クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

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第548話 薬局喫茶で試食会

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 今日も女神の湯には大勢のマダムがやって来たわけですが、冷静に考えたらウチの家族でも7人とかいるわけで、30個じゃ全然足りないことに気付き、目薬の配布は明日に延期しました。

 女神の湯に通ってる人達の分は必要無いんだけど、そもそもマダム達が大集結してる状態なのだ。うん、やっぱ全然足りませんな。

 というわけで、いつも通りワイワイ遊んで解散しました。

 一夜明け、ハンバーガー屋さんに悪そうなお兄さんを迎えに行き、女の子達の育ち具合を聞きながらクーヤちゃん薬局に向かいました。


「うおっ!なんだこのやたらと可愛らしい建物は!」
「正面に大きく『クーヤちゃん薬局』って書いてあるじゃないですか」
「書いてあるが、誰も『やっきょく』の意味が分からんだろ」
「最初は意味不明でも、そのうちみんな慣れるのです」

 もちろんこの世界の共通語で書いてます。
 昨日のように、看板の代わりに光るカロリーゼロを立たせた。

「いやいやいやいや!なんでそいつを出した!?」
「お店の宣伝なのです。こうやって毎日アピールすることで、ここにクーヤちゃん薬局がありますよってみんなが知るわけですね」
「なるほど。大通りから道が一本外れてるから、これはこれでアリか・・・」
「ロコ姉ちゃんに可愛い看板を描いてもらったから、オープン初日からお客さんが大勢押し寄せて来ますぞ!」
「いつオープンするんだ?」
「まだ商品が何も無いから、ちゃんとお店っぽくなったらですね」

 そう言いながら店内に入った。
 まだ早朝で涼しいから、クーラーは起動させません。

「おお!良い店じゃねえか!商品棚がスカスカだけどな」
「ハンバーガーはカウンター近くの棚に並べようかなって考えてます」
「ほうほう」
「問題なのは、メメトンカツサンドも置くかどうかですね~」
「どういうことだ?」
「えーとですね~、『西区にあるハンバーガー屋さんから仕入れているのですが、本店に行けばハンバーガー以外にも美味しい物が食べられますよ』って感じにした方がいいかなって」
「あ~、俺の店のことを考えてくれていたのか!ただ本店といっても、1年か2年で寿命が尽きる店なんだがな」
「ママさん次第ですけど、ボクは残ると思いますよ?ハンバーガー屋さんが無くなったら社員達がみんなガッカリするでしょうし」
「それは俺も期待している」

 ただ西区まで結構歩くから、中央区に住んでる人がわざわざ西区まで行くかどうか微妙なとこですね。

「ん~、20ピリンくらい高く売ろうかな?」
「ふむ。そこで利益を上げる作戦か」
「っていうかですね、クーヤちゃん薬局で満足されては困るのです!悪そうなお兄さんが中央区に進出したら値段を下げていいかもしれませんけどね」

 悪そうなお兄さんが、顎に手を当てて考えている。

「そもそもクーヤちゃん薬局は薬屋さんですので、『目薬』と『鼻シュッシュ』と『喉シュッシュ』がメイン商品なのです。ぶっちゃけハンバーガーで稼ごうとは思ってなくて、あったら面白そうだから置きたいだけですね」
「なるほど、お前の考えは分かった。ハンバーガーに関してはむしろ俺が決めた方が良いってことだな?」
「ですです!コーヒーを淹れるので、くつろぎ空間でゆっくり考えてください」


 悪そうなお兄さんをくつろぎ空間に案内し、ポットでお湯を沸かし始めた。

 実はボクが出来ることって今は何も無いようなもんなので、コーヒーを飲みながらお姉ちゃん達の仕事を眺めていようと思ってたのだ。

 厳選した宝石をショーケースに並べているシーラお姉ちゃんを見ていたら一つ閃いたので、ナナお姉ちゃんを呼んで白い壁と台座を作ってもらった。

 白い壁はすぐ完成し、台座に古代の映写機をセット。
 そして角度を調節してから宝石映像を垂れ流しにした。


「素晴らしいじゃない♪楽しい気分になってきたわ」
「今まで以上にくつろげるようになったね♪」
「これは良いな!でも客が店に居着いてしまわんか?」
「ここを小さな喫茶店にしてコーヒーや紅茶で稼ぐ予定だから、お客さんを優雅な気分にさせるのが重要なのです!買ったハンバーガーも食べてオッケーです」
「それなら飲み物はもっと種類があった方がいいんじゃない?ハンバーガーとコーヒーや紅茶ってそんなに合わないわよ」
「たしかに!じゃあ果実水といちご牛乳もメニューに追加しましょう!」
「いちご牛乳ってハンバーガーに合うの!?」
「しょっぱい物を食べた後って甘い物が欲しくなるじゃないですか!イケるに決まってます!」
「ん~、そうかなあ?」


 ペカチョウがどっちも持ってるのを思い出したので、ハンバーガーの食べ過ぎで朝食を抜いてきた悪そうなお兄さんに試してもらうことにした。


「毎日ハンバーガーを食い続けてるのに、結局またハンバーガーかよ!」

 そう言いながらもハンバーガーを半分食べて、いちご牛乳をゴクゴク飲んだ。

「かはッ!何だこのクッソ甘い飲み物は!?」
「リリカちゃん監修の『いちご牛乳』なのです!大奥で大人気の乳飲料ですぞ!」
「これが大人気なのか!?いや、もう少し甘さを控え目にすれば悪くない味だとは思うが・・・」
「で、気になるハンバーガーとの相性は!?」
「合う合わないの前に甘すぎるから、違う飲み物を寄越せの一言だ」
「まったく参考にならないわね!」

 しょうがないので牛乳を継ぎ足してあげると、甘さが薄まって良い感じになったみたい。でもハンバーガーに合うかとなると何とも言えないとのこと。

「あ、そうそう!昨日面白い具材を完成させたから、悪そうなお兄さんに試食して欲しかったのを思い出しました!」
「なにィ!?ハンバーガー1個完食した直後に言うんじゃねえ!」
「まだボクしか味見してないから、お姉ちゃん達も試食してください」
「全然お腹空いてないんだけど?」
「ハンバーガー1個くらいなら大丈夫です!いけます!」
「え?試食ってハンバーガーなの?」


 というわけでテーブルの上に紙を敷き、半分にカットしてあるハンバーガー用のパンを並べ、レタスっぽい野菜を敷いてから茹でたチョックルを乗せ、ホワイトソースをかけてからチョックルパウダーを振りかけた。

 最後にパンの上半分を乗せて完成!
 ボクもパウダーの味見しかしてなかったので、自分の分も作りました。

 ちなみにチョックルパウダーとは、ベレッタお姉ちゃんに頼んで魔法でチョックルの殻をカラカラに乾燥してもらい、それを火で炙ったり雷魔法でビリビリしてみたりと色々成敗してからフードプロセッサーで粉々にしたモノです。

 油で炒めて香味油を作るかで悩みましたが、油じゃない方が良いと思ったので、魔法パワーで殻をしばき倒してやりました!


「クーヤちゃん特製『チョックルバーガー』です。どうぞ召し上がれ♪」


 今ここにいるのは、ボクと悪そうなお兄さんとシーラお姉ちゃんとナナお姉ちゃんという何となく集まっただけのメンバーなのですが、突然の新商品発表にみんな驚いてますね!


「ちょっと待て。これ絶対美味いだろ!!」
「いきなり美味しそうなのが出てきたよ♪」
「すごく良い匂いがするんだけど!!」
「ボクも食べるのは初めてなのです。さあパクッといってください!」


 パクッ むしゃむしゃ

 チョックルパウダーのエビのような風味が鼻を抜け、思った以上の美味しさに顔がニヤけてきた。


「何だこの美味さは!!」
「クーヤちゃん、美味しすぎるよ!」
「これ・・・チョックルグラタン超えてない!?」
「想像以上に美味しいかも!」

 チョックルバーガーは大好評で、全員ペロリと完食しました。

「チョックルバーガー、マジで最強じゃねえか!」
「これハンバーガー屋の新商品でいけるんじゃない?」
「でもチョックルってこの街に売ってたかしら?」
「ボクも売ってるのは見たことないです。自分達で獲りに行くしかないかも」
「そうなると、お手軽価格で提供するのは無理だな・・・」
「一つくらい高級バーガーがあってもいいんじゃない?」
「またチョックルを獲りに行かなきゃ!」
「近場の海で獲れないか、一度見に行くしかないですね~」


 殻からエビのような風味がゲットできるんじゃないかと思って試したんだけど、こうも上手くいくとは・・・。

 やはり時代はチョックルなのです!
 
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感想 174

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みんなの感想(174件)

Taka
2025.11.29 Taka
ネタバレ含む
2025.11.30 ほむらさん

うは、なんてこったー!いつの間にやらかしちゃってたんだろ(´・ω・`)
最新話の修正をしてる時に手が滑ったんだろなあ・・・。ご指摘感謝です!

【次回予告】全員が驚くような魔物が出現します。乞うご期待!
 

解除
ねこぱんち
2025.09.28 ねこぱんち
ネタバレ含む
2025.09.28 ほむらさん

あひるはないけど足漕ぎのスワンボートなら何度か。
労力の割にはさっぱり進まなくて欠陥品だと思いました!

解除
ねこぱんち
2025.09.10 ねこぱんち
ネタバレ含む
2025.09.10 ほむらさん

焼肉屋の前はいかんでしょ!周囲を取り囲んで吊るし上げなきゃ。

解除

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