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139 久々のガチャ
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塩コショウで味付けしたドラゴンステーキをゆっくりと噛みしめる。
「うまーーーーーーーーーーーーー!!!」
「いや~、本当に美味えなっ!」
久々のドラゴンステーキは、感動で涙が出るほど極上の味わいだ。
「はぁ~、僕達だけこんな美味しい物を食べて、尾張の皆に悪い気がしますね」
「まあな・・・。帰ったら皆にもドラゴンをご馳走するつもりだから、ダンジョンにいる間は魚介類中心でいこうか。魚介類ならば4階に行けば無限に手に入るからな。いや、魚がいないから魚介類と呼ぶのもな・・・、まあ、普通に海産物でいいか」
「海産物って、あの時食べた大きなホタテとかですよね?めちゃめちゃ美味しいヤツじゃないですか!あっちは無限に手に入るのかぁ」
しかし一ヶ月ずっと海産物ってのも、それはそれで地味にキツいな。
狼肉も用意しといた方が良いよな~。
「あの狼も地味にスゲー美味いんだぞ?ドラゴンや海鮮が飛び切り美味いってだけで、ダンジョンの魔物は基本的に色々と格上なんだ」
「うぅ~、やっぱり倒した狼を放置して来たのが勿体なく感じます」
「気持ちはすごくわかる。マジックバッグの容量次第だけど、さっきも言ったように帰る時に余裕があればいっぱい持って帰ろう」
「ですね。本当にこのダンジョンは宝の山です」
宝の山か・・・、確かにルシオの言う通りだ。
ココに来る為の支払いは大きかったけど、どう考えてもそれ以上の価値がある。
そしてルシオが育てば、それは尾張にとっての財産にもなるんだ。
・・・・・
夕食後、女神の泉に浸かって体を清め、寝る前に久々のガチャを回すことにした。
「虎徹さんとの約束があるからルシオが回すことは出来ないけど、このダンジョンに来た最大の目的ってヤツを見せてやるよ」
「回す??」
「まあ行けば分かる。ついて来な」
大広場を通り、ガチャ部屋に入る。
「ほらアレだ!変なのがいっぱい並んでいるだろ?」
「魔石ガチャ?って上に書いてますね」
「俺が魔石を集めていた理由はコレだ!とりあえずやってみせようじゃないか」
デラックスガチャの前に立ち、魔石(小)を10個投入する。
属性ガチャを回す予定は無いので、選んだ魔石の属性はテキトーだ。
「魔石を10個入れるとこのレバーが光ったろ?これで準備完了だ」
「ほうほう・・・」
久しぶりのガチャだから、俺の運も相当溜まっているハズ!
一発目で絶対に男性服を手に入れて見せる!ここが最大の勝機!
待て、落ち着け。欲に囚われるな!心を空にして星と一体になれ!
・・・ここだ。
ガチャコン!キュピピピン!
「っしゃあああああああああ!!!やはり運が溜まっていたッ!」
「うわっ!なんか音が鳴りましたよ!?」
「今の音は大当たりを意味するんだ。派手な音だったから金カプセルだな」
「ほへ~~、意味がわかりませんが当たりなのですね」
震える手でカプセルを開ける。カードに書かれている文字は【布団】
「え?布団ってもしや、あの布団!?」
カードがポフッと布団に変化し、慌てて両手でキャッチ。
[豪華羽毛布団セット]
:コカトリスの羽毛を使用して作られた豪華な羽毛布団セット。評価A
:掛け布団、敷布団、高反発マットレス、布団カバー、枕の5点セット。
:布団カバーは掛け布団用と敷布団用の2点。
:自動修復(小)炎耐性 汚れ耐性+ 防水機能 消臭脱臭機能
「えっ!?いきなり何か出て来ましたよ??」
「そうか、こいつが出てしまったか。服ではなかったけど大当たりだ!」
前のはミスフィートさんに献上したから、俺の分も欲しいと思ってたんだよね。
元々運は良い方だと思うけど、いきなり大物を手に入れてしまったぞ。
「とまあ、魔石を使ってガチャを回すと、色々なアイテムを手に入れることが出来るんだ。恩賞で女の子達に渡している服があるだろ?あれは全て、このガチャから手に入れたモノなんだぞ」
「ああー、なるほどっ!やっと意味が分かりました!あの綺麗な服をどこから手に入れているのか、もうみんな不思議がっていたんですよ!」
だろうね。あんな服を作れるほど文明が発達してねえもん。
すべてを手作業でやる場合、どうしても限界があるからな~。
「まあそういうこった。ここで一つ残念なお知らせがある」
「?」
「俺には男性服を出す運が壊滅的に無いのだ!今着ているこの赤い服を手に入れたまでは良かった。しかしその後は、何度ガチャを回せど女性服しか手に入らなかったのだ。だから男性服を手にする為にルシオに回してもらおうとか考えていたんだけど、その作戦はなぜか虎徹さんに禁止されてしまったんだよ・・・」
「確かに駄目って言ってましたね」
「まあ理由があってダメなんだとは思うけど、この約束は絶対に厳守しなきゃならないから、ルシオもこっそり回したりしちゃイカンぞ?虎徹さんの機嫌を損ねたらもう尾張に帰ることも出来なくなるからな」
「そんなことは絶対にしません!気にはなるけど、それは小烏丸さんに任せます」
まあ、ルシオが約束を破るなんてことは有り得ないだろうけど。
そもそもマジックバッグでも無けりゃ、こっそり持ち帰るもの不可能だし。
「よし、んじゃもう一回行くぞ」
「頑張って下さい!」
デラックスガチャに魔石を投入し、心を宇宙に飛ばして精神統一。
ガチャコン!キュピン!
「よしっ、銀だ!まだ運のストックが残っていたか!」
「銀って当たりなのですか?」
「銀カプセルからも結構な確率で服が出るんだよ」
「おおおーー!凄いじゃないですか!」
カプセルを開けて中のカードを確認する。書かれている文字は【服】
[美少女戦士の衣装]
:謎の化学繊維で作られた服。様々な付与魔法が込められている。評価A
:精神力10%アップ
:斬撃耐性 衝撃耐性 火魔法耐性 熱耐性 冷気耐性 汚れ耐性
:自動修復(中)サイズ自動調節
「くっ!やはり女性服か・・・」
「うわ~!めちゃめちゃ可愛い服じゃないですか!!」
「それは認める。しかしまさかこの服が出るとはな・・・」
少し特殊なセーラー服姿に変身して敵と戦う、とても有名なあのアニメの衣装だ。
普通のセーラー服じゃなくてこっちかよ!って感じだが、まあ普通に可愛い服だ。
銀カプセルだけあって、精神力10%アップが付いてるのが素晴らしい。
女性服を集めるのも重大な任務ではあるんだけど、マジで俺には男性服を当てる運が絶望的にねーな。それでも一ヶ月回しまくれば、一着くらいは出ると思いたい。
「うまーーーーーーーーーーーーー!!!」
「いや~、本当に美味えなっ!」
久々のドラゴンステーキは、感動で涙が出るほど極上の味わいだ。
「はぁ~、僕達だけこんな美味しい物を食べて、尾張の皆に悪い気がしますね」
「まあな・・・。帰ったら皆にもドラゴンをご馳走するつもりだから、ダンジョンにいる間は魚介類中心でいこうか。魚介類ならば4階に行けば無限に手に入るからな。いや、魚がいないから魚介類と呼ぶのもな・・・、まあ、普通に海産物でいいか」
「海産物って、あの時食べた大きなホタテとかですよね?めちゃめちゃ美味しいヤツじゃないですか!あっちは無限に手に入るのかぁ」
しかし一ヶ月ずっと海産物ってのも、それはそれで地味にキツいな。
狼肉も用意しといた方が良いよな~。
「あの狼も地味にスゲー美味いんだぞ?ドラゴンや海鮮が飛び切り美味いってだけで、ダンジョンの魔物は基本的に色々と格上なんだ」
「うぅ~、やっぱり倒した狼を放置して来たのが勿体なく感じます」
「気持ちはすごくわかる。マジックバッグの容量次第だけど、さっきも言ったように帰る時に余裕があればいっぱい持って帰ろう」
「ですね。本当にこのダンジョンは宝の山です」
宝の山か・・・、確かにルシオの言う通りだ。
ココに来る為の支払いは大きかったけど、どう考えてもそれ以上の価値がある。
そしてルシオが育てば、それは尾張にとっての財産にもなるんだ。
・・・・・
夕食後、女神の泉に浸かって体を清め、寝る前に久々のガチャを回すことにした。
「虎徹さんとの約束があるからルシオが回すことは出来ないけど、このダンジョンに来た最大の目的ってヤツを見せてやるよ」
「回す??」
「まあ行けば分かる。ついて来な」
大広場を通り、ガチャ部屋に入る。
「ほらアレだ!変なのがいっぱい並んでいるだろ?」
「魔石ガチャ?って上に書いてますね」
「俺が魔石を集めていた理由はコレだ!とりあえずやってみせようじゃないか」
デラックスガチャの前に立ち、魔石(小)を10個投入する。
属性ガチャを回す予定は無いので、選んだ魔石の属性はテキトーだ。
「魔石を10個入れるとこのレバーが光ったろ?これで準備完了だ」
「ほうほう・・・」
久しぶりのガチャだから、俺の運も相当溜まっているハズ!
一発目で絶対に男性服を手に入れて見せる!ここが最大の勝機!
待て、落ち着け。欲に囚われるな!心を空にして星と一体になれ!
・・・ここだ。
ガチャコン!キュピピピン!
「っしゃあああああああああ!!!やはり運が溜まっていたッ!」
「うわっ!なんか音が鳴りましたよ!?」
「今の音は大当たりを意味するんだ。派手な音だったから金カプセルだな」
「ほへ~~、意味がわかりませんが当たりなのですね」
震える手でカプセルを開ける。カードに書かれている文字は【布団】
「え?布団ってもしや、あの布団!?」
カードがポフッと布団に変化し、慌てて両手でキャッチ。
[豪華羽毛布団セット]
:コカトリスの羽毛を使用して作られた豪華な羽毛布団セット。評価A
:掛け布団、敷布団、高反発マットレス、布団カバー、枕の5点セット。
:布団カバーは掛け布団用と敷布団用の2点。
:自動修復(小)炎耐性 汚れ耐性+ 防水機能 消臭脱臭機能
「えっ!?いきなり何か出て来ましたよ??」
「そうか、こいつが出てしまったか。服ではなかったけど大当たりだ!」
前のはミスフィートさんに献上したから、俺の分も欲しいと思ってたんだよね。
元々運は良い方だと思うけど、いきなり大物を手に入れてしまったぞ。
「とまあ、魔石を使ってガチャを回すと、色々なアイテムを手に入れることが出来るんだ。恩賞で女の子達に渡している服があるだろ?あれは全て、このガチャから手に入れたモノなんだぞ」
「ああー、なるほどっ!やっと意味が分かりました!あの綺麗な服をどこから手に入れているのか、もうみんな不思議がっていたんですよ!」
だろうね。あんな服を作れるほど文明が発達してねえもん。
すべてを手作業でやる場合、どうしても限界があるからな~。
「まあそういうこった。ここで一つ残念なお知らせがある」
「?」
「俺には男性服を出す運が壊滅的に無いのだ!今着ているこの赤い服を手に入れたまでは良かった。しかしその後は、何度ガチャを回せど女性服しか手に入らなかったのだ。だから男性服を手にする為にルシオに回してもらおうとか考えていたんだけど、その作戦はなぜか虎徹さんに禁止されてしまったんだよ・・・」
「確かに駄目って言ってましたね」
「まあ理由があってダメなんだとは思うけど、この約束は絶対に厳守しなきゃならないから、ルシオもこっそり回したりしちゃイカンぞ?虎徹さんの機嫌を損ねたらもう尾張に帰ることも出来なくなるからな」
「そんなことは絶対にしません!気にはなるけど、それは小烏丸さんに任せます」
まあ、ルシオが約束を破るなんてことは有り得ないだろうけど。
そもそもマジックバッグでも無けりゃ、こっそり持ち帰るもの不可能だし。
「よし、んじゃもう一回行くぞ」
「頑張って下さい!」
デラックスガチャに魔石を投入し、心を宇宙に飛ばして精神統一。
ガチャコン!キュピン!
「よしっ、銀だ!まだ運のストックが残っていたか!」
「銀って当たりなのですか?」
「銀カプセルからも結構な確率で服が出るんだよ」
「おおおーー!凄いじゃないですか!」
カプセルを開けて中のカードを確認する。書かれている文字は【服】
[美少女戦士の衣装]
:謎の化学繊維で作られた服。様々な付与魔法が込められている。評価A
:精神力10%アップ
:斬撃耐性 衝撃耐性 火魔法耐性 熱耐性 冷気耐性 汚れ耐性
:自動修復(中)サイズ自動調節
「くっ!やはり女性服か・・・」
「うわ~!めちゃめちゃ可愛い服じゃないですか!!」
「それは認める。しかしまさかこの服が出るとはな・・・」
少し特殊なセーラー服姿に変身して敵と戦う、とても有名なあのアニメの衣装だ。
普通のセーラー服じゃなくてこっちかよ!って感じだが、まあ普通に可愛い服だ。
銀カプセルだけあって、精神力10%アップが付いてるのが素晴らしい。
女性服を集めるのも重大な任務ではあるんだけど、マジで俺には男性服を当てる運が絶望的にねーな。それでも一ヶ月回しまくれば、一着くらいは出ると思いたい。
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