クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

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第166話 ドラゴンの身体検査

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 今日はみんな普通の夕食だったんだけど、まだ『メメトンカツゼロ』が少し残っていたので、社畜風お父さんに振舞われることになった。

 レオナねえが面白おかしくアルペジーラやメメトンゼロを倒した時の話をするのを聞きながら、社畜風お父さんが初めてのメメトンカツを口にすると、当然ながらその美味さに感動し、『今まで食べた料理で一番美味しいです!』と感動していた。

 おそらくお世辞とかそういうのではなく、ガチの評価だと思う。
 だって、アレを食べた人のほぼ全員がそう思っているのだから。

 そしてアイテム召喚で彼を更に驚かせた後、寝るまで色々な話をして、社畜風お父さんの名前が『ジャン』だということが判明。

 まるでツッコミどころの無い、実にそれっぽい名前でした!

 ちなみにアイテム召喚で出たのはピンク色のクッションだったんだけど、リリカちゃんが目をキラキラさせていたので、クッションは彼女の物となった。


 そして一夜明け、『仕事が遅れ気味なので、急いで戻らなきゃいけないんだよ』という社畜の鑑としか言いようがない一言により、少しくらいゆっくりしてもいいと思うんだけど、お父さんは朝早くから出発することになりました。


「お父さん、あまり無茶をしないようにね!」
「仕事なんて、もっと適当でいいと思うんだけどな・・・」
「ちゃんと毎日ハムみずを飲むのよ~?そうすれば健康でいられるんですから!」
「あの不味い水を毎日飲むのですか!?」
「薬だと思えばいいんだよ!パンダ工房の皆も健康の為に飲んでるんだから、親父も気合で飲み干せ!」
「ハァ~、家族の為にも飲むしかありませんか・・・」


 ちなみに社畜風お父さんにも、ハムちゃんを1体専属に付けようか?って話は出たんだけど、『便利すぎて逆に仕事が増えてしまいます!』と断固拒否されました。

 言われてみるとたしかに、倉庫番みたいな感じで雑用仕事を死ぬほど押し付けられる予感しかしませんね・・・。


「じゃあクーヤくん!僕がいない間、家族のことをよろしく頼んだよ!」
「あい!」
「では行って来ます!」
「「いってらっしゃーーーーーーーーーーーーい!!」」


 そうして社畜は仕事のために、トナカイに乗って死地へ向かって旅立った。
 せめて元気に帰って来ることを祈っとこう・・・。





 ************************************************************





 社畜が戦場へと旅立ってから数日経ち、そろそろ魔力も満タンに戻ったような気がしたので、レオナねえ・アイリスお姉ちゃん・ナナお姉ちゃん・タマねえを連れて前回ドラゴンを召喚した場所までやって来た。

 街の南の森はメルドアの縄張りで誰も入って来ないから、この場所って近場では一番の穴場らしいのです。

 一応レンクルを数体飛ばして周囲に人がいないのを確認し、ドラゴンを召喚する。


「ドラちゃん召喚!!」


 そう言った瞬間、凄まじい量の魔力が一瞬でドラゴンに喰われた。

 でも今回は十分な魔力を保持しての召喚だったので、かなり余裕がある状態と言えるだろう。


「久しぶりだねドラちゃん!今日は身体検査の日だよ!」

『ギュア?』

「うおおおおおおおおおおおお!やっぱり超でけーーーーーーーーーー!!」
「しかしホント、子供二人だけでよくこんなの倒したよね・・・」
「クーヤちゃん!お姉ちゃんの心臓止まらなかったよ!」
「うわ~ドラゴンだ!なんかすごく懐かしい!」

 魔力に余裕があるとはいえ、こうしている間にもどんどん喰われているわけであり、シャキシャキ行動しないとすぐスッカラカンになってしまうぞ。


「ゴーレム1号召喚!ロープ召喚!」


 ドラゴンの背中に召喚したゴーレムにロープを垂らしてもらい、それを使って一人一人ドラゴンの背中へとよじ登って行く。

 もちろん非力なショタは、タマねえに背負われながら登頂に成功した。


「おーーーーーーーーーーーー!ドラゴンの背中ってこうなってたのか!」
「今マジで超感動してるんだが!!アタシらドラゴンに乗ってるんだぜ!?」
「落ちたら大怪我しそうな件」
「みんなよく平気だね?めちゃくちゃ怖いんですけど!!」
「これはすごい!ココに乗って空を飛ぶの?」
「それなんだけど、この羽って飛んだ時ブンブン動くよね?」
「戦った時に飛んだの見たけど、バサバサ動いてた気がする」

 ですよね~。
 羽を避けるように鞍を作るのって、めちゃくちゃムズくね?

「ねえドラちゃん!飛ばなくていいんだけど、飛ぶ時のようにゆっくり羽を動かしてもらえる?」

『ギュア!』


 バサッ バサッ バサッ バサッ


「にょあ~~~~~~~~!足場が動いてこれは危険です!」
「うおっ!!なるほど、羽を動かすには筋肉も動かすに決まってるよな」
「鞍なんて設置出来るの?これ・・・」
「でもやらなきゃ乗れないよ?」
「このままどこかに掴まって乗るのは無理?」
「もし風で飛ばされたりしたら、間違いなく死んじゃうよ」
「とりあえず羽を動かすの止めてもらっていいか?」
「あい!ドラちゃん、羽止めてー!」

『ギュア』

 ドラちゃんが動きを止めると振動も収まって、かなり乗りやすくなった。

「ドラちゃん、今度は歩いてみてください!」

『ギュア!』


 ドシン! ドシン! ドシン! ドシン!


「おーーーーーーーーーーー!これは爽快だぞーーーーーーーー!!」
「思ったほど揺れないな!こりゃーいい!」
「ド迫力だね!!」
「うわ~感動だよ!ドラゴンに乗って歩く日が来るなんて夢にも思わなかった!」
「これは良い!!」


 100メートルほど歩いてから、Uターンして最初の位置まで戻って来た。


「とりあえず、歩くのは面白いってことがわかりました!」
「同感だ!」
「いや、それじゃあダメだと思うんだけど」
「これで散歩してたら、街が大騒ぎになっちゃうよ!」
「飛ぶのは無理?」

 ホントどうしよう・・・。
 ココにいたら興奮して思考能力が低下してしまうから、一旦下に降りるか。

「魔力がちょっと怪しくなってきたから、もう遊んでる時間が無いかも。一度地面に降りて考えてみようよ」


 ってことで、またロープを使ってスルスルと下に降りて来ました。


「しかし困ったな・・・」
「あの感じだと、空を飛ぶのって無理じゃない?」

 あきらめたらそこで試合終了ですよ?

「でもせっかくドラゴンに乗れるのに飛べないなんて・・・」
「身体をドラゴンに縛り付けるとかは?」
「それなら落ちないかもしれんけど、快適とは程遠いぜ?」


 ドラゴンの美しい姿を眺めながら、ショタは静かに考えていた。

 ・・・別に背中に乗る必要って無くね?

 そうだよ!ドラゴンの身体が動かないポイントにくっ付けば良いんだ。
 なぜ気付かなかった!?ドラゴンって名前がすでにヒントになっていたのだ。

 そう、『ゴンドラ』を作ればいい!

 首にぶら下げて胸元にゴンドラを固定させれば、特等席じゃんね!!
 胸の膨らんだ曲線で変な形にはなるけど、たぶん何とかなるだろ。


「夢を見るから人生は輝く!」


 ショタの突然の一言に、全員の視線が集中した。
 そして、今考えた『ゴンドラ』の詳細をみんなに説明した。


「天才かよ!!」
「クーヤちゃん、それだーーーーーーーーーーー!!」
「すごいよクーヤちゃん!それなら絶対作れると思う!」
「さすクー」


 いやタマねえ、『さすがクーヤ』の略だと思うけど、略し過ぎてませんかね!?

 何にしても、ようやく突破口が開きました!後は定期的にドラゴンのサイズを測りながら、地道にゴンドラ作りをするだけです!

 問題はボクの魔力量ですね。
 遠い国まで飛べるように、今よりもっともっと魔力を増やしてやるぜ!
 
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