クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

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第499話 三人のカロリーゼロ使いが誕生しました!

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 召喚士3名が気絶したまま15分経過した。

 ボクもライガーさんもそうだったけど、初めて視覚の共有をした時って、召喚獣視点で風景を見るってのが衝撃すぎて、何か出来ないか色々試したくなるのです。

 でも結局自分ではどうしようもないってことに気付き、こりゃ無理だと諦めて帰って来るわけですが、諦めるまでに15分くらいかかるのだ。


「おおっ!?」
「社長室だ!なるほど、こうやって戻って来るわけか」
「いや~、馬の視点って人間と違うのな!・・・ん?なんだ?」

 ガストンさんが頭を触り、ハゲヅラが乗っていることに気付いた。

「これって、クーヤのハゲじゃねえか!」

 ぺしっ

 ハゲヅラがクーヤちゃんの元に返還された。

「アホ面で気絶してる人を見ると、ハゲを乗せたくなるのです!」
「なにッ!?俺はアホ面で気絶してたのか!!」
「なんだってーーーーーーーーーー!?」
「え?私もなのか!?」
「いえ、アンリネッタさんは完膚なきまでにアホ面でしたが、セシルお姉ちゃんは子供の様なほんわかした笑顔で気絶してましたね」
「そ、そうなのか・・・」
「あたいもアホ面だったのかよ!!」
「安心しろ。俺もアホ面で気絶してた。むしろアホ面になるのが普通だ。たぶんセシルさんが特別なんだ」
「なんかずるい!」
「ずるいと言われてもだな・・・」

 ホント謎現象ですよね~。
 謎を解明するほどのことじゃないから、べつにアホ面でも構わないんだけどさ。

 それから少しの間、視覚の共有を使えば何が出来るかなどみんなで話し合い、まあそれは後でゆっくり考えようってことで、意識の共有に進むことにした。

「続けて意識の共有を始めるが、意識の共有の方も気絶する。だが意識の共有は外でやるから、まずはパンダ工房の裏庭に移動しよう」
「外で気絶することになるのか・・・」
「この日のためにソファーを用意しておいたから、気絶しても大丈夫だ」
「でもアホ面なんだろ?まあ裏庭ならいいか!」


 みんなでゾロゾロと裏庭まで歩いていった。


「意識の共有はカロリーゼロでやるから、それぞれカロリーゼロを召喚サモンしてくれ。セシルさんはさっき手に入れた2体目を呼び出すといい」

 というわけで、三人がカロリーゼロを召喚した。

「よしッ!2体目の方もちゃんと召喚サモンすることが出来た!」
「良かったね!」
「やはりカロリーゼロは何度見ても惚れ惚れするな!」

 みんな手に入れたばかりだから、カロリーゼロ持ちになった感動がそのまま残ってる状態なのです。

「まずは視覚の共有からだ。三人共ソファーでふんぞり返ってくれ」

 ライガーさんの専属ハムちゃんがソファーを出したので、みんなそこに座った。

「これからカロリーゼロと視覚の共有をするわけだが、その時に意識を乗っ取れるような気がするハズだ。その感覚を知るための視覚の共有と思ってくれ。で、自分の身体に帰る時は、馬を経由して帰るんだ」
「ん?なんでわざわざ馬を経由すんのさ?」
「そうしないと時間ばかり掛かるんだ。まあやればわかる。自分の意識がカロリーゼロの中にいても、馬に話し掛ければ意識を引っ張ってもらえるからな!」
「よく分からんが、まあ言われたようにやるしかない」


 三人の召喚士が、ソファーにふんぞり返った状態で、自分のカロリーゼロを見つめたまま停止した。

 今頃意識を引っ張ってくれって頼んでるハズですが、まさにこの瞬間、『カロリーゼロおバカ疑惑』が浮上します。

 すぐ意識を引っ張ってくれた馬と比較し、鈍くささにイライラするでしょう。
 でもそこに勝機があるのだ!おバカだから出来る大技がそこにあるのです!

 ライガーさんの時と同じく、15分ほどで三人共視覚の共有に成功し、さらに15分ほど経ってからみんな自分の肉体に帰還した。


「うおおおおお!あたいは帰って来た!」
「なるほど・・・。馬を経由した意味がよーくわかった」
「うむ。途中で脳の血管がキレそうになった」

 バフッ!

 それを聞いて、意味のわかるボクとライガーさんがちょっと噴いた。

「フフッ、でも感じたろ?意識を乗っ取れるんじゃないかという予感だ」
「そうそう!それはホントすぐ感じた!」
「あ~!この手順で進めたのはそういう理由だったのか!」
「凄いな。こんな意味不明なことを試そうとする発想が素晴らしい!」
「発見したのは俺じゃなくてクーヤな。褒めるならアッチだ」

 みんながボクを見たので、ハゲヅラをかぶってクルクル回った。

「よし、そろそろ意識の共有にいくぞ!カロリーゼロに意識を引っ張ってもらうのではなく、カロリーゼロの意識を乗っ取るんだ!」
「いよいよだね!」
「やってみよう」
「要はカロリーゼロに精神力で勝てばいいわけだよな?」


 ぶっちゃけカロリーゼロの意志などヘナチョコだから、開始1分で三人共勝利したらしく、召喚士本体は気絶し、カロリーゼロがキョロキョロし始めた。

 そして3体のカロリーゼロが、気絶している本体を見てフリーズ。
 もちろん『これはひどい・・・』って考えてます。

 でもアホ面をどうにかできるわけもなく、諦めてその辺で暴れ始めました。
 訓練で使用して荒れている裏庭だから、地面にメガトンパンチし放題なのだ。

 というわけで、暴れ回って大満足した三人が自分の身体に帰って来ました。


「おお、簡単に帰って来ることができた!」
「自由自在にカロリーゼロを操ることが出来て感動したぞ!」
「本当にとんでもない大技だ!だがアホ面だけは何とかしたい!!」

「「わーーーーーっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」」

「じゃあ最終段階に進むぞ?簡単に説明すると、召喚士サモナー本体に意識を半分残しつつ、最小限の力でカロリーゼロの意志に勝てばいい。成功すると本体が気絶することなくカロリーゼロを操れるようになる。成功するまで何度もやるんだ。気絶せずに意識の共有が出来れるようになれば訓練終了だ!」
「身体に意識を半分残すだって?」
「難しそうだな・・・。意識を分割するわけだろう?」
「もう訳分からん領域に入ってきたな」
「そう。意識の分割だ。意識が二つあるからすごく変な感覚になるが、この技こそが召喚士サモナーの真骨頂だ。極めたら一流召喚士サモナーを名乗っていいぞ!」

 それを聞き、召喚士三人の瞳が力強い光を放った。

「とはいえ、一度成功したくらいで終了とは思わないでくれ。目の前に魔物がいるような状態で気絶なんかしたら本体がやられてしまうから、意識の分割が100%成功するようになるまで自主練を続けるんだ。ここなら好きに使っていいからな!」


 ここまで結構長かったけど、ようやく召喚士三人が意識の分割に挑戦する。

 さすがに一発で成功した人はいなかったけど、失敗したらすぐ本体に帰還すればいいだけなので、短時間のうちに何度も挑戦することが可能で、幾度目かのトライで三人共意識の分割に成功した。

 これに関してはライガーさんが一番早く成功したかも?

 意識の分割に挑戦する前に、すべて理解したって言ってたから、ちゃんと理解してから挑むのが重要だったのかもですね~。


「よしッ!遠隔操作も成功だ!」
「本当に変な感覚だな。視点が二つあるぞ!」
「前を見ているのに、後ろどころか自分すら見えるってヤバイだろ!」
「三人共おめでとう!これにて訓練は終了だ。あとは自主練で、気絶しないコツを完璧に身につけてくれ」

「「ありがとうございました!!」」


 こうして最初の召喚士3名が、無事カロリーゼロを手に入れることができた。
 最強のカロリーゼロ使いとして第二の人生を歩むのだ。

 そしてボク達もようやく一段落ついたかな?

 次のメンバーの訓練も気になるのは間違いないけど、ライガーさんの指導も完璧だったし、彼に全部任せて大丈夫だと思う。護衛の冒険者を雇わなきゃですけどね。


「すまない。キミ達にお願いがあるのだが、話を聞いてもらっていいだろうか?」

「お願い?」
「なんだろ?」

 大奥に帰ってガラス張りの冷蔵庫ができるのを見に行こうとか考えてたら、セシルお姉ちゃんに話し掛けられた。


「剣を売ってほしい」


 な、なんですとーーーーーーーーーー!?
 
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