クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

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第416話 悪そうなお兄さん、決意する

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 邪悪な色に染まったゾンビの湯を外に流し、もう一度浴槽をハム水で満たして洗濯をしてと、何度もゴシゴシ洗うことでようやく前衛組の穢れが消え去った。

 その間に仲間達が武器屋さんから着替えの服を持って来てくれていたので、そのまま神殿大浴場に移動して疲労を癒し、新しい服に着替えてゾンビ騒動は終わった。

 洗濯はしたけど、ゾンビ汁の付いた服なんかもう着たくないってことで、朝来てた服は焼却処分されました。もしボクの服がゾンビ汁まみれになっていたら、そんな服はもう二度と着たくないに違いないから、燃やして正解でしょうね。


「スッキリしたぜ!」
「まだお昼だけど、ダンジョンアタックに戻る気はしないよね」
「もう帰る?」
「とりあえず武器屋で休もうぜ!」
「あ、そうだ!レオナ達が作った何だかってヤツ見せてよ」
「映画なのです!」
「あれを見れば良い気分転換になる」


 というわけでダンジョンで酷い目にあった一行はくつろぎ空間に戻り、ソファーを壁の方に向けてハンバーガーを食べながら映画鑑賞です。


『今日の練習試合は何だ!!』

 壁に貼られた紙には、[ホニャ毛学園] 300 - 0 [もふもふ女学院]という、絶望を超えたスコアが書かれていた。

『わかってるのか!300-0だぞ!?こんな酷いスコアを見たのは初めてだ!!』


「うおーーーい!ホニャ毛学園って何なんだよ!」
「あはははは!クーヤちゃんがハゲてる!」


『そのために先生はお前たちを殴る!いいか?殴られた痛みなど10年で消える。だがな、今日の悔しさだけは絶対に忘れるな!』

 熱血先生が、でっかいハリセンでレオナねえの頭を叩いた。

『先生、0.1秒で痛みが消えました!っていうか全然効きません!』
『ぐぬぬぬ・・・ちょっと待っておれ』

 先生がクマちゃんを召喚した。

『『なにッッ!?』』

 クマちゃんにハリセンを渡すと、レオナねえの前に移動して立ち上がった。

『お、おい、クマちゃんは反則だろ!』
『今日の悔しさを忘れるな!!』

 バシーーーーーーーーーーーーーーーン!!

『ゴふぁッッ!!』

 ハリセンとはいえ、容赦無い一撃を受けたレオナねえが豪快に吹き飛ばされた。

『痛ってええええええええええーーーーーーーーーー!!』


「「ぶわーーーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!」」

「メチャメチャ面白いじゃない!」
「あははははは!全員ボコボコにされてるーーーーー!」
「アホすぎる!」
「笑いすぎて腹痛えーーーーーーーーーー!!」
「本当に音と風景が記憶されてるね!すごいすごい!」


 そして地獄の猛特訓も終わり、ホニャ毛学園との試合が始まった。


「ホニャ毛学園の生徒って動物ばかりじゃない!」
「一人だけ人間がいるけど、知らない人だね」
「この映画を作った時って、お前らを空飛ぶ島に連れて来る前だったんだよ」
「なるほど。それならしょうがないか~」


 試合は進み、タマねえがクマちゃんパンチを避けて執念の1点をもぎ取り、クーヤちゃん先生の胴上げが始まって、[ホニャ毛学園] 400 - 1 [もふもふ女学院]というスコアがアップになって映画が終了した。

 当然ながら、勝ったぞーとか叫んでたのに試合には負けているし、399点差に広がってることに怒涛のツッコミが入ったが、全員から面白かったという評価をもらったので、結果良ければすべて良しです!


「映画って、すげーおもしれーじゃねえか!」
「でも私達がいないホニャ毛学園に異議ありだよ!」
「うんうん!ちゃんと私達も参加して作り直そうよ」
「何の対決をしているのか意味不明だったのだけど、まずそこからじゃない?」
「その映画ってヤツ、他にはねーのか?」

 レオナねえの目がキラリと光った。

「ある!」

「「な、なんだってーーーーーーーーーー!?」」

 驚いたのはホニャ毛達じゃなく、ボク達の方です。

「だがここで見せると迷惑になるから、見たい奴は防具屋に来い!」

 ま、まさかこの愚姉・・・。

「もしかしてそれって、大司教動画のことじゃないの!?」
「レオナさん!あのお下劣動画を、映画と一緒にしないで下さい!!」
「みんな騙されてるよ!汚いおっさんの全裸を見ることになるよ!」
「思い出した。神殿の骸骨を破壊しなきゃ・・・」
「ほら!タマねえが使命を思い出しちゃったじゃないですか!」

 ボク達の会話を聞いて、ホニャ毛がレオナねえを睨んだ。

「汚いおっさんの全裸って何よ!?」
「そんな変なモノ見せようとしないでよ!」
「いや、違うんだって!確かに汚いおっさんの全裸が出てくるのは事実なんだが、可愛いシスターが二人出てくるんだよ!」
「やっぱおっさんが出てくるんじゃねえか!!」
「いや待て。汚いおっさんと可愛いシスターが出てくるって事はもしや・・・」
「流石だなガイア。そうだ!これはエロビデオだ!!」

 レオナねえが大司教動画の宝石を天に掲げた。
 あの愚姉、ずっと大切に持ってたのか!


 ガタン


「女子供には10年早い。俺が行こう」


 悪そうなお兄さんが立ち上がった。

 凛々しい表情をしているが、エロビデオに興味深々ってだけです。
 みんな騙されないように!


 結局、レオナねえと悪そうなお兄さんとリズお姉ちゃんとロコ姉ちゃんの4名が、防具屋に続く通路に入って行った。

 数分後、『ぐひょひょひょひょひょひょひょーーーーーーー!』という大司教の声が防具屋から聞こえてきて、くつろぎ空間にいても被害は甚大だった。

 よく意味が分からず防具屋に行ってたらしいロコ姉ちゃんが途中で逃げ帰って来たけど、くつろぎ空間にいても大司教の高笑いが聞こえるので、ストレスで怒りが爆発しかけているタマねえを宥めるのが大変でした。


 そしてエロビデオの観賞が終わった三人が帰って来た。


「マインちゃんとコロンちゃん、最高に可愛かったろ!?」
「うむ。どちらも俺の好みのタイプど真ん中でパーフェクトだった。しかし古代人なのが残念でならない。現代を生きるシスターなら絶対会いに行っただろうに」
「クソが!あのダルンダルンの身体じゃ燃えねえよ!もっとマシな男を用意出来なかったのか?筋肉が足りねえんだよなーーーーー!」

 悪そうなお兄さんは主演女優の二人に大満足しているようだけど、リズお姉ちゃんは汚いおっさんに不満らしい。キレながらソファーに座った。

「ふむ・・・。こういう映像が残っていたという事はだ。そういう使われ方もしていたって事だよな?」
「あ~、確かに大司教だけがエロかったってことはねえだろな~」
「すなわち、この街って宝の山なんじゃないのか?」
「!?」
「その辺の家を探し回れば、眠っているんじゃないか?エロビデオが大量に!」
「なんてこった・・・。あ、あるかもしれねえ!」

 セクシー女優にハマったエロコンビが、なんか言ってますぞ!?

「盛り上がってるとこ悪いけど、そういうのはダンジョンアタックが終わってからにしてね?」
「だね~。まずはやる事やってから!」
「あ、ああ、それは分かっている!」
「もちろんダンジョンが優先だ!でもその後の楽しみができたな!」
「うむ。いつか古代の美女達を制覇してみせる!」
「おう!」


 悪そうなお兄さんとレオナねえが固い握手を交わしている姿を見て、エロパワーは偉大だなーと思いました。
 
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