クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

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第71話 役所へGO

 
 馬車が止まった。


 ガチャッ

「着いたぞー。さあ降りてくれ!」


 レオナねえと一緒に馬車を降りると、目の前に大きな建物があった。
 ここはレンガ造りじゃなく、削った石で作られた感じの風情ある綺麗な建物だ。

 ライガーさんの後ろについて建物に入って行く。


 中はとても広く、思った以上に役所って感じの見た目で逆に驚いた。

 でもケモミミを生やした人が何人も歩いていて、やはりここは異世界なんだなーってことを再確認。


「特許の出願に来たのだが」
「はい、特許の出願ですね?担当の者を呼びますので少々お待ち下さい」

 青い髪をした受付のお姉さんが、奥へ歩いて行った。


「クーヤで大丈夫なのかなぁ~」
「その為にレオナを連れて来たんだ。ギルドカードは持ってるよな?」
「ギルドカードを家に忘れるような冒険者がいるかよ!・・・・・・あれ?カードどこいった?」
「オイ!!」
「あったあった!」

 相変わらず良い漫才してますね!
 ホント息が合ってるから、初見で夫婦だって言われたら信じるかもしれん。

 そういや、二人はどういう繋がりなんだろ?


「お待たせしました。えーと、どなたが特許の出願を?」
「この子だ」

 ライガーさんが、超絶かわいい5歳児を指差した。

「・・・・・・はい?」
「この子だ」

 担当者の眼鏡を掛けた男性が、あひるポンチョのショタをガン見しているので、つぶらな瞳で睨み返した。

「・・・えーと、何歳ですか?」
「5歳!!」

 担当者の何とも言えない表情がちょっとムカつきますね。

「5歳児ということは・・・、祝福の儀は疎か、まだ学園にも通ってませんよね?」
「まだだな。5歳児なのだから」
「お二人はご家族の方でしょうか?」
「俺は違うが、この二人は家族だ」

 担当者がレオナねえに視線を向けた。

「おそらくこの子の登録は可能ですが、保護者の身分を証明出来る物はお持ちでしょうか?」
「ギルドカードでいいのか?」
「ああ、それで大丈夫です!では少々お待ち下さい」


 眼鏡の男が奥へ歩いて行き、30㎝四方くらいのよく分からん道具を持って来た。


「えーと、君のお名前は?」
「クーヤ!」
「『クーヤ』くんですね?これで間違いありませんか?」

 担当者がカウンターから出て来て、ショタに紙を見せてきたけど、字が読めん。

「読めないよ!」
「あっ、そうか!えーとお姉さん、これで間違いありませんか?」
「それであってる」
「じゃあクーヤくん、ここに手を置いてもらえるかな?」

 謎の道具を目の前に出されたので、言われた通りに手を置いた。

 ピカッ!

 手を置いた場所が一瞬光り、光はすぐに消えた。

「ハイ、もう大丈夫です。ではお姉さん、ギルドカードをココに置いて下さい」

 レオナねえが謎道具にギルドカードを置くと、また一瞬ピカッと光った。

「これで登録完了です。カードが出来るまで少し時間がかかりますので、その間に特許を出願したい物の提示をお願いします」

 ライガーさんが、バッグからダンベルとエキスパンダーを取り出した。

「この二つだ」
「ココに名称と使用方法の記入をお願いします」

 ライガーさんが2枚の紙にサラサラッと文字を書き、それぞれの道具の前に1枚ずつ置いた。

「では実際に使用している所を見させて頂く為、別室に移動します」
「わかった」


 そして別室に移動し、ライガーさんによる道具のアピール大会が始まった。
 でも非常に暑苦しかったので、そこはカットさせていただく。

 ダンベルの使いやすさと、重さを変えられる利点。
 エキスパンダーによる胸筋の強化。

 ライガーさんの筋肉を見ただけでもかなりの説得力があるので、たぶん両方とも審査には通るんじゃないかな?これが売れるかどうかはまた別の話だけど。



 ◇



「審査をするのに基本10日~30日ほどかかります。物によってはその数倍かかるのもあるのですが、この道具ならば審査も早く終わると思いますので、とりあえず10日後に一度お越しください」
「わかった。ああ、クーヤのカードはもう使用可能なのか?」
「すぐにでも使えますよ」
「おお!良かったな、クーヤ!」
「うん!お金なんて持ってないけど!」
「わはははははははははは!商品が売れるまでの我慢だな。その前に審査に通るかどうかだが」
「おそらく大丈夫だと思いますよ。私からも推しておきますので!」
「そいつぁ頼もしいな!任せたぞ!!」


 とりあえず銀行のカードみたいなのは作ることが出来ました!
 無くすといけないので、カードはレオナねえに預けたけどね。

 これはすぐにでも使えるみたいだけど、お金が入って来るのはまだ当分先になりそう。まあ、この世界にマッチョが大量にいることを祈るよ。


 でも異世界で金を稼ごうとする時って、普通もっと華やかな物を作るよね?

 最初にダンベルとエキスパンダーの特許を取るとか、ちょっと渋すぎね!?
 しかも次に特許を取ろうとしてるのは、サスペンションだぞ?

 クーヤちゃんは一体どこへ向かっているのでしょう・・・。


 役所から外に出た。


「・・・あれ?パンダちゃんの絵の出願をしてないよ?」
「ああ、どうせ特許の審査に時間がかかるだろう?それにあんな謎動物の絵を登録した奴が他にいるとも思えんから、そっちの審査はすぐ終わるハズだ。だから審査待ちの間に絵をもっと丁寧に仕上げて、それでハンコも作っておこうと思ってな」

なるほど!急ぐ必要が無いのなら、もっと綺麗に仕上げた方が良いもんな。

「ライガーのおっちゃん、ポレフィータ討伐はいつにするんだ?」
「俺は少しの間、筋肉の強化に専念するつもりだ。その時が来たら手伝ってくれ」
「でも手出し無用なんだろ?道先案内と、周りにいる魔物を処分する感じか?」
「それで頼む。でもポレフィータには一切触れるなよ?戦いが無駄になったら俺は泣くかもしれねえ」
「あっはっはっはっはっは!おっちゃんの泣き顔なんて見たくねえよ!まあそこは気を付けるから安心してくれ」


 ライガーさんはまだ筋肉を強化するのか・・・。
 見た感じすでに完璧な肉体なのに、更に筋肉の向こう側を目指すのですね!!

 でも危ない場所に5歳児を連れてってくれるとも思えないから、後ろからこっそりついて行って、本当に危なくなったら助けることにしよう。
 
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