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第50話 一旦復讐完了!猫耳幼女を連れて旅に出るのだ!
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「これに懲りたら、ルリにもカルネにも近付くなよ!」
「はい!」
こうして、カルネを巡る戦いは幕を閉じた。
ルリはカルネに回復魔法をかけた。
「大丈夫か?」
「……」
カルネは放心状態だ。
無理もない。
あんな目にあったのだから……。
俺はカルネを抱き締めた。
「怖かっただろう?」
「うん……」
カルネは俺の胸に顔を埋めている。
俺はカルネの頭を撫でる。
カルネが落ち着くまで、俺はずっとそうしていた。
「くっ……お前ら」
「バルバトス」
倒したはずのバルバトスが追いついてきた。
「成長したじゃないか。俺を倒すなんて」
バルバトスは俺の手を握った。
「いいか、気を付けろよ。聖国側の俺達のことを攻撃したのは、いつかバレる。その時、お前らは聖国に命を狙われるだろう」
「……」
「だが、俺たちは、今日のことは黙っておく」
バルバトスはそう言って、俺の手を強く握った。
「バルバトス、どうしてプッチン同盟はこんなことをしているんだ?」
「それは言えない」
「お前らの目的を教えてくれないか?」
「それも、教えられない」
「どうしてもか?」
「ああ。ただこれだけは言える。俺たちは、王国の味方ではない」
「どういうことだ?」
「それは自分で考えろ」
何か弱みを握られているのか。
「あと、サツキをよろしく頼む」
「え?」
「にゃん!」
サツキがバルバトスの横から飛び出して来た。
猫獣人幼女のサツキ。
「まぁ、サツキ!」
ルリが大声を上げる。
「ルリちゃん、久しぶり!」
「サツキこそ、元気だった?」
「うん。バルバトスに優しくしてもらってた」
「そう」
ルリは笑顔になった。
サツキは彼女の妹分だからだ。
「にゃー!」
「どうしたの?」
「抱っこして欲しいにゃ」
「はい、いいですよ」
ルリがしゃがみ込んで、両手を広げると、サツキはその胸に飛び込んだ。
「ルリ姉!会いたかったにゃ!」
「私もよ、サツキ」
ルリはサツキをギュッと抱き締める。
姉妹のように仲が良い二人。
「これから聖国側が来る。早くサツキを連れてここを離れろ」
バルバトスが忠告する。
「はい!」
こうして、カルネを巡る戦いは幕を閉じた。
ルリはカルネに回復魔法をかけた。
「大丈夫か?」
「……」
カルネは放心状態だ。
無理もない。
あんな目にあったのだから……。
俺はカルネを抱き締めた。
「怖かっただろう?」
「うん……」
カルネは俺の胸に顔を埋めている。
俺はカルネの頭を撫でる。
カルネが落ち着くまで、俺はずっとそうしていた。
「くっ……お前ら」
「バルバトス」
倒したはずのバルバトスが追いついてきた。
「成長したじゃないか。俺を倒すなんて」
バルバトスは俺の手を握った。
「いいか、気を付けろよ。聖国側の俺達のことを攻撃したのは、いつかバレる。その時、お前らは聖国に命を狙われるだろう」
「……」
「だが、俺たちは、今日のことは黙っておく」
バルバトスはそう言って、俺の手を強く握った。
「バルバトス、どうしてプッチン同盟はこんなことをしているんだ?」
「それは言えない」
「お前らの目的を教えてくれないか?」
「それも、教えられない」
「どうしてもか?」
「ああ。ただこれだけは言える。俺たちは、王国の味方ではない」
「どういうことだ?」
「それは自分で考えろ」
何か弱みを握られているのか。
「あと、サツキをよろしく頼む」
「え?」
「にゃん!」
サツキがバルバトスの横から飛び出して来た。
猫獣人幼女のサツキ。
「まぁ、サツキ!」
ルリが大声を上げる。
「ルリちゃん、久しぶり!」
「サツキこそ、元気だった?」
「うん。バルバトスに優しくしてもらってた」
「そう」
ルリは笑顔になった。
サツキは彼女の妹分だからだ。
「にゃー!」
「どうしたの?」
「抱っこして欲しいにゃ」
「はい、いいですよ」
ルリがしゃがみ込んで、両手を広げると、サツキはその胸に飛び込んだ。
「ルリ姉!会いたかったにゃ!」
「私もよ、サツキ」
ルリはサツキをギュッと抱き締める。
姉妹のように仲が良い二人。
「これから聖国側が来る。早くサツキを連れてここを離れろ」
バルバトスが忠告する。
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