879 / 935
879 忍者達の里帰り
しおりを挟むワーーーーー
ぺたぺたぺたぺた ぺたぺたぺたぺた
ぺたぺたぺたぺた ぺたぺたぺたぺた
なぜかメタルヒーローはくノ一にモテまくるという謎の現象は伊賀の里も同様だったみたいで、今もモテまくり状態なわけだけど、10分も続くとちょっと辛い。
でも俺が身動き取れない状態だと平蔵も困るわけだから、くノ一の壁を向こうから少しずつ崩してきたようで、やっと救出された。
「なぜくノ一の皆さんは、正義の味方を見つけるとぺたぺた触りまくるのか!?」
「正義の味方かどうかなど見た目でわからんだろ!ピカピカ光っておるから触らずにおられぬのだろうな」
「まあ、鉄人間なんか初めて見ただろうしな~」
「それより、とっとと風景を記憶してくれ」
「任せろ!」
華やかなくノ一のインパクトが強すぎて記憶しにくいが、犬の彫像があったのでそれを瞳に焼き付ける感じで転移セーブに成功した。
「よし、バッチリだ!今すぐ里帰りさせるのか?」
「早いに越したことはなかろう。皆、首を長くして待っておるのでな」
「わかった。くノ一達に言って広いスペースを空けてもらってくれ」
「結構大人数だから、彼女達には広場から出てもらった方がいいか・・・」
平蔵がくノ一達に正義の味方の大技を説明すると、『え?本当に!?』と驚いたあとスペースを空けてくれた。
送迎くらい俺一人で十分なんだけど、平蔵がいた方がちゃんと統率できるから、二人で大和の里に転移した。
シュッ
「きたーーーーーーーーーーーーーーー!!」
お迎えが何時になるかもわからない状態だったのに、すごく期待していたようで、大和の里の住民達はほとんど中央広場に集まったままだった。
ちなみに今叫んだのは春ちゃんだ。
もしかすると俺の出現ポイントをジッと見張っていたのかも。
あまり意味は無いんだけど、なぜか第一発見者って名誉なとこあるよな。
「おお、皆集まっておったのか!」
「お花摘みに行ってる子が何人かいるよ」
「そうか。あー、今からピカピカの移動魔法で伊賀の里に行くが、急いでるわけでもないので、お前達もお花摘みを済ませておくといい」
「伊賀の里の中央広場に転移する予定だけど、いきなり誰かの家の便所に駆け込むのも嫌だろう?ここで済ませておいた方がいいぞ」
それを聞いて、皆『たしかに!』って顔になり、ワーっと散っていった。
ちなみに俺と平蔵は、伊賀の里に到着する少し前に済ませてあるから余裕だ。
忍者達が戻って来たところで平蔵が点呼をとり、魔物の侵入を防ぐために大和の里に残る数名を除いた全員がいることを確認した。
その数名も、伊賀の里から代わりの忍者を連れて来たら里帰りするってことになっているぞ。
「よし!1班は全員手を繋いでくれ」
さすがに人数が多すぎるので3班に分けたのだ。
うっかり手を放してしまうかもしれない子供達が1班だ。
全員手を繋いでることを確認し、伊賀の里に転移した。
シュッ
突然目の前の景色が変わり、子供達が目を大きくしている。
「「おおおおおおおおおおーーーーーーーーーー!!」」
「すぐ2班を連れてくるから、全員向こうに移動してくれ」
「「はーーーーーーーーーーい!」」
子供達が奥に駆けていくのを見届け、再び大和の里に転移。
それを更に二回繰り返し、大和の里の忍者達の大半が伊賀の里に帰って来た。
「「伊賀の里だーーーーーーーーーーーーーーー!」」
「凄いね!一瞬で帰って来ることが出来るなんて!」
「ピカピカの移動魔法凄すぎだよ!!」
平蔵が、広場から出てもらった人達を呼びに行くと、向こうで様子を窺っていたくノ一達がワーーーっと駆け寄ってきた。
「「みんな、おかえりなさい!!」」
「「ただいまーーーーーーーーーーーーーーー!!」」
突然大勢の若者達が現れたことに驚いてたけど、平蔵が軽く話をしてあったので、本当に一瞬で大和の里から帰って来たんだと納得し、素直に再開を喜んでいる。
その中の何人かが、里帰りした忍者達の家族を呼びに行き、30分もしないうちに中央広場は忍者まみれになった。
白のお母さんと春のお母さんらしき人が我が子を抱きしめている姿を見て、良いことしたなーとほっこりした。
そうこうしている間に平蔵が交代要員を20名ほど集めて来たので、再び大和の里に転移して、結局全員が里帰りとなった。
「一段落着いたな」
「感謝するぞ!久々に里帰りが出来て、皆本当に嬉しそうだ。とはいえ本来の目的は里帰りではなく同盟の件なんだが」
近江軍に攻め込まれている状況では、伊賀大名が他国に行くなんて無理なのだ。だからこそこうして俺の方から伊賀の里までやって来たわけだが、とりあえず忍者達と友好を深めて、そのうち伊賀大名と謁見するって感じでいいかな?
「明日、近江にいたヤツらを此処に連れて来ようと思ってるんだが構わんか?」
「なにッ!お主はいつも突然だな!近江の方はいいのか?」
「それがさ、ケンちゃんっていただろ?彼の友達グループが越後で暮らしてるから、ケンちゃんの家臣として育てようと思ってひとっ走り行ってきたわけよ」
「はあ?越後まで行ったのか!!」
「んでまあ友達らも結構乗り気だったんだけど、突然他国で戦争って話だから一週間考える猶予を与えた。ただ低レベルなんで、ダンジョンにぶっ込んでレベル上げしようと思ってるんだ。修行期間は半月から一ヶ月って感じかな?」
「少し前と状況が変わりすぎだろ!!」
「とにかくそういうことになったから、一週間暇になったんだ。だったら伊賀の里で忍者達と修行でもしながらまったりしようぜって話になったわけですよ」
平蔵が眉間に皺をよせ、頭の中を整理している。
「ああ、ケンちゃんの友達ってのは数人程度じゃなく、30人とか40人とかだぞ?」
「ブッ!友達多過ぎだろ!!」
「俺達の方針が変わったのにも納得だろ?」
「仲間を増やしてダンジョンで鍛えるというのだから、寄り道というわけではないのか・・・。むしろ前に進んでおるな」
「たかが数人で一国を落とすってのも格好良いが、それじゃ統治するといっても国全体に目が届かなくて荒れ放題だろうからな。やはり頼れる仲間が必要なんだよ」
「お主の言う通りだ」
「まあとにかく、こっちはそんな感じだ」
「わかった。あのゼーレネイマスという男だけ気になるが、それ以外は良い奴ばかりだったから大丈夫か」
「俺もあいつだけ少し気掛かりなんだが、恐ろしく頭の切れる男だから、同盟を結ぼうって国に恨まれるような真似はしないだろう」
「そう願うばかりだ」
平蔵もゼーレネイマスにだけ不安を感じているようだけど、とりあえず近江組の滞在許可はもらえたらしい。
というわけで、大盤振る舞いは明日だな。
こっそり溜め込んであったアレを大放出して、ピカピカ伝説を作ってやるぜ!
39
あなたにおすすめの小説
スキル【レベル転生】でダンジョン無双
世界るい
ファンタジー
六年前、突如、異世界から魔王が来訪した。「暇だから我を愉しませろ」そう言って、地球上のありとあらゆる場所にダンジョンを作り、モンスターを放った。
そんな世界で十八歳となった獅堂辰巳は、ダンジョンに潜る者、ダンジョンモーラーとしての第一歩を踏み出し、ステータスを獲得する。だが、ステータスは最低値だし、パーティーを組むと経験値を獲得できない。スキルは【レベル転生】という特殊スキルが一つあるだけで、それもレベル100にならないと使えないときた。
そんな絶望的な状況下で、最弱のソロモーラーとしてダンジョンに挑み、天才的な戦闘センスを磨き続けるも、攻略は遅々として進まない。それでも諦めずチュートリアルダンジョンを攻略していたある日、一人の女性と出逢う。その運命的な出逢いによって辰巳のモーラー人生は一変していくのだが……それは本編で。
小説家になろう、カクヨムにて同時掲載
カクヨム ジャンル別ランキング【日間2位】【週間2位】
なろう ジャンル別ランキング【日間6位】【週間7位】
固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~
うみ
ファンタジー
恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。
いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。
モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。
そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。
モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。
その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。
稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。
『箱を開けるモ』
「餌は待てと言ってるだろうに」
とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。
魔法使いじゃなくて魔弓使いです
カタナヅキ
ファンタジー
※派手な攻撃魔法で敵を倒すより、矢に魔力を付与して戦う方が燃費が良いです
魔物に両親を殺された少年は森に暮らすエルフに拾われ、彼女に弟子入りして弓の技術を教わった。それから時が経過して少年は付与魔法と呼ばれる古代魔術を覚えると、弓の技術と組み合わせて「魔弓術」という戦術を編み出す。それを知ったエルフは少年に出て行くように伝える。
「お前はもう一人で生きていける。森から出て旅に出ろ」
「ええっ!?」
いきなり森から追い出された少年は当てもない旅に出ることになり、彼は師から教わった弓の技術と自分で覚えた魔法の力を頼りに生きていく。そして彼は外の世界に出て普通の人間の魔法使いの殆どは攻撃魔法で敵を殲滅するのが主流だと知る。
「攻撃魔法は派手で格好いいとは思うけど……無駄に魔力を使いすぎてる気がするな」
攻撃魔法は凄まじい威力を誇る反面に術者に大きな負担を与えるため、それを知ったレノは攻撃魔法よりも矢に魔力を付与して攻撃を行う方が燃費も良くて効率的に倒せる気がした――
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる