クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

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第473話 召喚士達に変なあだ名を付けられた

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 ライガーさんの裏切りにより、どこにでもいる普通の子供生活は終焉を迎えた。


「筋肉神の師匠だから筋肉師匠だな!」
「筋肉が皆無なのに筋肉師匠と呼ぶのはちょっと違わないか?」
「大師匠でいいんじゃない?」
「なんか普通だな。ハイパー師匠でどうだ!?」

「「それだ!!」」


 ハイパー師匠とかいう、変なあだ名を付けられたからです!
 大師匠だと大司教に似ていて嫌だから、そっちよりはいいけど。

 キッ!とライガーさんを睨んだけど、ニヤニヤされてムカついただけだった。


「さて、次は俺のカロリーゼロを披露しようと思うのだが、その前に、とある食い物を試食してもらいたい。全員が腹いっぱいになるほど用意できなかったので、おやつくらいに考えてくれ。ちなみにジャーキーではない」


 ライガーさんがそう言うと、食堂のおばちゃん達が現れ、召喚士達に、紙に包まれたハンバーガーを一つずつ手渡していった。


「ガイア」
「うむ」

 悪そうなお兄さんが前に出た。

「これは『ハンバーガー』という名の食いもんだ。もう少し先になるが、オルガライドのあちこちで売りまくる予定だ。作ったのは貧民街スラムの住人達だが、ラグナスレインが監修し、清潔な環境で作らせたのでそこは安心してくれ」

 それを聞き、召喚士達が手に持っているハンバーガーを見た。

「続けて言いたい事もあるのだが、とりあえず食ってみてくれ。ただこうやってかぶりつくだけだ」

 ボクやライガーさんやお姉ちゃん達も食堂のおばちゃんからハンバーガーを受け取っていたので、一斉にかぶりついた。

 ムシャムシャムシャ

 うまい!

 ボク達が美味しそうに食べているので、召喚士達も初めて見るハンバーガーをパクッといった。


「「!?」」


 パンに肉と野菜を挟んだだけに過ぎないから、ぶっちゃけ誰にでも考えつくような料理なんだけど、挽き肉で作られたハンバーグの柔らかさと特製ソースの味の深さで、想像より遥かに美味いのがハンバーガーなのです!


「うっま!」
「これは美味いな!」
「思った味と全然違った!なにこれ?すごいね!」
「へーーーーー!これを街で売り出すのか。こんなん絶対売れるだろ!」
「いくらで買えるの!?」
「200ピリン程度を想定している。具材を変えた新商品が出たりすれば多少価格が変動すると思うが、そう大きくは変わらないだろう」
「思ったより安かった!」
「お手頃価格じゃないか。待ち遠しいな!」

 思った通りの展開だけど、こう大絶賛だと嬉しくなりますね!

「まだここだけの話なんだが、アタシらが召喚士サモナー達から受け取った金は、貧民街スラムを良くする為に使おうと思ってるんだ。とりあえずハンバーガー計画の資金って感じになるかな?他にも色々な所で使われると思うが」

「「おおっ!」」

「ハンバーガーの事業などで貧民街スラムの住人達に仕事を与え、とても住めたもんじゃない廃墟のような家を綺麗な建物にしていき、荒れ果てた東区を、西区や南区のような美しい街にするのが当面の目標だ」
「すなわち、最強装備を借りる為の100万はただ支払うだけじゃないということだ。結果的に貧民街スラム健全化計画に召喚士サモナー達が大きく貢献することになるのだ!」

「「うおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!」」


 自分達のお金が貧しい人達のために使われるわけですから、ある意味寄付みたいなもんで、100万支払う抵抗感みたいなのも少しは軽減されたんじゃないかなあ?

 そもそもカロリーゼロが手に入れば100万稼ぐくらいチョロいと思うので、今こそ勝負の時でしょう!借金はあまりオススメできませんが。


「よし、次は実際にカロリーゼロを見せるから外に出るぞ。そう長くはならないが、今のうちにトイレを済ませておいてくれ」


 ここでトイレ休憩を挟み、ゾロゾロとパンダ工房の裏庭に移動した。


「カロリーゼロ、出てこい!」


 裏庭に、身長4メートルのカロリーゼロが出現した。


「「おおおおおおおおおおーーーーーーーーーー!」」


「すげえ!本当に召喚獣サモンビーストにしたんだ!」
「さっき倒すとこを見たハズなのに、本物を見ると逆に信じられなくなるな」
「この大巨人を生身で撃破したのか・・・」
「感心してる場合じゃないよ!皆コイツを倒さなきゃならないんだ!」
「ねえねえ!ハイパー師匠のカロリーゼロも見せて!」

 ピキッ

「「お願いします!ハイパー師匠!」」

 ピキピキ

「おいハイパー師匠、弟子達の期待に応えてやらんのか?」
「ボクの弟子じゃなくて、ライガーさんの弟子なのです!」

 ボクとライガーさんの会話を聞き、アンリネッタさんがニヤケ顔で口を開いた。

「だから師匠じゃなくてハイパー師匠と呼んでるんじゃないか!筋肉神ハイパーライガーの師匠なんだから、敬意を込めてハイパー師匠だ!」

「「わーーーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」」

 ピキピキピキ

「ライガーさんも何をニヤニヤしてるんですか!筋肉神ハイパーライガーって呼ばれてるのに!」
「俺はもう諦めた。気にしすぎたらハゲるぞ?ハイパー師匠」
「むっくーーーーーーーーーー!」

 ハゲヅラを装着した。

「「どわーーーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!」」

「本当にハゲたんだけど!なにそれ!?ハゲのカツラなんて売ってるの!?」
「非売品です!」

 ライガーさんのカロリーゼロの隣に、ボクのカロリーゼロを並べた。

「おお!本当にカロリーゼロ持ちだったんだな!」
「もうこれ無敵だろ!」
「アンリネッタ、カロリーゼロに何か簡単な命令してみろ」
「はあ?いや、意味が分からない。持ち主の命令しか聞かないでしょ?」
「いいから!」

 ぐぬぬぬって顔をしながら、アンリネッタさんが命令の内容を考えている。

「じゃあ右手を上げ」

 バッ
 バッ

 彼女がしゃべってる途中で2体のカロリーゼロが右手を上げた。

「うぇえええ!?何で私の命令を聞くわけ!?」
「もういっちょ」
「じゃあ一歩前に出」

 ガシン
 ガシン

「いや、どういうこと!?」

 マッチョとハゲがニヤリと不敵な笑みを浮かべた。

「実はな、俺とハイパー師匠でカロリーゼロを遠隔操作してるんだ」
「遠隔操作??」
「ハイパー師匠が発見した、『召喚士サモナーの奥義』ともいえる大技だ。とある条件をクリアした召喚獣サモンビーストを手に入れると、遠隔操作できるんだよ!」

「「な、なんだってーーーーーーーーーーーーーーー!?」」

 ちなみにその条件は、『おバカ』です。
 本人の前では言えませんけど。

「俺もハイパー師匠もカロリーゼロに命令などしていないのだ。自分の意識の半分をカロリーゼロに乗り移らせ、カロリーゼロの目で景色を見て、自分の意志でカロリーゼロの身体を動かしている」

「へーーーーーーーーーー!」
召喚士サモナーの意志で動かせるとは凄いな!」

 ドゴッ!

 ライガーさんのカロリーゼロが、地面にメガトンパンチした。

召喚士サモナーから離れすぎると魔力消費が激しくなるので、例えば中央区の広場からコイツを遠隔操作ってわけにはいかないが、向こうの食堂でメシを食いながら動かすくらいなら可能だ」

 え?そうだったの!?
 離れると魔力消費が激しくなるなんて知らなかった。

「あの動画の中でハイパー師匠は、カロリーゼロを遠隔操作して上の階の様子を自分の目で確認し、ゾンビと戦いながら下にいる仲間達に状況を知らせていたのだ。実際に自分が見ているわけだから召喚獣サモンビーストに聞くより早く正確な情報を得られるし、自分の思うまま動かせるってのは本当に便利だぞ!」

『コケーーーーーーーーーーーーーーーッ!!』

 ビクッ

 突然けたたましい鳴き声が聞こえ、全員ビクッとした。

「なんだあの変な鳥は!」
「そっちにいたカロリーゼロはどこいったの?」

 バッ

 召喚士達が一斉にハイパー師匠を見たので、ハゲヅラを振って応えた。

 大スターにしか出来ない奇妙な動きで後ろ向きに歩いていった変な鳥が、クルクル回って『ポウ!』と格好良いポーズを決め、こっちに走ってきたと思ったら、大きな翼でアンリネッタさんの頭をナデナデした。

「ちょ、モシャモシャやめなさい!これってハイパー師匠の仕業でしょ!?」
「もちろん正解です!」
「へーーーー!こんな鳥まで召喚獣サモンビーストにしたのかい!」

 すたこらサッサと、カロリーゼロの隣に並んだ。


「カロリーゼロがこんな鳥に負けると思います?」


 それを聞いて、みんなハッと気付いた。


「カロリーゼロを手に入れたら、色んな召喚獣サモンビーストが雪崩式に・・・」


 なぜかライガーさんもコカトリスを見て、口をあんぐり開けている。


 ・・・もしかして気付いてなかったんかーーーい!

 
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