに行きたい!』と思っているのを必死に耐えているルティに、我慢できず笑ってしまった。


 へーリオスお義父様の手から離れ、ルティへと繋がれていく。離れて行くお義父様のゴツゴツとした手を見て、少しだけ両親のことを思い出した。
 全く似ても似つかない手だというのに、結婚式マジックかな……

 一瞬、感傷的にはなったけど、潤んだ瞳は悲しみからくる涙というよりも、幸せを噛みしめている幸福の涙だ。


「アオイ、とても…あぁ、世界一美しい……伝えたいことはたくさんあるのに言葉にできません」

 彼は眩しいものでも見るように目を細めて私を見ているけれど、正直眩しいのは私の方だと思う。直視出来なくてブーケで少し前を隠した。

「ありがとう。ルティも、とても素敵で……正直、目が溶けそう」


 今日の彼は、私の大好物ヘアである編み込みをしているのだけど、前髪を半分撫でつけ、それごと編み込み、後ろで束ねていた。半分だけ下がる、長い前髪がもの凄く……良い!
 お互いに出会った頃は肩ラインだった髪の長さも、途中整える程度にカットするのみだったから、いつの間にか背中まで伸びていた。
 
 正直、ロングヘアは私の好みからは外れているのだけど、結論から言えば、似合っていれば問題なしだった。さらにデレていいのであれば、ルティならなんでもイケるってことです。


 目がだいぶ溶け始めた頃、再度幕が開く


 真っ白いタキシードが世界一似合うと思う、ホワイトエンジェルのゴーちゃんが……もう大天使のゴーちゃんが!
『………もの凄く嫌だけど…それがアオちゃんの一番の望みだって言うなら…うぅ、ホント嫌だ』と言っていたけれど、「嫌だ」という意思表示に関しては聞かぬふりをし、さらに笹船に乗せて川に流しておいて、ついに私の願いを叶えてもらえる時が来ました!!


 スタッフゥ~!絵師のスタッフゥ~!!描いて描いて描きまくって!!もちろん私の夫も!!


「はわぁ…尊い、あそこだけ後光が差してるよね…あぁぁぁ…尊死ねる。もう、拝みたい、拝ませて欲しい!」
「アオイ、結婚式ですよ?ハァ、こうなるとわかっていたから本当は許可したくなかったのです。見てみなさい、あなたが言う天使の、あの悟ったような笑みを。あれは完全に心を殺している目ですよ」


 今日はね、もういいの。変人扱いされようが、ゴーちゃんの心が若干ささくれようが、今日は我が儘言っていい日って決めている!!何に一番時間をかけたって、自分のじゃなくて、ゴーちゃんのなんだから!

 ターキーの羽を一本一本挿して作りあげた、天使の羽!!それを背中につけたゴーちゃんがリングボーイの役割を果たすべく、予定よりも少し早足でやってきた。ゆっくり歩いてねって言ったのにー!


「ルーティエ兄さん、アオちゃん、ご結婚おめでとうございます!兄さん、を宜しくお願いします」
「ゴーシェも色々とありがとうございます。彼女の我が儘を聞いてくれて……あと少しの辛抱ですよ。アオイのことはもちろん任せて下さい」
「ゴーちゃんありがとう!ゴーちゃんすごい、リアル天使……ハァ…マジ天使!念写できる人を呼べば良かった!!私としたことがっ!」


 天使~!と叫びながら飛び込めるのならやりたいところだけど、残念ながら今日は私も主人公ではあるので、ドレスで見えない足下のみ地団駄踏んでおくに留める。


「ハァァ、ホントに……アオちゃんをくれぐれも、ヨロシクお願いします、ルーティエ兄さん……」
「そうですね……なんとかしておきます」

 

 私の望みとは言え、結婚式で義兄に仮装させて笑われたりするかなと思いきや、笑う人は一人もなく、むしろゴーちゃんに『ご愁傷様』『頑張れ…』という思いが籠ったような温かい視線が向けられていた。おかしい、喜んだの私だけかい?

 またも足早に立ち去って行く時の後ろ姿も、しっかり瞬きを我慢して見守り続け、幕が閉まったところで溜息をついたルティとの指輪の交換となった。指輪交換前に、見惚れた以外で溜息つかれる花嫁は私くらいではないか?なんか、ごめん。
 
 ルティが製作してくれた指輪は通常よりも細いタイプで、このあと控えている魔国でのナイトウエディングの時にも交わす指輪と合わせると丁度良い太さになる予定なんだって。重ね着けタイプなのかぁ


 気を取り直しての指輪交換、誓いのキス、一週間掛けて読み込んだ魔法誓約書にサインを入れた。逃げに逃げまくったあの誓約書にね!!

 何が怖いって、書いてあることは至って普通の、言っちゃなんだけどまともなことしか書いてなくて、若干マリッジブルーも絡んでいた私は深読みや、裏の意味でもあるのでは?と勘ぐってしまい、一週間かかったわけです。

 隣から『もちろんサインしますよね?』と、無言の圧と視線をビシバシと受けながらのサイン。そしてチラッと彼を盗み見た時、唇がゆっくりと綺麗な弧を描いたことが妙に気になる……

 しかしもうサインしちゃったので、きっとこれは嬉しくて叫びたいのを我慢した為に、あの表情になっちゃったんだろうと思う事にした。大丈夫、多分……
 それに彼を裏切る気もないし、浮気だってしようという気すらおきないんだから、問題はない。


 リイルーンの披露宴ではアイさんがこの日に一斉に咲くよう整えたというイングリッシュガーデンのような広いお庭が会場となっている。
 
 花の周りをキラキラと輝く鱗粉を振りまきながら飛んでいる、オパールのような不思議な色をした蝶達と、メインは圧倒的存在感、香り、愛を司る花言葉も、全て兼ね揃えた色とりどりのバラが、見事としか言えないくらいに咲き誇っていた。それ以外にもデンファレやスイセンノウにブルースターまで!
 
 どれもこれも花言葉が<お似合いの二人・不変の愛・幸福な愛>などの愛にちなんでいて、会場全体で祝福されているような気持ちで目頭が熱くなった。
 
 普通なら開花時期がずれそうなものでも気候が年中一定であるリイルーンと、アイさんの手腕によってこの百花繚乱、おとぎの国のような華やかな会場は作られていた。

 そして、披露宴の食事にはビュッフェ方式の摘まみやすい食事が用意されている。これはへーリオスお義父様とアイさんによる兄妹コラボ。これからのウエディングの形の一つとしての宣伝も兼ねている辺りが素晴らしいと思う。アイさんが目をつけたのなら、きっとまた流行るに違いない

 ルティの気遣いで、主に私が絶対食べたいと思うであろうものについては、一口サイズに作られていた。忍びの如くこっそりとひょいパクをしまくり、思ったよりも食べれて満足!

 お色直しの度に、ウエストを締め付けないタイプに徐々に変わっていると気付いた時は、ルティへの愛が最高潮に高まったと思う。なんて良い旦那さんなんだろうか。


 リイルーンでは、なんだかんだで現族長の息子で、次期族長の弟の立場であるルティ。普段は各地に散らばっているという情報屋と呼ばれていた人達にも挨拶が必要なようで、本人は『面倒ですね……』と舌打ちはしつつも、本番ではしっかり族長の息子な顔をして対応していた辺りは流石だなと思った。
 あれがよそ行きの顔ってやつなんですね。
 
 ただ、「情報屋」という前に「諜ほ…じゃなくて、各地の流行を調べる情報屋ですね」と胡散臭さしかない言い直しをしていたので、私はできれば関わることなく生きていきたいと思う。
 他の人へは一緒に挨拶していたのに、その情報屋さんだけルティ単体で行く辺り、黒としか思えない。

 ルティがその関わらないでいようと思う方々と少しだけ情報交換する為に私から離れたあと、どこからともなく見覚えのない青年が近づいてきた。ルティの関係者だろう。


「本日はおめでとうございます。あなたとお会いするのは初めてっスね」
「ありがとうございます……あ、えと、すみません。夫は今席を外していて……夫のご友人の方でしょうか?」


 このほんの少し席を外している間に、質問通りルティの友人だったとしても、私としてはどう場を繋げればいいのかわからないので、なんなら一方的に話を振ってくれる方だと非常に助かります。


「あはは、まさか!ルー坊よりもずっとずっと年上っスよ。僕はファパイ、名前なら聞いたことがあるはずっス」
「え!?あの占い師のファパイ先生ですか?あれ?失礼ですがお年を召した女性と伺っていたので…私の勘違いだったんですね」

「いいえ、合ってるっス。ファパイは変身魔法が使えると聞いてるっスよね?僕は彼とは前々回会った時の姿のファパイ、前回会ったのが……ほれ、こっちの老婆の姿じゃな!ヒィッヒッヒッ」
「え?え?す、すごい……神業!本当に変身魔法の第一人者だったんですね!お会いできて光栄です。出席して下さってありがとうございます。少ししたら夫も戻って来ますので…」


 自分の目の前で、イリュージョンの如く姿が若い青年から腰の曲がったおばあさんに変化するのを目の当たりにしたのだから、驚きを隠せない。おもわず拍手までしてしまった


「ヒッヒッ、そうじゃ、まさに神業じゃぞ?もっと褒めてもいいぞい。ルー坊の方は、まぁ縁があればまた会うじゃろうて。儂はお主にお祝いを言いにちょっと顔を出しただけじゃ。もう用も済んだし、帰って魔素水でも飲んで寝るわい!お主もなにか占うことがあれば訪ねるといい、縁があれば会えるじゃろう」

「そうなんですね、わざわざありがとうございます!もしでしたら、持ち帰れるものだけでも持ち帰って下さいね!あ、プリンタルトは私が焼いたんですけど、エルフ族の皆さんはお好きのようなので良かったら…」

「美味そうじゃが、こんなにたくさんあると老体では持ちきれんのう……うん、やっぱり若い男の方がなにかと便利っスね」
「えぇ!!また戻った!?」


 こんなにも自由自在に変身ってできるのか……私の中のファパイ先生の評価は爆上がり中だ


「あ、そうだ、忘れるところだったっス…これ、お祝いに」
「わぁ、ありがとうございます。綺麗ですね、珍しい青いバラ!」


 これも魔法で作られているのかな?青系とかではなくて、本当に青いバラ。もしかして名前が【アオイ】だから【青い】バラにしたわけじゃないよね?そんなわけないか


「あと伝言っス。僕の上司が『人生をエンジョイするのよ!』って言ってたっスよ。おっと、時間がないっスね。じゃあ!」
「伝言?上司?」


 上司って?占いの師匠ってことかな?う~ん『人生をエンジョイするのよ』っていうのも、なんか聞き覚えがあるような……???

 大きく視線を逸らせたつもりもないのに、目の前にいたはずのファパイはいつの間にかいなくなっていた


「あれ、ファパイさん!?早い、もう行っちゃった……本当に謎が多い人だなぁ」


 ハガネ君の『~っす』とはまた違う語尾の『~っス』といい、なんとなく私の名前のイントネーションの違いといい、それにあのセリフ……まさか、、、、いやそんな、まさか、ねぇ?うん、ないない。


 
 ルティ側の様子を見れば、少しと言っていた話も終わると次々に話しかける人が寄ってきてしまい、なんだかんだと長引いている様子。私には見える、脳内舌打ちの連発が!

 ルティ頑張れ!と心の中で応援したところで、今度はアイさんから声が掛かった
 

「アオイちゃん、主役なのに一人でどうしたの?あら珍しい……見たことがないほど鮮やかな青いバラねぇ。花言葉は<夢が叶う・奇跡・神の祝福>っていうのよ。素敵ね」
「わぁ、良かった!青色の花言葉はなんだったかなぁって思ってたんです。本当に素敵な花言葉!これは占い師のファパイ先生から、さっき頂いたんです。偶然とはいえ、私達にぴったりなバラ!」

「へぇ、ファパイ先生がわざわざこちらへ?いつも神出鬼没ねぇ。私もお会いしたかったわ」
「本当に急に現れて、風のように消えてしまいました。変身魔法もすごかったです」


 ファパイ先生との話を伝えた後は、そのままアイさんたちとビュッフェを堪能していた。うまうま。
 出会った頃は木の実ばっかりだったのに、急に食のバリエーションが豊かになったものだけど、それでも全く太らないエルフ女子はどうなっているのかと問い質したい。
 
 こうして身内と、族長関係者のみで執り行われたリイルーンでの結婚式は、ルティの挨拶回りが長引いた為、強制終了した。関係者が思いの外多いみたい。

 少しだけ休憩を挟み、今度は魔国へ急いで移動しないとならない……



 
 二日連続も疲れると思うけど、だからって一日で二ヶ所はやはり無謀ではないでしょうか?




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。 ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!! スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。 ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!? 氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。 このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。

キズモノ令嬢絶賛発情中♡~乙女ゲームのモブ、ヒロイン・悪役令嬢を押しのけ主役になりあがる

青の雀
恋愛
侯爵令嬢ミッシェル・アインシュタインには、れっきとした婚約者がいるにもかかわらず、ある日、突然、婚約破棄されてしまう そのショックで、発熱の上、寝込んでしまったのだが、その間に夢の中でこの世界は前世遊んでいた乙女ゲームの世界だときづいてしまう ただ、残念ながら、乙女ゲームのヒロインでもなく、悪役令嬢でもないセリフもなければ、端役でもない記憶の片隅にもとどめ置かれない完全なるモブとして転生したことに気づいてしまう 婚約者だった相手は、ヒロインに恋をし、それも攻略対象者でもないのに、勝手にヒロインに恋をして、そのためにミッシェルが邪魔になり、捨てたのだ 悲しみのあまり、ミッシェルは神に祈る「どうか、神様、モブでも女の幸せを下さい」 ミッシェルのカラダが一瞬、光に包まれ、以来、いつでもどこでも発情しっぱなしになり攻略対象者はミッシェルのフェロモンにイチコロになるという話になる予定 番外編は、前世記憶持ちの悪役令嬢とコラボしました

転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎

水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。 もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。 振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!! え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!? でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!? と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう! 前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい! だからこっちに熱い眼差しを送らないで! 答えられないんです! これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。 または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。 小説家になろうでも投稿してます。 こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。

【完結】推しの悪役にしか見えない妖精になって推しと世界を救う話

近藤アリス
恋愛
「え、ここって四つ龍の世界よね…?なんか体ちっさいし誰からも見えてないけど、推しから認識されてればオッケー!待っててベルるん!私が全身全霊で愛して幸せにしてあげるから!!」 乙女ゲーム「4つの国の龍玉」に突如妖精として転生してしまった会社員が、推しの悪役である侯爵ベルンハルト(通称ベルるん)を愛でて救うついでに世界も救う話。 本編完結!番外編も完結しました! ●幼少期編:悲惨な幼少期のせいで悪役になってしまうベルるんの未来を改変するため頑張る!微ざまあもあるよ! ●学園編:ベルるんが悪役のままだとラスボス倒せない?!効率の良いレベル上げ、ヒロインと攻略キャラの強化などゲームの知識と妖精チート総動員で頑張ります! ※推しは幼少期から青年、そして主人公溺愛へ進化します。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。

槙村まき
恋愛
 スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。  それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。  挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。  そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……! 第二章以降は、11時と23時に更新予定です。 他サイトにも掲載しています。 よろしくお願いします。 25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!

ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です

山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」 ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。

【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!

白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。 辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。 夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆  異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です) 《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆ 

処理中です...