七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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アリア編

115 今日は実戦形式

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「まずは昨日の復習を兼ねて1時間の素振りからだ。ネイは魔法を使わず的当てをやってくれ」
「それが終わったら実戦形式でやるから、しっかり体を温めておくように!」

「んじゃ始め!」


ふむ。昨日教えた通りにちゃんとやってるようだな。

「結界はどうする?」
「それはナシだ。俺達ん時と違って命懸けの修行じゃないしな」
「たしかにそうだな。痛さにも慣れておいたほうがいいか」
「木刀はあるが木の槍なんてのは無いから、ちっと作るわ」
「あーそっか。槍は同じの2本のほうがいいだろうから任せるよ」
「おう」

ってことで少し暇になった。
みんなの素振りを眺めてると、あまりいい武器じゃないことに気付く。
んーー、最後に森で実践修行をかねて、新しい武器買うための資金集めさせるか。

そして1時間が経ち素振りは終了。


「よし時間だ。みんな集合ー!」

「ネイはそのまま続行なんだけど、今度は矢に風魔法を纏わせてやってみて」
「はーい!」
「んじゃまず剣の二人はこの木刀で打ち合いだ。槍二人も同じく木の槍で打ち合いをする。本気は出さずに軽めでやってくれ」

みんなに木刀と木の槍を渡した。

「んじゃ始め!」


まず剣vs剣、槍vs槍での打ち合い、そして次は剣vs槍で打ち合う。

「ハッ!!」
「っとあぶねえ!そらッ!」

戦ってるうちに足元への攻撃もガード出来るようになって来たな。
違う武器の相手とはやりにくいだろうけど、モンスターなんてみんな攻撃方法も大きさも違うわけだから、どんな武器にでも対応出来なきゃいかん。

これも1時間ほどやった後、今度はオレらを相手に打ち合いだ。


「次は俺らを相手にやってもらう!手加減無用だ。全力でかかって来い」

「おおおおーーー!とうとう師匠との実戦稽古か!」
「全力でいいの!?」
「っしゃー!やってやる!」
「はわわわ」

自信を付けたようだが、オレらとの実力差を思い知らせてやらんとな!


まずはカールvsアニキだ。
アニキの「どこからでもかかって来い」の一言でカールが仕掛ける。
だが当然のことながら一発も当たらずフルボッコにされる。次にザックスとやったがもちろん結果は同じ。二人は大地に沈んだ。
次はオレvsレイラ。修行2日目にしてはいい動きだが当然フルボッコ。ポイトと共に大地に沈めた。

「い、一発も当たらなかった・・・」
「強すぎる・・・」
「コテツ師匠もこんなに強かったなんて」
「・・・格が違う」

芽生えかけた自信を一瞬で失わせてしまったようだ。

「いや、最初と比べたらかなり進歩しているぞ。そもそも師匠に勝とうなど笑止千万」
「みんな動きは悪くなかったな。単純に実践不足だ」
「次はコテツvs四人だ。連携してコテツに一泡吹かせてみろ」
「ほう、おもしろい。10%だ。10%の力だけで粉砕してくれよう」

「10%ですって!?」
「聞いたな?みんな、俺達の連携を見せてやろうぜ!」
「なめられたままじゃいられん!本気を出させてやる!」
「て、手加減してください」

これは楽しそうだ!見せてあげようじゃないか。力の差というヤツを!


・・・・・


4対1が終わった時、そこには四人の屍が転がっていた。


「おかしいでしょ・・・何なのよ!あの強さは!」
「10%相手に一発も当てられなかったのですが・・・」
「相手が強すぎるのか俺達が弱すぎるのか」
「手加減してって言ったのに!!」

まだまだ青いな。ダンジョンに2年篭って出直して来るがいい。

「よーし、次は俺vs四人組の対決だ!」
「いやちょっと待ってください!」
「無理無理無理無理」
「ひいいぃぃぃ!ご勘弁をー」
「コテツ師匠よりも強いんだろ!?そんなのどうすりゃいいんだ」


「何か勘違いをしてるようだから言っておくが、コテツが俺より弱いなんてことは無いぞ?」

アニキ今ちょっとイラっとしたな?

「試合形式なら勝つのはたぶん俺だ。だが、んー絶対有り得ない話しなんだが、俺とコテツが敵対して本気で殺し合った場合、勝つのはコテツの方だ」

「「な、なんだってー!???」」

んーーー、どうだろなぁ?絶対ありえんけど、もし敵対したらオレだけ結界&加速付き。そうなるとアニキはMP切れを狙ってくるのは確実だよな。

「んーーーそうなったらアニキも時間稼ぎの作戦に出るだろ?勝負はどうなるかわかんないんじゃない?」
「もちろん対策は練るさ。だがあの速度を耐え続けるのはまず不可能だ。途中で精神力のほうが持たなくなるだろう」
「なるほど。アニキのことだから耐え切るような気もするけどなー」
「まあ何にせよ例え話だ。俺が言いたかったのは、絶対に人を見た目だけで判断するなって事だ!それは魔物にも同じ事が言える。例え見た目が可愛くとも、危険な場所にいるってことはソイツが危険なヤツだからよ」

「な、なるほど。魔の森に棲んでる魔物に楽な相手はいないという事か」
「そうね。ブラックウルフの真の恐ろしさは圧倒的物量だった訳だし」
「よし、十分休憩はとれたな?4対1始めるぞ!」

「「えええええええーーーーー!?」」


成仏しろよ。
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