赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!

ほむらさん

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307 レイリアの砦

 それから5日後、バスはようやくレイリアの砦に到着した。

 途中でエルフ達が建物を作って寝泊まりしたわけだが、説得隊は当然ながら建築速度に衝撃を受けていたぞ。短時間で簡単に家を建てるなんてのは、実際にはほぼ不可能なんだろな。指輪のドーピングで限界突破したウチのエルフならではと言えよう。

 あと、パラスナグアの街で食材も大量に買い込んで来たぞ。


「なるほど、確かにこれは立派な砦だ。壊すのが勿体ないくらいだな」
「この堅牢な砦を落とすのは大変でしょうねー」
「小烏丸くんならビームライフルで簡単に破壊しそう」
「この赤い人はちょっと普通じゃないから!」
「なんか酷い言われようだな!!」

 全員が下車したところで一旦バスを収納した。

「はい??バスが消えたぞ!?」
「どこへ行ったのだ??」
「尾張ではよくあること」

 エルフが非常に雑な説明をしているが、面倒臭いからほっとこう。

「とりあえずエルフ達は、工事の邪魔にならない場所に、何日も寝泊まりできるようなデカい建物を作ってくれ。砦の中にいる兵達の寝床も必要なので二つ必要だ。その間に俺とヴェンダーとミュルモの三人で砦の中の物を全部回収してくる。えーと、中の兵達に新城建設のことを伝えて一旦みんな砦の外へ追い出さなきゃならんので、伊勢の10名にそれをやってもらいたい。次の街へ送り届けるのはその後になる」

「「了解!」」

「私たちは?」
「ああ、和泉・マリン・ルシオの三人は、そうだな・・・、遊んでていいぞ」
「なんかウチらだけすごくテキトーね!じゃあ料理でも作ってるから料理道具出して」
「あっ、食事のことスッカリ忘れてたわ!確かに作業が終わった頃には、みんな腹ペコになってる時間だよな」

 マジックバッグから台所セットを取り出した。

「野外で料理作るのって豪快すぎね?」
「そうだ!せっかくだからバーベキューにしよう!」
「バーベキューって、どんな料理なの?」
「お肉と野菜を交互に串に刺して焼くだけの料理よ!あっ、そういえば串が無いわ!」
「割り箸でいいんじゃね?」
「それだと刺さらないわよ!」
「えーと、僕だけやることが無さそうなので、割り箸を大量に作ってから刺さるように尖らせておきます」
「任せた!」
「じゃあ食材はココにいっぱい出しとくぞ」

 そんな感じでみんな仕事が割り当てられ、それぞれが動き出した。





 ************************************************************





 砦の中は思った以上に物がいっぱいで、マジックバッグに回収したはいいけど、もうどれが誰の物かなどわからんので、エルフが作ってくれた建物の中に適当にぶちまけるしかない。
 これから作る城の中に運ぶ程の物でも無いんだよね。予備の武器や鎧なんかは再利用出来るから使えるけどさ。

 ヴェンダーとミュルモには、忘れ物のチェックとか軽い雑用をやってもらった。本当にどうでもいい物やゴミなんかはそのまま放置。砦をぶっ壊したら、エルフに瓦礫ごと処分してもらうんで全く問題無い。

 そして砦から外に出ると、これから何日も暮らすこととなる建物がすでに二つ完成していた。
 エルフ達の仕事の速さはマジで素晴らしいな。力を合わせれば、もう清光さんクラスと言ってもいいんじゃなかろうか。

 和泉たちも食事の用意は出来ているようで、集まって談笑している。


「みんなご苦労さん!思った以上に時間がかかってしまった。もう時間もアレだし、説得隊を送り届けるのはやっぱ明日だな」
「お疲れ~~!砦の中の人達は、もうみんな出て来た?」
「まだ何人かいたけど、もう中には何も無いからすぐ来ると思うぞ」
「それならもう炭に火を着けていいね」
「あっ、僕も手伝います!」

 こうやって肉を焼いて食ったことは皆あるだろうけど、和泉秘伝のタレはガチで美味いからな!きっと喜んでくれる違いない。肉に塩コショウで下味も付けてあるから、そのまま食っても美味いしな!

 マリンが皆を呼んで来て肉を焼き始めた頃、和泉が『あの箱を出して』と言ってきた。

 あの箱とは、たぶん巨大冷蔵庫に蛇口を付けた魔道具のことなのだと思うけど、俺は中に何が入ってるのか知らされていない。
 マジックバッグから箱を取り出して、テーブルのベストポジションにセットした。

「これ何が入ってるんだ?」
「ふっふっふ!バーベキューと来たらアレに決まってるじゃない!」

 アレ?・・・もしやアレのことか!?
 和泉が大きなコップを手に取り、蛇口を捻る。

 トプトプトプトプ

「そ、その色はもしや・・・、ビールか!?ビールなのか!?」
「ぬっふっふっふ!ほら、飲んでみなさいよ」

 泡はほとんど無いようなもんだが、この色は間違いない気がする!

 ゴクゴクゴク

「っくはーーーーっ!!ビールキターーーーーーー!!!」
「にゃはははーーー!最近やっと完成させたのよ!すごい?すごい?」
「天晴としか言いようが無い!キンキンに冷えてて最高やん!」
「マリン、ルシオ、ビール運ぶの手伝って~!」
「ビール?それって小烏丸くんが今美味しそうに飲んでるやつ?」
「そそ。どんどんコップに注いでいくからお願いね!ヴェンダーとミュルモにも手伝ってもらって」
「了解です!小烏丸さんの幸せそうな表情を見てたら、飲むのが楽しみになって来ましたよ!」


 そうしてエルフ達や伊勢の兵士達に、どんどんビールが配られて行った。
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