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第十八話 別れと出会い
しおりを挟むバヌーはセイフリム王国西部に位置する中規模の都市だ。
断崖の岩山を背にして広がる都市はチーズの製造、熟成のための洞窟が無数にあり、半円に広がる障壁内部は畜産のための専用区画がある。
都市の周囲はこれまでの緑豊かな道程と違い、草木の少ない剥き出しの乾いた地面が所々に広がる。
話には聞いていたけど実際に見てみると印象が違う。
まず、門が見上げるほど大きい。
アルレインの街とは比べものにならないほどの巨大な門。
都市入場の順番待ちを終え、その門をくぐれば馬車が何台も往来出来る幅広い通りを無数の人々が行き交っている。
そして、なにより目立つのは都市を囲む障壁より遥かに高い断崖。
巨大な土の塊は都市に近づくまで本当にここが目的地なのか疑うくらいの規模だった。
(すごいな、これは)
(……)
ミストレアと二人、言葉を失う。
圧倒的なスケールに驚かされていた。
「ここのチーズは王国内でも美食家たちに有名で非常に人気の高い物ばかりです。都市の東には王都より大きい大規模な畜産場があり、そこでは数多くの動物が飼育されていてます。観光のための牧場もあってそこを訪れる人も少なくないです」
「バヌーの観光牧場は都市運営ッスから管理が行き届いてるッス。動物と触れ合ったり、飼育体験できたりして時間がいくらあっても足りないッス。牧場の中ではお土産や軽い食べ物も売ってて、中でも新鮮な牛乳で作るアイスクリームが最高にうまいッス」
動物は狩りの対象として見てきたから、観光のための牧場と聞くと変な感じだな。
アルレインの街では小規模な畜産場があるだけで基本は狩人が狩る動物の肉や冒険者が狩る魔物の肉が出回る。
動物の肉も美味しいけど魔物の肉はその魔物が強いほど美味しいと言う。
見たこともないけどドラゴンの肉は超高級品で想像を絶する美味しさだとか。
もちろん強さも魔物の王に近い尋常じゃないものらしい。
……アレクシアさんと戦っていたバジリスクに準ずる強さ。
いつかあんな魔物も狩れるようになれるかな。
「ここでお別れになってしまうのは残念です。よろしければ一緒にヘルミーナまで向かってから王都に行かれてはいかがでしょう。もちろん、護衛として代金もお支払いしますよ」
せっかくの申し出だけど断らなくては。
ドルブさんは旅の途中も何度も同行の継続を提案してくれた。
しかし、ヘルミーナまではまだいくつかの街や都市を超えなくてはならないためさらに時間がかかる。
急ぐ旅ではないけど父さんからは王都に向かうなら早いほうがいいと助言された。
なんでも今ならまだ間に合うとのことだった。
怪我や危険には注意はするけど王都へはなるべく寄り道せずに向かうつもりだ。
……カルラさんたちにもっと色んなことを教わりたい気持ちもある。
だが、〈赤の燕〉のみなさんは元々ドルブさんの護衛依頼を受けている。
その合間を縫っての指導だった。
……これ以上甘えるのは迷惑になるだろう。
「そうですか……せめておすすめの宿を紹介しますよ。冒険者の方にも好評でなんと行っても料理がうまい。特産のチーズや羊肉をふんだんに使った料理はボリュームも満点です」
(羊か……アルレインの街では見ない動物だな。これは楽しみだ)
(……ミストレア……お前は食べれないだろ)
(はは、クライが美味しそうに食べてる所を眺めるのがいいんじゃないか! 宿が待ち遠しいな!)
「王都ではぜひバオニスト商会にお越し下さい。私の名前を出して貰えればきっとお役に立てるはずです」
「お前なら王都までの魔物にも遅れを取らないだろうから心配はしてない。また会おう」
「無事に家族に会えるように祈ってるッス」
サラウさんもイザベラさんもララットさんも。
自惚れでなければ別れを惜しんでくれているように思う。
「坊主……いや、クライ。ミノタウロスの時の礼がまだだったな。……あの時は……その……ありがとう、助かった。お前は一人前の狩人になりたいと言ってたが冒険者のほうが合ってると思うぞ。今度は王都で会おう! またな!」
「こちらこそありがとうございました。」
少しだけ寂しい気持ちと王都での楽しみが増えたことに対する嬉しい気持ちで別れを済ませる。
ここからはミストレアと二人王都を目指す。
紹介された宿は一般の旅人向けというよりどちらかというと冒険者のほうが多く宿泊している感じだった。
二階建ての建物は一階に受付とお酒も提供している食堂、二階に宿泊客の部屋が並ぶ。
一階の食堂にはちらほらと鎧やローブを着た冒険者の一団の姿が見える。
ドルブさんの話では料理も美味しいがなによりセキュリティもしっかりした宿だそうだ。
引退した元冒険者が店主でBランクやAランクの高ランク冒険者が主に利用する宿らしい。
宿泊客の多くは冒険者時代の店主さんにお世話になった人たちばかりで、問題が起こることはまずないと言う。
強面の従業員の方にドルブさんから貰った紹介状を渡すとあっさり部屋に通してくれた。
やたら美味しそうな匂いのする食堂を眺めながら二階に上がる。
部屋は想像より広かった。
流石高ランク向けの宿なのか、備え付けの魔導具まで置いてあるようだ。
枕元には蝋燭ではなくほんのりと周囲を明るくする魔導具。
部屋の隅には父さんの入院した病院のように物を冷蔵できる魔導具まで置いてある。
さらに、ベットは乗ると全身が埋もれるほどふかふかで、かなり大きめなサイズが設置されている。
……まさか各部屋にこれと同じ物があるのか?
予想以上の高級な宿のようだ。
「せっかくだ、街を少し探検して見ないか。クライもアルレインの街を出たことないし、新しい発見があるかもしれない。ドルブも少しくらい宿に長居しても怒らないだろ。王都への馬車はまた明日探そう」
ドルブさんからは何日でも宿に泊まっていていいと言われてはいる。
……そうは言ってもこんな高級そうな宿に何日も泊まるのは心苦しい。
「とりあえず宿の人に馬車のことを聞いて見よう。流石に何日もここに泊まるのへドルブさんに申し訳ない」
ここからは王都へは乗り合い馬車がでているらしい。
何日かに一度の出発だが馬車には専属の護衛もつくし、比較的安全らしい。
宿の従業員さんに聞くと乗り合い馬車は一週間に二度の出発があるらしい。
残念ながら出発したばかりだそうで次の出発は三日後になる。
ミストレアの言う通り、宿を出て都市の散策に繰り出した。
結論からいうと思ったより遥かに面白いものばかりだ。
観察しながら散策するとアルレインの街との違いが多い。
まず、どうやらバヌーの住民の多くは井戸を有効活用しているようだ。
周囲の土地は乾燥していて草木は少ない。
そんな中、都市内部は緑が多く、そんな植物を餌とする動物も数多く見掛ける。
どうやら、井戸から水を組み上げると水は石の水路を通り広範囲の土地を潤しているようだ。
また、組んだ水や雨水を貯める溜池も各所に点在していて、動物を飼育できるほど豊富な水資源があるようだ。
一番の観光地は牧場のようだがどの施設も規模が大きい。
宿で聞いた近くの市場は活気に溢れている。
捌いたばかりの羊肉や普段見掛けない野菜、変わった所では氷漬けにされた見たことのない魚まで売っている。
ヘルミーネには専属の氷魔法使いがいると聞いたけど、まさか市場の屋台でまで魚が売ってるなんて。
乗り合い馬車が出発するまでまだ三日もある。
市場を後にして都市散策を続けていると不意に声を掛けられた。
「あの……お兄さん。わたしの話を聞いて欲しいの」
視線を動かすとそこには小さな女の子がポツンと立っている。
その声は僅かに震えているようだった。
ここは都市の中心に近いが人通りは少ない場所。
少女の背後には小規模な飼育場が広がり、柵の中には放牧された牛が歩いている。
どうやら考えながら歩いている内に大通りから外れて、個人経営の飼育場区画に来てしまったようだ。
「……どうしたの?」
「わ、わたしね、この牧場に住んでるんだけど、お兄さんにお願いがあるの!」
どうやら迷子ではないようだ。
少女は潤んだ瞳で見上げ、不安そうに両手で服を皺ができるほど握りしめている。
「あのね、わたしが飼ってる猫ちゃんが……パウって言うんだけど。パウが居なくなっちゃったの。どこを探しても見つからなくて。……お願い、パウを探して欲しいの!」
(猫?)
「迷子なのは飼い猫の方だったか……お父さんとお母さんには相談したのかな?」
なるべく怖がらせないように話し掛ける。
次は冒険者ギルドを見てみるつもりだったけど仕方ない。
まだ日も高い位置にあるし、話を聞いてからでもいいだろう。
「お願い! パパもママもお仕事が忙しくてぜんぜん探してくれないの! お兄さんだけが頼りなの!!」
悲しそうな顔をしていたかと思うとパッと顔をあげ捲し立てるように話す。
「ちょっと、落ち着いて。まず君の名前は?」
互いに自己紹介を済ませる。
どうやらこの少女はシータという名前で迷子の猫、パウを探して欲しいらしい。
両親は忙しく相手にして貰えず、冒険者ギルドでも依頼を出そうとしたが子供のいたずらだと思われたのか取り合って貰えなかったそうだ。
パウは突然行方不明になってしまい、途方に暮れて道行く人に探してくれるように頼んでいるが誰も話すら聞いてくれないらしい。
「そうは言ってもバヌーには来たばかりだし、見つけられるかどうか……」
「お願い! どこを探しても見つからないし、誰も助けてくれないの。もしかするとパウは攫われちゃったのかも。最近この辺りで突然飼っている動物が居なくなっちゃった人もいるんだって。……パウは誘拐されちゃったのかも」
シータは今にも泣き出しそうに瞳を潤ませる。
(……どうする。バヌーには来たばかりで土地勘もない。アルレインより遥かに巨大な都市だ。見つかる保証もないぞ)
あまりミストレアは乗り気ではないようだ。
(……それに)
(それに?)
(いや、気のせいだろう。何でもない。クライの好きなように選択するといい)
頼れる人がいないのは……辛い。
ここまで旅路はカルラさんたちに頼って来た。
猫探し……見つかるかはわからないけど探して見るか……。
「わかったよ。探してみる」
パウの特徴は真っ白い身体に前足二本の先端だけが黒いらしい。
人懐っこいというよりクールな性格で普段ご飯をあげているシータ以外には近寄ってこないらしい。
牧場の周りはだいぶ探したらしいけどとりあえず目撃情報を聞き込みすることにした。
大通りを中心に手当たり次第に話し掛ける。
シータが相手にされなかったと言っていた冒険者ギルドでも聞いてみた。
思いの他親身になって聞いてくれてだいぶ正確な目撃箇所が絞れてきた。
どうやらパウに似た白い猫を牧場から少し離れた裏路地で見掛けたらしい。
白い猫自体珍しく、近寄ったら一目散に逃げてしまったそうなのでもしかするとパウかもしれない。
聞き込みを始めて二時間ほど。
当初は見つからないかもと思っていたけど希望が見えてきた。
「にゃ~~」
パウはあっさり見つかった。
目撃証言通り大通りから外れた裏路地。
どうやら野良猫に餌を上げる人物がいるらしく、他の猫も集まっていたがその中に白い猫が一匹だけいた。
逃げられるのを恐れて気配を消して抱き上げ、前足を確認する。
よし、両足とも黒い毛で覆われてる。
「こら、暴れるな」
抱き上げられたパウが身をよじる。
クールな性格だけあって触られるのが嫌みたいだ。
逃さないよう少し強く抱き締めた。
まさに、その時だった。
「その猫から手を離せ」
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