冷凍歌

clover

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6話

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「夏樹ぃぃぃい!あんたバカなの?!なに考えてんの?!ねぇバカなの?アホなの?変態なの?!」
朝からいきなり咲紅に後ろから襲われた。
「何だよいきなりよぉ?」
「なんだよじゃないんだよ!あんたテスト当日にグラウンドのど真ん中でギター弾くとかほざいてんでしょーが!」
「あー!その話か。どうだ?咲紅もやるか?」
「やるかバカ!やるわけないでしょーが!やるならあんた1人でやりなさい。翔大を巻き込むな!」
「あ、翔大から聞いたのか。まぁどっちにしろ、1人でもなんでも俺はやるぞぉ。」
「勝手にしろ!」




そして昼休みのことであった。
俺は翔大と2人で弁当を食べていた。
「夏樹。僕、やるよ。」
「やるって、え?!やってくれんのか?!」
「うん。別に怒られたっていいや。あれから考えてて、咲紅にも止められたんだけどさ、やっぱ怒られるなら好きなことで怒られた方がいいかなって。」
「そーこなくっちゃなー!親友!」
「じゃ、1週間後の中間テストで決行だ!」
「うん。」
それから俺達は着々と準備と作戦を進めていき、ある問題にぶつかった。
「でも夏樹、グラウンドって言っても広いからさ、ギターの音が学校中に聞こえるわけじゃないんじゃない?」
「そうだなぁ、クソでけぇスピーカーみたいなのがあれば.........ん?ああああ!!!」
「?!なんだよいきなり大きな声出して。」
「桜花の兄貴に借りればいいんだよ!」
「ぇえ?!いくら桜花さんでもさすがにそこまでのスピーカーは貸してくれないんじゃ...。」
「聞いてみなきゃわからんだろ!ホラ行くぞ!」



俺達は桜花の店へ行った。
そして桜花にすべての事情を話すと、
「そういうことか。別に貸すのはいいぞ。」
「いいのか?!そんなにあっさり。」
「ただし、やるなら思いっきりやれ!中途半端はいかんぞ!」
「わかったよ!ありがとな!兄さん。」
「いいってことよ。じゃ、来週、お前らとスピーカーを軽トラに積んで遅刻登校だな。」




次の日、学校へ行くと、俺は衝撃を受けた。
「翔大...お前それ...」
「あ、これ?眼鏡だよね。みんなビックリしてるみたいだけど、僕今までコンタクトだったんだけどさ、親が眼鏡にしろってこれ買いに行って。」
「そうだったのかぁ。それにしても随分と爽やかになるもんだなぁ。」
「そうかな?僕、こう見えても実は中1までは眼鏡だったんだよ。コンタクトにしたのは医者の勧めでね。」
「そういや翔大、練習はしてるか?」
「もちろんだよ。来週が楽しみだね。」
「おう!思いっきりドカーンってやるんだからな!」





そんなこんなで計画がどんどん進んでいった。

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