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アリア編
109 バーベキュー
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「よし、この辺でいいだろう」
森を抜けてから少し歩き、小川が流れるいい感じの原っぱがあったのでそこで休憩することにした。
「ここらでメシにすっぞー」
「さっきのドラゴンか?」
「おうよ!あ、そうだ。アンタらにもドラゴン食わせてやるから街まで道案内してくれ」
「ド、ドラゴン!?えーと、街まではかなり歩きますよ?俺達の村なら近くにありますが」
カール達の村がここから近いのか。村とかワクワクするな!
「ああ、村でいい。俺らこの辺の地形なんかまったくわからんからな。二人旅だと道でも見つけない限り直進するしかねーんだわ」
「わかりました。道案内は任せて下さい」
「んじゃ出すぞ。ちょっとその辺の場所開けてくれ」
アニキがマジックバッグからウィンドドラゴンを取り出した。
そういやアイテムボックスにウィンドドラゴン収納するの忘れてた。アニキが持ってきてくれてたんだな。
「おわああああああああ!!」
「なっ!?」
「ド、ドラゴン・・・本物だ・・・」
「どこから出したの!?」
「マジックバッグ持ちなのか!スゲー!」
みなさんすげー驚いてらっしゃる。マジックバッグって相当貴重品なのかもしれんな。オレらは余らせてるくらいなんだが。
「小川じゃ内臓清めるには不安が残るな。解体は後回しにして肉だけ削ぎ落とそう」
「とりあえず先に血抜きしとくぞ」
「おう、任せた」
傷口にブラッディナイフを刺して血抜きを始めた。
「はあ~、今何をやってるのかすら理解できないわ」
「何かお手伝い出来る事ありますか?」
「いや、ここじゃ解体はしないから見てるだけでいい」
血抜きが終わったので、食べる分だけ肉を切り取った。今日は七人前だしみんな死にかけて腹減ってるだろうから、かなり多めに取った。
アイテムボックスからバーベキューセットを2台出して、お手製の炭にに火をつける。それから木皿と焼き肉用に作ったタレ、そして人数分のナイフとフォークも人数分用意。コップには聖水を注ぐ。
「豪快にドラゴンのサーロインステーキだ。食いきれないほどの肉を用意したから、限界を超えて食いまくれ!」
「「うおおおおおおおおおおおおおおおお!」」
焼き方はミディアムで人数分のステーキが焼き上がった。
「よし、みんなコップを持て。んじゃ全員無事に生きて帰れた事と、この偶然の出会いを記念して、乾杯!」
「「かんぱーーーい!」」
人数が多い食事ってのはやっぱ楽しいな!
「うおおおおおお!うめえええ!!!」
「は~~~~っ、こんな美味しい肉を食べたのは初めてよ」
「美味いなんてもんじゃねえな・・・桁が違う」
「おい!このタレに付けて食うとさらにうめえぞ!」
「うわーーーーん!生きてて良かったよーーー」
もうみんな大絶賛だ。まあそりゃそうだよな、ドラゴンステーキ最強。
オレも食いまくってるわけだけれども、ウィンドドラゴンの肉といっても他のと変わらんな。黒龍だけは別格の美味さだが。
「アイテムボックスから水竜の生レバーを少し出してくれ」
「ほいよ」
アニキがごま油と塩でタレを作る。
「オーイ!そこの腹ペコ共!コレも食ってみ」
「これは?」
「ドラゴンの生レバーだ。このタレに付けて食ってみろ」
「生で食って大丈夫なんですか?」
「新鮮なドラゴンなら大丈夫だ。それにこれは完璧な処置をしてあるからな」
みんな恐る恐る食べてみることにしたようだ。
「美味しい!!」
「うめええええええ!」
「なんて濃厚なんだ・・・」
生レバーも当然のごとく大好評だ。
「アニキ、こう騒がしい食事も悪くないな」
「だな。これからはどんどん人のいる場所に行くわけだから、こういうのが普通になって行くのかもしれん」
「お?そこの木に果物がなってるぞ。食える?これ」
「ん?ああ、ラププの実だね。少し酸っぱいけど食べられるよ」
えーと、この人はポイトだっけか。食えるらしいので収穫してみた。
「おー!酸っぺー!でも果物久々だからうめーな!」
「コテツ、俺にも一つくれ」
アニキにも一つ投げてやった。
「あー美味えな・・・ウム。こういうのをずっと食べたかったんだよ」
「そうだ、アニキ!酸っぱい果物あるなら炭酸ジュース作れるんじゃね?」
「ソレだ!」
アニキがコップに聖水を汲んで、果物をギューッと手で絞りラププの果汁を入れる。そして重曹を入れて、マイ箸でかき混ぜる。
「おお!?シュワシュワしてきたな!」
アニキが飲んでみた。
「んーーー、思ったよか微炭酸。でもこれだと、ただ酸っぱいだけだな」
砂糖を入れてかき混ぜる。
「炭酸水作るのって難しいんだな。でも悪くない。コテツ、飲んでみ」
「ほとんどシュワシュワしないけど普通に美味いぞ!」
「これはもっと検証せんとダメだな。強炭酸はどうやって作ってるんだか・・・」
・・・・・
豪快に肉を食べ尽くした七人は地面に寝そべり、誰一人立ち上がれなかった。
「く、食いすぎた・・・」
「うう・・・」
「腹が破けそうだ。だが悔いは無い!」
ドラゴンの肉って、一生に一度食べれるかどうかって言うくらい貴重らしい。
それが食べ放題となると、まあ、そりゃあこうなるよね。
森を抜けてから少し歩き、小川が流れるいい感じの原っぱがあったのでそこで休憩することにした。
「ここらでメシにすっぞー」
「さっきのドラゴンか?」
「おうよ!あ、そうだ。アンタらにもドラゴン食わせてやるから街まで道案内してくれ」
「ド、ドラゴン!?えーと、街まではかなり歩きますよ?俺達の村なら近くにありますが」
カール達の村がここから近いのか。村とかワクワクするな!
「ああ、村でいい。俺らこの辺の地形なんかまったくわからんからな。二人旅だと道でも見つけない限り直進するしかねーんだわ」
「わかりました。道案内は任せて下さい」
「んじゃ出すぞ。ちょっとその辺の場所開けてくれ」
アニキがマジックバッグからウィンドドラゴンを取り出した。
そういやアイテムボックスにウィンドドラゴン収納するの忘れてた。アニキが持ってきてくれてたんだな。
「おわああああああああ!!」
「なっ!?」
「ド、ドラゴン・・・本物だ・・・」
「どこから出したの!?」
「マジックバッグ持ちなのか!スゲー!」
みなさんすげー驚いてらっしゃる。マジックバッグって相当貴重品なのかもしれんな。オレらは余らせてるくらいなんだが。
「小川じゃ内臓清めるには不安が残るな。解体は後回しにして肉だけ削ぎ落とそう」
「とりあえず先に血抜きしとくぞ」
「おう、任せた」
傷口にブラッディナイフを刺して血抜きを始めた。
「はあ~、今何をやってるのかすら理解できないわ」
「何かお手伝い出来る事ありますか?」
「いや、ここじゃ解体はしないから見てるだけでいい」
血抜きが終わったので、食べる分だけ肉を切り取った。今日は七人前だしみんな死にかけて腹減ってるだろうから、かなり多めに取った。
アイテムボックスからバーベキューセットを2台出して、お手製の炭にに火をつける。それから木皿と焼き肉用に作ったタレ、そして人数分のナイフとフォークも人数分用意。コップには聖水を注ぐ。
「豪快にドラゴンのサーロインステーキだ。食いきれないほどの肉を用意したから、限界を超えて食いまくれ!」
「「うおおおおおおおおおおおおおおおお!」」
焼き方はミディアムで人数分のステーキが焼き上がった。
「よし、みんなコップを持て。んじゃ全員無事に生きて帰れた事と、この偶然の出会いを記念して、乾杯!」
「「かんぱーーーい!」」
人数が多い食事ってのはやっぱ楽しいな!
「うおおおおおお!うめえええ!!!」
「は~~~~っ、こんな美味しい肉を食べたのは初めてよ」
「美味いなんてもんじゃねえな・・・桁が違う」
「おい!このタレに付けて食うとさらにうめえぞ!」
「うわーーーーん!生きてて良かったよーーー」
もうみんな大絶賛だ。まあそりゃそうだよな、ドラゴンステーキ最強。
オレも食いまくってるわけだけれども、ウィンドドラゴンの肉といっても他のと変わらんな。黒龍だけは別格の美味さだが。
「アイテムボックスから水竜の生レバーを少し出してくれ」
「ほいよ」
アニキがごま油と塩でタレを作る。
「オーイ!そこの腹ペコ共!コレも食ってみ」
「これは?」
「ドラゴンの生レバーだ。このタレに付けて食ってみろ」
「生で食って大丈夫なんですか?」
「新鮮なドラゴンなら大丈夫だ。それにこれは完璧な処置をしてあるからな」
みんな恐る恐る食べてみることにしたようだ。
「美味しい!!」
「うめええええええ!」
「なんて濃厚なんだ・・・」
生レバーも当然のごとく大好評だ。
「アニキ、こう騒がしい食事も悪くないな」
「だな。これからはどんどん人のいる場所に行くわけだから、こういうのが普通になって行くのかもしれん」
「お?そこの木に果物がなってるぞ。食える?これ」
「ん?ああ、ラププの実だね。少し酸っぱいけど食べられるよ」
えーと、この人はポイトだっけか。食えるらしいので収穫してみた。
「おー!酸っぺー!でも果物久々だからうめーな!」
「コテツ、俺にも一つくれ」
アニキにも一つ投げてやった。
「あー美味えな・・・ウム。こういうのをずっと食べたかったんだよ」
「そうだ、アニキ!酸っぱい果物あるなら炭酸ジュース作れるんじゃね?」
「ソレだ!」
アニキがコップに聖水を汲んで、果物をギューッと手で絞りラププの果汁を入れる。そして重曹を入れて、マイ箸でかき混ぜる。
「おお!?シュワシュワしてきたな!」
アニキが飲んでみた。
「んーーー、思ったよか微炭酸。でもこれだと、ただ酸っぱいだけだな」
砂糖を入れてかき混ぜる。
「炭酸水作るのって難しいんだな。でも悪くない。コテツ、飲んでみ」
「ほとんどシュワシュワしないけど普通に美味いぞ!」
「これはもっと検証せんとダメだな。強炭酸はどうやって作ってるんだか・・・」
・・・・・
豪快に肉を食べ尽くした七人は地面に寝そべり、誰一人立ち上がれなかった。
「く、食いすぎた・・・」
「うう・・・」
「腹が破けそうだ。だが悔いは無い!」
ドラゴンの肉って、一生に一度食べれるかどうかって言うくらい貴重らしい。
それが食べ放題となると、まあ、そりゃあこうなるよね。
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