54 / 138
第一章
第八十八話 準備は続くよ、いつまでも②
祭りの実行委員会の急な舵切りで、余計な人員を割くことになった商業ギルド。その犠牲者として、マット率いるシモン、ビクター、リアの四人が選出された。
しばらくアイディアに喘いでいた四人だったが、ここ異変が起きる。突如降って湧いた魔従族の幼女ミオの様々なアイディアたちにより、祭りの催事班は、ミオの専任班へと様変わりすることなった。勿論、祭りの催事の仕事もお供にして。
祭りの催事が終われば、本格的にミオ専任の班になる。一般的に、実績のある商人へ専任の職員が一人付くのが通例だが、班ごと付くことは、異例中の異例である。だがこれには、できる限り秘密を漏洩させないという、ギルマス達の目論見もあるのだ。
ギルマスによるミオ執務班への公布作業開始。
???? Side
「ミオ・マグワイア・テラオ。この国の賢者エイル殿が弟子件後見人として、彼女の身を保護している」
ギルマスの説明を聞きながら、手元の資料に視線を落とす。
机にある書類は、彼女がもたらした数々のアイディアの草案たちらしい。
らしいというのは、商業ギルド内でも、限られた人物たちでしか情報共有をしていない人物だったからだ。
故に、彼女付きになる我々三人は、重要情報機密の漏洩を防ぐ魔法契約を交わされた。
〚商業ギルド
支部名 アターキル
登録者名簿No.123675
氏名 ミオ・マグワイア・テラオ
年齢 4
ランク C(小店舗・露店・行商形態)
商会名 テラオ屋
従業員 一名
身分証明 真贋判定認定証
身元保証人 エイル・リュタ・ラ・マグワイア
ギルドカード形態 複式(薬師ギルドE(仮)・冒険者ギルド E) 〛
薬師ギルドE(仮)とはなんだろうか?そんなランクあったか?と内心首を捻りながら、次は冒険者ギルドのEランクに目が行った。
彼女は、冒険者ギルド登録の日が浅い。それなのに、冒険者ランクがE?本来の冒険者ギルドのランクはFが始まりだ。ただでさえ、Fランクの依頼の達成ポイントは低い。Eランクに上がるまで、常人ならば三カ月~半年はかかる。この常人は、10歳以降の青少年を指している。
やはり、薬師ギルド同様冒険者ギルドでも名誉サブマスを勤めるエイル様の七光りだろうか?
情報は大事だが、それだけで判断するのもまた危険な行為だ。次々に湧く疑惑は、彼女に会ってから判断しても遅くないだろう。
彼は知らなくても仕方ない。
彼女は、高級ポーションの功績でEランクに一飛びしている事実を。
「彼女のアイディア登録で、君たちが認識しているものと言えば、【ガリ版】と【商品券】だろうか?」
「「「なっ!?」」」
ギルマスの宣言に、ミオ様専任のマット以外が、驚きの声を上げる。勿論俺もだ。
【ガリ版】は、制作試作班が目を血走らせながら、制作にあたっていた。しかも、今はまた別の課題に忙しそうである。
【商品券】はギルマスが細かな規約を盛り込んだギルドシステムを一晩で作り上げ、目にクマを生んでいた。
最近、【ガリ版】【商品券】でギルドが騒がしいが、その渦中の人物とは恐れ入る。それならば、魔法契約で情報の漏洩を防ぐのは当然だな。俺でもそうする。
そんな彼女なら、数々の草案たちも嘘ではないだろう。だが、机の上に置かれてた草案の数は尋常ではない。
(もしかして、これ全部アイディア登録するんじゃないよな?)と内心で頬が引きつる。
表情には出さないぞ?腐っても、商業ギルドの職員だ。少しぐらいのことで、動揺は出さないよう表情を鍛えている。
だが彼は知らない。
今から、それらが尽く崩れ去るのを。
――――その頃のミオ。
「にしし…良いこと思いついちゃった♪」
なにやら悪い笑顔を浮かべご機嫌な様子のミオ。師匠の素材たちが置かれた部屋で、なにやらゴソゴソとやっている。そんなミオを呆れた…いや、諦めた目で見つめるジョウ。
商業ギルドで、彼らが見ている草案とは別の、新たな草案が追加される日も、そう遠くはないだろう。
♢
ララ Side
「ぐふぐふぐふ……調薬釜は、師匠がいないと使えないけど、魔法はそんなことを言われてないもんね!」
なにやら踏ん反り返るミオ様に、私は魔法の注意点を述べた。
「ですが、街や住宅地での魔法の使用は、鍛錬や訓練を目的とした結界を張った場所以外は禁じられています。そして、ミオ様に限って大丈夫だと思いますが、念の為、私ララが見届人をさせて頂きます」
「はい!お願いしますっ!」
びしっと敬礼をしたミオ様を、従魔様方の胡乱げな視線には、若干の不安が付き纏いますが。
……ここは、自身の仕事を全うするべく、気にしないようにしましょう!『気にしたら負け』と言うやつです。
ララは『気にしたら負け』と言うが、この場の安全を見届ける立場としては、気にすべきことではないだろうか。
多少…不穏な声音が漏らしていたミオ様。だが彼女は、エイル様の実験室から持ち出した素材を入れた鞄から、なにかを取り出し並べ始めた。
そんな彼女の雰囲気は、ワクワクが止まらない!といった様を醸し出していた。
一体、今からなにをなさるつもりだろう?
彼女が来てからの日々は、目まぐるしくも楽しい生活だ。今度はなにをやらかすのかしら?と、若干の不安と期待がせめぎ合う私は、ミオ様をじっと見ていた。
♢
――――事の起こりは、街での散策中。ミオが市場で見た光景に由来する。
「おばちゃん、コンラの実を一個ちょうだい」
「あいよ。一個銀貨二Gだよ」
様々な彩りを宿す果物や野菜が並ぶ市場の片隅に、従魔を連れた幼子がいた。
地球の姿形とは異なる食べ物たちだ。鑑定が、たくさんお仕事をしてくれていた。特に今は夏真っ盛り。そんな時期に、市場に並ぶりんごにぎょっとしたものだ。
ビニールハウスなどの温室農法が確立していない現世では、ジャズりんごぐらいの大きさのものでも、目玉が飛び出るほど高い。
「なら、銀貨二枚ね」
「…確かに。毎度あり!」
そんな買い物のやり取りを遠巻きに見続けていたミオは、ふと思った。
(この世界の主流の支払い方法って、硬貨じゃね?)っと。
ミオとフェルディナントが売り出すつもりの貨幣は、紙のお札だ。革袋なんてものに入れて管理すれば、直ぐにくしゃくしゃで見るに耐えない状態になるのは、間違いない。
何故、そんな当たり前の事に気づけなかったのか?生活に慣れたとはいえ、やはり、まだ日本の感覚が抜けていないのかもしれない。これは、早急に商品券を仕舞う入れ物を開発しなければ。
事は既に動き出しており、後には引けないのだ。商品券用の偽造防止案も、ジョウの眷属を遣い、ギルマスへ送っている。更に、あちらで実験もお願いしている。
いやぁ…自分たちで実験しようとしたけれど、紙を作る途中の作業から必要な偽造防止方法だったから、私には無理だった。
商業ギルドの試作制作部には、ガリ版は落ち着き、次なる手を頼んでいると聞いた。また、紙や道具の様々な検証も行うと申し出てくれていたからね。寧ろ、適材適所である。
「ねぇ…商品券を入れる入れ物を作りたいんだけど、なにかアイディアない?」
マグワイア邸に帰還した私は、部屋でゴロゴロしながら、ジョウに意見を求めた。
「財布か?布では柔らかすぎるし、中に厚紙など補強出来る物があればいいのだがな」
「厚紙…補強…」
ジョウの助言に、私は師匠の部屋にあった素材たちを思い出す。
合成樹脂もアリかもしれないが、あれはまだ世に出すのは早いかもしれない。師匠も忙しいながら、研究時間を取ってるしね。
ならば、意外と万能過ぎるスライム液の出番か?
候補は、スライム液を板状に固めた物を内蔵した革or布製の入れ物かな。
それか…スライム液は透明だから、ビニールみたいな見た目にして、スライム液に花弁を浸して固めた入れ物とか、女性で受けそう。
男性は、ジョウの肉球の跡?を押したものとか?一応神族だから、泊がつくし。神気が期限付きで付いた御守りとかにいいかも?……ミオは気づいているか知らないが、御守りとは、既に別製品である。
しばらくアイディアに喘いでいた四人だったが、ここ異変が起きる。突如降って湧いた魔従族の幼女ミオの様々なアイディアたちにより、祭りの催事班は、ミオの専任班へと様変わりすることなった。勿論、祭りの催事の仕事もお供にして。
祭りの催事が終われば、本格的にミオ専任の班になる。一般的に、実績のある商人へ専任の職員が一人付くのが通例だが、班ごと付くことは、異例中の異例である。だがこれには、できる限り秘密を漏洩させないという、ギルマス達の目論見もあるのだ。
ギルマスによるミオ執務班への公布作業開始。
???? Side
「ミオ・マグワイア・テラオ。この国の賢者エイル殿が弟子件後見人として、彼女の身を保護している」
ギルマスの説明を聞きながら、手元の資料に視線を落とす。
机にある書類は、彼女がもたらした数々のアイディアの草案たちらしい。
らしいというのは、商業ギルド内でも、限られた人物たちでしか情報共有をしていない人物だったからだ。
故に、彼女付きになる我々三人は、重要情報機密の漏洩を防ぐ魔法契約を交わされた。
〚商業ギルド
支部名 アターキル
登録者名簿No.123675
氏名 ミオ・マグワイア・テラオ
年齢 4
ランク C(小店舗・露店・行商形態)
商会名 テラオ屋
従業員 一名
身分証明 真贋判定認定証
身元保証人 エイル・リュタ・ラ・マグワイア
ギルドカード形態 複式(薬師ギルドE(仮)・冒険者ギルド E) 〛
薬師ギルドE(仮)とはなんだろうか?そんなランクあったか?と内心首を捻りながら、次は冒険者ギルドのEランクに目が行った。
彼女は、冒険者ギルド登録の日が浅い。それなのに、冒険者ランクがE?本来の冒険者ギルドのランクはFが始まりだ。ただでさえ、Fランクの依頼の達成ポイントは低い。Eランクに上がるまで、常人ならば三カ月~半年はかかる。この常人は、10歳以降の青少年を指している。
やはり、薬師ギルド同様冒険者ギルドでも名誉サブマスを勤めるエイル様の七光りだろうか?
情報は大事だが、それだけで判断するのもまた危険な行為だ。次々に湧く疑惑は、彼女に会ってから判断しても遅くないだろう。
彼は知らなくても仕方ない。
彼女は、高級ポーションの功績でEランクに一飛びしている事実を。
「彼女のアイディア登録で、君たちが認識しているものと言えば、【ガリ版】と【商品券】だろうか?」
「「「なっ!?」」」
ギルマスの宣言に、ミオ様専任のマット以外が、驚きの声を上げる。勿論俺もだ。
【ガリ版】は、制作試作班が目を血走らせながら、制作にあたっていた。しかも、今はまた別の課題に忙しそうである。
【商品券】はギルマスが細かな規約を盛り込んだギルドシステムを一晩で作り上げ、目にクマを生んでいた。
最近、【ガリ版】【商品券】でギルドが騒がしいが、その渦中の人物とは恐れ入る。それならば、魔法契約で情報の漏洩を防ぐのは当然だな。俺でもそうする。
そんな彼女なら、数々の草案たちも嘘ではないだろう。だが、机の上に置かれてた草案の数は尋常ではない。
(もしかして、これ全部アイディア登録するんじゃないよな?)と内心で頬が引きつる。
表情には出さないぞ?腐っても、商業ギルドの職員だ。少しぐらいのことで、動揺は出さないよう表情を鍛えている。
だが彼は知らない。
今から、それらが尽く崩れ去るのを。
――――その頃のミオ。
「にしし…良いこと思いついちゃった♪」
なにやら悪い笑顔を浮かべご機嫌な様子のミオ。師匠の素材たちが置かれた部屋で、なにやらゴソゴソとやっている。そんなミオを呆れた…いや、諦めた目で見つめるジョウ。
商業ギルドで、彼らが見ている草案とは別の、新たな草案が追加される日も、そう遠くはないだろう。
♢
ララ Side
「ぐふぐふぐふ……調薬釜は、師匠がいないと使えないけど、魔法はそんなことを言われてないもんね!」
なにやら踏ん反り返るミオ様に、私は魔法の注意点を述べた。
「ですが、街や住宅地での魔法の使用は、鍛錬や訓練を目的とした結界を張った場所以外は禁じられています。そして、ミオ様に限って大丈夫だと思いますが、念の為、私ララが見届人をさせて頂きます」
「はい!お願いしますっ!」
びしっと敬礼をしたミオ様を、従魔様方の胡乱げな視線には、若干の不安が付き纏いますが。
……ここは、自身の仕事を全うするべく、気にしないようにしましょう!『気にしたら負け』と言うやつです。
ララは『気にしたら負け』と言うが、この場の安全を見届ける立場としては、気にすべきことではないだろうか。
多少…不穏な声音が漏らしていたミオ様。だが彼女は、エイル様の実験室から持ち出した素材を入れた鞄から、なにかを取り出し並べ始めた。
そんな彼女の雰囲気は、ワクワクが止まらない!といった様を醸し出していた。
一体、今からなにをなさるつもりだろう?
彼女が来てからの日々は、目まぐるしくも楽しい生活だ。今度はなにをやらかすのかしら?と、若干の不安と期待がせめぎ合う私は、ミオ様をじっと見ていた。
♢
――――事の起こりは、街での散策中。ミオが市場で見た光景に由来する。
「おばちゃん、コンラの実を一個ちょうだい」
「あいよ。一個銀貨二Gだよ」
様々な彩りを宿す果物や野菜が並ぶ市場の片隅に、従魔を連れた幼子がいた。
地球の姿形とは異なる食べ物たちだ。鑑定が、たくさんお仕事をしてくれていた。特に今は夏真っ盛り。そんな時期に、市場に並ぶりんごにぎょっとしたものだ。
ビニールハウスなどの温室農法が確立していない現世では、ジャズりんごぐらいの大きさのものでも、目玉が飛び出るほど高い。
「なら、銀貨二枚ね」
「…確かに。毎度あり!」
そんな買い物のやり取りを遠巻きに見続けていたミオは、ふと思った。
(この世界の主流の支払い方法って、硬貨じゃね?)っと。
ミオとフェルディナントが売り出すつもりの貨幣は、紙のお札だ。革袋なんてものに入れて管理すれば、直ぐにくしゃくしゃで見るに耐えない状態になるのは、間違いない。
何故、そんな当たり前の事に気づけなかったのか?生活に慣れたとはいえ、やはり、まだ日本の感覚が抜けていないのかもしれない。これは、早急に商品券を仕舞う入れ物を開発しなければ。
事は既に動き出しており、後には引けないのだ。商品券用の偽造防止案も、ジョウの眷属を遣い、ギルマスへ送っている。更に、あちらで実験もお願いしている。
いやぁ…自分たちで実験しようとしたけれど、紙を作る途中の作業から必要な偽造防止方法だったから、私には無理だった。
商業ギルドの試作制作部には、ガリ版は落ち着き、次なる手を頼んでいると聞いた。また、紙や道具の様々な検証も行うと申し出てくれていたからね。寧ろ、適材適所である。
「ねぇ…商品券を入れる入れ物を作りたいんだけど、なにかアイディアない?」
マグワイア邸に帰還した私は、部屋でゴロゴロしながら、ジョウに意見を求めた。
「財布か?布では柔らかすぎるし、中に厚紙など補強出来る物があればいいのだがな」
「厚紙…補強…」
ジョウの助言に、私は師匠の部屋にあった素材たちを思い出す。
合成樹脂もアリかもしれないが、あれはまだ世に出すのは早いかもしれない。師匠も忙しいながら、研究時間を取ってるしね。
ならば、意外と万能過ぎるスライム液の出番か?
候補は、スライム液を板状に固めた物を内蔵した革or布製の入れ物かな。
それか…スライム液は透明だから、ビニールみたいな見た目にして、スライム液に花弁を浸して固めた入れ物とか、女性で受けそう。
男性は、ジョウの肉球の跡?を押したものとか?一応神族だから、泊がつくし。神気が期限付きで付いた御守りとかにいいかも?……ミオは気づいているか知らないが、御守りとは、既に別製品である。
あなたにおすすめの小説
本の虫な転生赤ちゃんは血塗りの宰相の義愛娘~本の世界に入れる『ひみちゅのちから』でピンチの帝国を救ったら、冷酷パパに溺愛されてます
青空あかな
ファンタジー
ブラック企業に勤める本の虫でアラサーOLの星花は、突然水に突き落とされた衝撃を感じる。
藻掻くうちに、自分はなぜか赤ちゃんになっていることを理解する。
溺死寸前の彼女を助けたのは、冷徹な手腕により周囲から「血塗りの宰相」と恐れられるアイザック・リヴィエール公爵だった。
その後、熱に浮かされながら見た夢で前世を思い出し、星花は異世界の赤ちゃんに転生したことを自覚する。
目覚めた彼女は周囲の会話から、赤ちゃんの自分を川に落としたのは実の両親だと知って、強いショックを受けた。
前世の両親もいわゆる毒親であり、今世では「親」に愛されたかったと……。
リヴィエール公爵家の屋敷に連れて行かれると、星花にはとても貴重な聖属性の魔力があるとわかった。
アイザックに星花は「ステラ」と名付けられ彼の屋敷で暮らすようになる。
当のアイザックとはほとんど会わない塩対応だが、屋敷の善良な人たちに温かく育てられる。
そんなある日、精霊と冒険する絵本を読んだステラはその世界に入り込み、実際に精霊と冒険した。
ステラには「本の世界に入り込み、その本の知識や内容を実際に体験したように習得できる特別な力」があったのだ。
彼女はその力を使って、隣国との条約締結に関する通訳不在問題や皇帝陛下の病気を治す薬草探索など、様々な問題を解決する。
やがて、アイザックは最初は煩わしかったはずのステラの活躍と愛らしさを目の当たりにし、彼女を「娘として」大切に思うようになる。
これは赤ちゃんに転生した本好きアラサーの社畜OLが、前世の知識と本好きの力を活かして活躍した結果、冷徹な義父から溺愛される話である。
空港清掃員58歳、転生先の王宮でも床を磨いたら双子に懐かれ、国王に溺愛される
木風
恋愛
羽田空港で十五年、黙々と床を磨いてきた清掃員・田中幸子(58)は事故死し、没落寸前の子爵令嬢エルシアとして転生する。
婚約破棄の末に家を追われた彼女が選んだのは、王宮の清掃員――前世の技で空気まで変わるほど磨き上げていく仕事だった。
やがて母を亡くした双子王子王女に懐かれ、荒れた執務室の主である喪中の国王とも距離が縮まり……。
「泣くなら俺の胸で」――床も心も磨き直す、清掃令嬢の溺愛成り上がり。
私の作るおにぎりが、騎士団の士気を異常に上げています(犯人は副団長)
星乃和花
恋愛
おにぎりを配っただけで、騎士団の士気が異常値になりました。
団長は警戒、監察部は呪術検査、国まで動きかけるのに――副団長だけが平然と断言。
副団長「彼女のご飯は軍事物資です」
私「えっ重い」
胃袋で落ちた策略家副団長の“最適化溺愛”に巻き込まれ、気づけば専属補給係(=婚約)寸前!?
ほのぼの爆笑&甘々の騎士団ラブコメです。
(月水金21:00更新ー本編16話+後日談6話)
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
契約結婚から始まる公爵家改造計画 ~魔力ゴミ令嬢は最強魔術師の胃袋をつかみました~
夢喰るか
恋愛
貧乏男爵令嬢エマは、破格の報酬に惹かれて「人食い公爵」と恐れられるヴォルガード公爵邸の乳母に応募する。そこで出会ったのは、魔力過多症で衰弱する三歳のレオと、冷酷な氷の魔術師ジークフリート。前世の保育士経験を持つエマは、自身の「浄化魔力」で作った料理でレオを救い、契約結婚を結ぶことに。エマの温かさに触れ、ジークフリートの凍りついた心は次第に溶けていく。
家族に忘れられていた第五王子は愛され生活を送る
りーさん
ファンタジー
アズール王国の王宮には、多くの王子や王女が住んでいる蒼星宮という宮がある。
その宮にはとある噂が広まっていた。併設されている図書館に子どもの幽霊が現れると。
そんなある日、図書館に出入りしていた第一王子は子どものような人影を見かける。
その時、父である国王にすら忘れられ、存在を知られていなかった第五王子の才覚が露になっていく。
【完結】転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。