クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

文字の大きさ
247 / 548

第247話 最後の買い物はガントレット?

しおりを挟む
 タマねえの胸当てのデザインも決まって、アイリスお姉ちゃんの革の鎧に取り付ける鉄のビキニも、満足のいくモノが見つかったようだ。

 これで三人の装備品が美しくなることが確定したんだけど、そうなると一周回って、プリンお姉ちゃんはどうするのかと視線が集まった。


「私はもうすでにドレスが豪華絢爛ごうかけんらんですから、装備品は着色せずにそのままの色でいこうと思っています。それに鋼の輝きが大好きなんですよ!」


 たしかにドレスアーマーってのは、銀の煌めきがあってこそ映えるんだよね!
 変に色を塗っちゃうと、ドレスの色と合わなくなるかもしれないしな~。


「確かにプリンアラートの場合は、鋼ありきの調和された美しさと言えるな」
「ドレスが三色あるって言ってたよね?装備品に色を塗ったら逆効果かも!?」
「私も今のままで良いと思う!」
「すでに完成されてるから、いじらない方がいい」

 というわけで、プリンお姉ちゃんはすでに完全体でした。
 あとは、タマねえのガントレットをどうするかだな~。

「タマねえ、ガントレットも買わなきゃ!」
「忘れてた!」
「ガントレットなあ・・・。アレは自分に合うヤツを探すのが大変だぞ?」
「ほとんどの人が妥協して使ってるよ」
「みんな手の形も指の長さも違うからね~」
「私は騎士団にいましたので、自分の手に合わせて作ってもらいました!」
「なるほど!騎士団なら装備品に金は惜しまないよな~」


 そんな会話をしながら、ガントレットコーナーに移動。


「右が女性用だ」
「お?結構品数が揃ってるじゃん。でもタマの細指に合うヤツなんてあるか?」
「とりあえず試着してみる」


 ブロディさんに教えてもらいながら、タマねえがガントレットを装着した。

 ・・・でも何だかしっくりこない顔をしている。


「クーヤ、バール出して」
「アイアイサー!!」


 いつものように空中に出したバールを、タマねえが華麗にキャッチした。


 ブンッ

「んーーーーー」

 ブンッ

「すごく気に入らない。ガントレットが邪魔」


 タマねえが、ガントレットを外してしまいました。


 ブンッ!

「しっくりきた!」

「そりゃそうだろ!いつもと同じなんだから!」
「どういう風に気に入らなかったの?」

 ブンッ!

「手が重いから、身体がもっていかれる感じ?」

「そういうことか・・・。おそらく攻撃に重さはプラスされるが、振り下ろした直後に大きな隙が生まれてしまうかもしれんな」
「慣れれば対応出来るようになるんじゃない?」
「でも気に入らない装備品を着用してると、それがストレスになるかも・・・」
「私はむしろ重量感が欲しかったので、人によって合う合わないがあるのかもしれませんね~」

「こっちのガントレットなら軽いぞ?」


 次にオススメされたガントレットを、タマねえがしぶしぶ装着した。


 ブンッ

「んーーーーー」

 ブンッ

「やっぱりダメ。すごく気に入らない」


 やっぱり気に入らなかったようで、すぐに外してしまった。


「たぶんタマねえは、腕が重いのがダメなんだと思う」
「気持ちはわかるぜ!アタシもガントレットが好きじゃないから、革の手袋とアームガードを着けて戦ってるしな」
「もうレオナと同じ感じでいいんじゃない?」

「フム・・・。軽いのがいいならコイツはどうだ?」


 ―――――ブロディさんが指差したのは、肘まである黒い革の手袋だった。


「!?」

 タマねえの方から『キュピン!』って聞こえたような気がした。
 ブロディさんに手渡された革の手袋を、タマねえが装着する。

 ブンッ!

「いい感じ!」

 ブンッ! ブンッ! ブンッ!

「全然滑らない!これ買う!!」
「ヨシ!これで一安心だな!」

「ちょっと待ったーーーーーーーーーー!!」


 しかし、決まりかけたところでレオナねえが割って入った。


「その手袋ってまだあるか!?アタシも黒い革の手袋が欲しい!!」
「あ~、肘まであるタイプはそれで売り切れだ。『グルミーダ』の革を使ってるから希少品なんだよ。だが手首までのヤツならあるぞ?」
「へーーーーー!『グルミーダ』の革って真っ黒だったのか!手首までのヤツでいいから見せてくれ!!」

 革の手袋を受け取ったレオナねえが、それを両手に装着した。

「カッケーーーーーーーーーー!大きさも問題なし!買った!!」
「毎度あり!!」
「あ、待てよ?折角だからアームガードにも色を塗ってもらうか・・・。クーヤ、あの服に合うようにデザインしてくれないか?」
「もうココまで来たら、やるしかないじゃないですか!」
「わははははは!悪いな、頼むわ!」


 とりあえず、レオナねえがテーブルに置いたアームガードを紙に描き写した。肩から指の先まで真っ黒なので、炎柄か真っ赤にするのが良さそうだけど・・・。

 ・・・いや、違うな?

 もうすでに中二病ファッションとして完成してるのだから、自らを主張せず、ここは引き立て役に徹してもらおう。

 アームガードは真っ黒にし、銀の金具を四つ並べたようなデザインにした。実際に金具を付けると戦闘の邪魔になるだろうから、あくまでもそういうデザインです。


「完成です!」


 絵が完成するのを待っていたレオナねえが、ボクのすぐ後ろに立った。


「ん?なんか服と比べるとイマイチじゃね?」
「もうレオナねえの服は完成されているのですよ。あまり派手に主張すると全体的に野暮ったくなるので、この子には裏方に徹してもらうのです」
「なるほど!!」
「うはっ!クーヤちゃんのセンスが神すぎる!」
「目から鱗だよーーーーー!」
「クーヤは鱗かわいい」
「いや、それは全く意味が分かりません!!」

 思わずプリンお姉ちゃんがツッコミを入れてしまうほど、『鱗かわいい』は理解不能ですぞ!

「よし、これで全員買う物が決まったな!」
「完成が待ち遠しいよ!」

 ようやく注文が決まって、ブロディさんが口を開いた。

「塗料を塗ったり金枠を付けたりだから、完成まで少し時間が掛かるぞ?」
「ああ、それは大丈夫だ!装備品以外にも服を注文してるから、そっちが出来上がるまでどうせ時間が掛かるしな。だから急がず丁寧にやってくれ!」
「わかった。完璧な物を渡すと約束しよう!しかし今日は本当に考えさせられる一日だったな。お前さん達がこの防具を装着して街を出歩いたら、オシャレ装備を求めて客が殺到するかもしれん・・・」
「ハハッ、そうかもな!アタシら絶対自慢するし!!」
「いいデザインをいっぱい考えとかなきゃだね~」
「ウーーーム、しばらくその子を貸してもらえないか?」
「ダメ。こう見えてクーヤは毎日忙しい」
「そうか・・・、ならば自分で何とか考えてみるしかないな」


 というわけで、後は服と装備品の完成を待つだけとなりました!
 格好良くなった仲間達との次なる冒険が楽しみですね!
 
しおりを挟む
感想 174

あなたにおすすめの小説

魅了だったら良かったのに

豆狸
ファンタジー
「だったらなにか変わるんですか?」

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ) そこは、剣と魔法の世界だった。 2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。 新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・ 気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

俺の伯爵家大掃除

satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。 弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると… というお話です。

ありふれた聖女のざまぁ

雨野千潤
ファンタジー
突然勇者パーティを追い出された聖女アイリス。 異世界から送られた特別な愛し子聖女の方がふさわしいとのことですが… 「…あの、もう魔王は討伐し終わったんですが」 「何を言う。王都に帰還して陛下に報告するまでが魔王討伐だ」 ※設定はゆるめです。細かいことは気にしないでください。

処理中です...