赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!

ほむらさん

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33 いつの間にか1年経っていた

 振り返ると、清光さんと虎徹さんが立っていた。

「え?なんでココに・・・、もしかして!?」
「ああ。あれから1年経ったぞ」

「マジかー!1年経つの早すぎだろ!!」

 赤い流星コスの付与に時間をかけ過ぎた。
 つーか、それだけじゃあない。
 刀二本で二ヶ月ちょいだから、付与だけで三ヶ月以上だもんな。

 そりゃあ1年なんてあっという間だわな。

「ぐぬぬぬぬ。まあ今なら前の時よりも、結構やりきった感が無くはないけど」
「ほう?」
「どんだけ強くなってるか見物だな!」

「もしかして、また仕合やるん?」
「当然だ。小烏丸だって自分の強さが知りたいだろ?」

 確かにその通りだ。ココで合格しなきゃ鍛えた意味が無い!

「今回はアニキが戦う?」
「んーー、前回との違いを比べるなら、またコテツがやるべきだろう」
「あーそっか!よし、んじゃ早速やるぞ!」

「わかった。今度こそ一泡吹かせてやりますよ!」
「フハハハハ!返り討ちにしてくれる!」



 大広場に移動し、位置についた。


 清光さんが俺の刀をじっと見ている。

「コテツ、今回は金結界を張れ」
「金???まあいいけど、それだと超本気で攻撃することになるぞ?」

 刀を地面に置いて、結界を張ってもらった。
 そして刀を拾い上げ、精神を研ぎ澄ます。


「用意はいいな?3・2・1、始め!」




 俺も虎徹さんも動かない。いや、動けない。

 虎徹さんの雰囲気が、明らかに前回と違うからだ。
 不用意に攻めたら確実にやられる。



 5分ほど経っただろうか。


 虎徹さんがわざと隙を作ってニヤリと笑った。

 ・・・その挑発、乗った。


 一歩前に進み抜刀。

 極限まで研ぎ澄まされた一振りが虎徹さんに襲い掛かる。

 バリーーン!!

「そこまで!!」


「・・・・・・ちぇっ」


 虎徹さんの結界は粉々に砕けた。そして同じく俺に張られていた結界も。


「どうだった?」
「小烏丸の攻撃がまったく見えなかった。相打ちで精一杯だ」

「そうか。成長したな。これで修行は完了だ」

「っしゃーーーーーーーーーー!!」

 やっとだ・・・。勝てはしなかったけど、相打ちにまで持って行けた。
 これなら尾張に帰っても俺は戦力になれる!


「つーかさあ、その刀。ヤバすぎね?」
「正直異常だわな。結界があっても対峙してて緊張したろ?」
「久々に死を感じたぞ」

「小烏丸、刀を見せてもらっていいか?」

 一つ頷いて刀を渡す。



「「・・・・・・・・・・・・」」



「な、何?この(極)って・・・」
「俺にはSSって書いてるように見える」

「「おかしいだろ!この刀!!!」」


 息の合った完璧なツッコミだ。うん、気持ちはわかるぞ。


「オレよく生きてたよな」
「そりゃ剣筋が見えないわけだ。むしろよく相打ちに出来たな?」
「一瞬動いた気がしたから、急いで適当に攻撃したら当たっただけだぞ」

「尾張を統一したら、お二人の武器もそんな感じになりますよ?」

 二人は顔を見合わせる。

「早く統一するんだ!」
「よし、帰るぞ!時は一刻を争う」

「え?えええ?もう帰るの?少しくらいゆっくりしても・・・」
「ミスフィートが待ってるんだぞ!」
「女を泣かせるとは、とんでもねえ野郎だ」

 イカン、余計なことを言ってしまったかもしれん。
 今の二人にはもう、武器のことしか頭にない。


「うーん、せめてバフォメットだけでも倒してから帰りたいんだけどな・・・」


「・・・は??バフォメットだと!?」
「バフォメットって、3階ボスのバフォメットの事か!?」
「そうそう。3階のボス。今から倒しに行こうとしてたんだ」

「もしかして、ボスが湧き始めたのか!」
「前に倒してから一体何年経ったんだよ?沸くの遅すぎだろ!」

「そういうワケなんで倒しに行っていいですかね?」


「んーーー、一つ聞こう。小烏丸は飛べるか?」
「飛べるわけないでしょ。名前はカラスだけど!」
「なら小烏丸がバフォメットを倒すのは無理だ。アイツは危なくなったら飛ぶんだよ」
「マジか・・・」

「それに、一応このダンジョンは俺とコテツの家みたいなもんだ。なのでボスを倒す権利は俺とコテツにあると言ってもいいと思う。ただ発見したのは小烏丸だ。なので今回はネクロマンサーの杖とローブで満足してはもらえないか?」

 確かに清光さんの言い分には一理ある。俺はココで修行させてもらっている身だ。

「ネクロマンサーってのは4階のボスで、そいつからドロップする装備品なんだが、かなり強い。魔法使い系装備なのでそういう仲間がいたら重宝するハズだ」

「なるほど、確かに清光さんの言う通りだ。バフォメットは譲りましょう。ただ、空を飛ぶ敵への攻撃手段が無いワケではないですね」

「ほう?」


 ビュオン!

 ガシュッ

 ビームライフルから放たれたビームが、大広場の奥の壁を少し破壊した。


「ぶふぉッ!!そ、それ!ビームライフルじゃん!」
「マジか!?・・・飾りかと思ってたわ!赤い流星の付属品じゃなかったんだな」

「ただ、やはりこれでボスを倒すってのは何か違う。卑怯すぎて後味が悪そうだ」


 倒せばそれでいいって考えじゃ、絶対に強くなんてなれっこないからな。
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