118 / 183
アリア編
118 さらば第二の故郷
しおりを挟む
今日この村を出発することを宿屋の女将に伝え、当分仕入れ不可能になる話をしていたら、宿屋の旦那が「絶対間違いないから」と断言し、三種の神器を100セット購入してくれた。
宿屋の夫妻に別れを告げ、次は雑貨屋にも100セット売却。
もうストックが厳しいので近いうちにノーマルガチャ回しまくる必要があるな。
見張りのおっちゃんの所へ行くと、カール達が武器の自慢をしている所だった。
「あ、そうだ。この村って、もし魔物や軍隊が攻めて来たって時、避難出来る場所が無いよな?」
「んーー、小さい村だしそんなモノは無いな」
「ちょっと付いて来てくれないか?カール達も来てくれ」
おっちゃんら六人は訝しげに付いて来た。
・・・・・
「ん?ここって毎日修行してた原っぱじゃない」
「よし、みんなここで待っててくれ」
アニキが土魔法で砦を作り出す。
「「なっ!?」」
数分後、雪原を抜けた時に作ったような最新式の砦が完成した。
「よーし完成だ。みんな入ってくれ!」
アニキに続いて全員砦に入っていった。
「なんだこりゃあああ!?」
「スゲーーーーー!!」
「アニキ師匠ってこんな凄い魔法が使えたのか・・・」
「ホント規格外ね」
「うわあ~~~」
「お城にでも入ったような気分なのですが」
アニキは、厨房、ベッド、円卓、大量の椅子と、人が住めるように内装を仕上げていく。
最後は壁に『避難所』と彫って、ゴブリンの銅像を設置した。
「ここを避難所として置いていく。何かあったら使ってくれ」
「いやースゲーなあんちゃん!王様にでもなった気分だぞ」
「でもココの事は村の住人以外には絶対隠しておけ。変な奴らが来て占拠でもされたらかなわんだろ?カール達もいいな?」
「「はい!」」
「確かにあんちゃんの言う通りかもしれんな。よし、口外禁止にしよう」
・・・・・
村の入り口に戻って来た。
「そうか。あんちゃん達はもう行くのか」
「本来はすぐ出て行くつもりだったんだが、五人を鍛えてたからな」
「「本当に色々とありがとうございました!」」
「しかし街まで案内しなくても大丈夫なのですか?」
「ずっと道なりに歩けばそのうち辿り着くんだろ?」
「まあそうなのですが」
「なら問題ない。コテツと遊びながらゆっくり向かうさ」
「おう!アニキと二人旅も久々だな」
「1週間くらいぶりだろ。そんな久々でもないわ!」
「だな!わははははは!」
「「ハハハハハ!」」
「んじゃそろそろ行く。みんな達者でな!訓練はずっと続けろよ?」
「「師匠達もお元気で!」」
「今度会う時は、さらに強くなった姿が見れるといいな」
「絶対強くなって見せますよ!」
そして二人は村に別れを告げ、新たな旅に出たのだった。
************************************************************
「街までは歩いて半日かからないくらいだって言ってたな」
「急ぐこともなかろう。ゆっくり景色でも楽しもうや」
雪原越えや魔の森を越えた時とはまったく違って、ホントこれ以上ないくらい平和な旅だ。ただまったく人とすれ違うことも無いので、最北の村がどんだけ田舎だったのかが良くわかる。
ここに来てからオレらの行動ってのは、完全に戦うために特化した動きばっかだったので、ゆったりした時間に対して違和感しかない。
でも普通ってのはこんななんだろな。
「こっち側ってモンスター全然いないんだな」
「普段から警戒して歩くのがクセになってるから、俺らに自動で備わってる防衛機能が完全に無駄な行動に思えてくるわ」
「いやわからんぞー?危険ってのはいつも突然やってくるんだ」
「まあな。でも突然ドラゴンが出た所で、俺らには食料にしか見えんだろう」
「わははははは!ドラゴンのストックもうちょい欲しいな」
とはいえこんな場所にドラゴンが出るとはとても思えん。まあ二人で食う分にはまだ全然余裕あるから、すぐに必要とかでは無いんだけどねー。
何時間か歩くとようやく街が見えて来た。
「街だ!」
「やっと見えたな」
まだ遠目ではあるけど結構栄えた街なんじゃなかろうか?
街の入り口には見張りが二人立っている。
「見ない顔だな?身分証はあるか?」
「身分証?無いな」
「どこから来たんだ?」
「最北の村だ」
「ああ、あの村か。身分証が無いなら一人銀貨5枚だ」
「通行税ってヤツか。んじゃ二人分だ」
「よし、通っていいぞ。あー、ギルドにでも行って冒険者カードを作って来な。それが身分証になる。毎回通行料なんか払ってられんだろう?」
「ギルドか。場所を教えてくれ」
「ここを真っすぐ行けばデカい建物があるからすぐわかる」
「あんがとな」
「一応規則だから聞いとくが、犯罪歴は無いだろうな?」
「田舎しか知らんから犯罪をする理由も無いわ」
「ふむ、信じよう。レイモンドの街へようこそ。結構デカい街なんで楽しんで来な」
「ってことだ。コテツ、まずはギルドに行くぞ」
「全部アニキに任せたけど、アニキは交渉もうめーな」
「ああ、あんなのテキトーだテキトー」
というわけで何ごとも無く無事に街へ入ることが出来た。
宿屋の夫妻に別れを告げ、次は雑貨屋にも100セット売却。
もうストックが厳しいので近いうちにノーマルガチャ回しまくる必要があるな。
見張りのおっちゃんの所へ行くと、カール達が武器の自慢をしている所だった。
「あ、そうだ。この村って、もし魔物や軍隊が攻めて来たって時、避難出来る場所が無いよな?」
「んーー、小さい村だしそんなモノは無いな」
「ちょっと付いて来てくれないか?カール達も来てくれ」
おっちゃんら六人は訝しげに付いて来た。
・・・・・
「ん?ここって毎日修行してた原っぱじゃない」
「よし、みんなここで待っててくれ」
アニキが土魔法で砦を作り出す。
「「なっ!?」」
数分後、雪原を抜けた時に作ったような最新式の砦が完成した。
「よーし完成だ。みんな入ってくれ!」
アニキに続いて全員砦に入っていった。
「なんだこりゃあああ!?」
「スゲーーーーー!!」
「アニキ師匠ってこんな凄い魔法が使えたのか・・・」
「ホント規格外ね」
「うわあ~~~」
「お城にでも入ったような気分なのですが」
アニキは、厨房、ベッド、円卓、大量の椅子と、人が住めるように内装を仕上げていく。
最後は壁に『避難所』と彫って、ゴブリンの銅像を設置した。
「ここを避難所として置いていく。何かあったら使ってくれ」
「いやースゲーなあんちゃん!王様にでもなった気分だぞ」
「でもココの事は村の住人以外には絶対隠しておけ。変な奴らが来て占拠でもされたらかなわんだろ?カール達もいいな?」
「「はい!」」
「確かにあんちゃんの言う通りかもしれんな。よし、口外禁止にしよう」
・・・・・
村の入り口に戻って来た。
「そうか。あんちゃん達はもう行くのか」
「本来はすぐ出て行くつもりだったんだが、五人を鍛えてたからな」
「「本当に色々とありがとうございました!」」
「しかし街まで案内しなくても大丈夫なのですか?」
「ずっと道なりに歩けばそのうち辿り着くんだろ?」
「まあそうなのですが」
「なら問題ない。コテツと遊びながらゆっくり向かうさ」
「おう!アニキと二人旅も久々だな」
「1週間くらいぶりだろ。そんな久々でもないわ!」
「だな!わははははは!」
「「ハハハハハ!」」
「んじゃそろそろ行く。みんな達者でな!訓練はずっと続けろよ?」
「「師匠達もお元気で!」」
「今度会う時は、さらに強くなった姿が見れるといいな」
「絶対強くなって見せますよ!」
そして二人は村に別れを告げ、新たな旅に出たのだった。
************************************************************
「街までは歩いて半日かからないくらいだって言ってたな」
「急ぐこともなかろう。ゆっくり景色でも楽しもうや」
雪原越えや魔の森を越えた時とはまったく違って、ホントこれ以上ないくらい平和な旅だ。ただまったく人とすれ違うことも無いので、最北の村がどんだけ田舎だったのかが良くわかる。
ここに来てからオレらの行動ってのは、完全に戦うために特化した動きばっかだったので、ゆったりした時間に対して違和感しかない。
でも普通ってのはこんななんだろな。
「こっち側ってモンスター全然いないんだな」
「普段から警戒して歩くのがクセになってるから、俺らに自動で備わってる防衛機能が完全に無駄な行動に思えてくるわ」
「いやわからんぞー?危険ってのはいつも突然やってくるんだ」
「まあな。でも突然ドラゴンが出た所で、俺らには食料にしか見えんだろう」
「わははははは!ドラゴンのストックもうちょい欲しいな」
とはいえこんな場所にドラゴンが出るとはとても思えん。まあ二人で食う分にはまだ全然余裕あるから、すぐに必要とかでは無いんだけどねー。
何時間か歩くとようやく街が見えて来た。
「街だ!」
「やっと見えたな」
まだ遠目ではあるけど結構栄えた街なんじゃなかろうか?
街の入り口には見張りが二人立っている。
「見ない顔だな?身分証はあるか?」
「身分証?無いな」
「どこから来たんだ?」
「最北の村だ」
「ああ、あの村か。身分証が無いなら一人銀貨5枚だ」
「通行税ってヤツか。んじゃ二人分だ」
「よし、通っていいぞ。あー、ギルドにでも行って冒険者カードを作って来な。それが身分証になる。毎回通行料なんか払ってられんだろう?」
「ギルドか。場所を教えてくれ」
「ここを真っすぐ行けばデカい建物があるからすぐわかる」
「あんがとな」
「一応規則だから聞いとくが、犯罪歴は無いだろうな?」
「田舎しか知らんから犯罪をする理由も無いわ」
「ふむ、信じよう。レイモンドの街へようこそ。結構デカい街なんで楽しんで来な」
「ってことだ。コテツ、まずはギルドに行くぞ」
「全部アニキに任せたけど、アニキは交渉もうめーな」
「ああ、あんなのテキトーだテキトー」
というわけで何ごとも無く無事に街へ入ることが出来た。
11
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる