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アリア編
167 連合国
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「怪我人はこの箱に入ってる聖水で傷を癒すといい。順番にな」
「聖水だと!?・・・えーと、飲めばいいのか?」
「ああ、そうか。そうだな、まずは全員聖水を飲め。そのあと重症の者から水を掬って患部にかけるんだ。本当は箱に入っちまえば一瞬なんだが、他人の血が染みた水になんて浸かりたくねえだろ?」
負傷者が聖水治療を始めた。棺桶を何個か出せばいいんだろうけど、こっちもそう何度も何度も水の入れ替えなんかやってられん。棺桶だって洗わなきゃだしな。死にそうな人がいるってんなら話は別だが。
「おお!本当に痛みが消えた!」
「これが聖水・・・」
「これは凄い!奇跡の水としか言い様が無い」
「いや待て、俺の知ってる聖水はこんな凄い効き目なんか無かったぞ?」
「じゃあこれは何だと言うのだ?」
「そう言われても返答に困るが」
ぶっちゃけ効き目ありすぎて、オレですら聖水かどうか疑いを持ってるとこはある。ゲームの聖水は下級ポーションより回復量が多いって程度だったんだけど、これはもう完全回復だよな?むしろエリクサーとの違いがわからんようなレベルだ。怪我だけじゃなく病気も治ったし。
・・・まあ深く考えるのはやめよう。これは聖水ったら聖水だ!
そして全員の治療が終わり、棺桶をさもマジックバッグに入れたようにアイテムボックスへ収納した。
例のごとく驚かれたがもうめんどいので無視だ。
盗賊の遺体が多すぎるので、これもマジックバッグに入れた振りをしてアイテムボックスで運ぶことにした。
・・・・・
次の国へ入り、雇い主の了承を得て盗賊の遺体を冒険者ギルドに置いて来た。報酬はめんどくさいので護衛連中と山分けだ。倒した量が明らかに違うと遠慮されたけど、アニキが『めんどい』の一言で済ました。
それからは盗賊に襲われる事も無く、2台の馬車は無事目的地へ到着した。
「これで依頼は完遂ですが、10日ほど後に帰りの護衛依頼を出すと思いますので、引き続き依頼を受けてくれる方は今のうちに伝えて頂ければ契約の継続となります。無駄な手間が省けますので可能な方は宜しくお願いします」
「どうする?」
「護衛は一度受ければCランクへの条件達成だろうから転移で帰ろうぜ」
「だな。正直俺も団体行動は性に合わん。なんせひたすら歩きだしな」
「バイクかっ飛ばして帰るのもありだけどね。でもちょっと街を見てから帰りたいんで今日は宿屋に泊まらん?」
「そうだな。急いで帰る理由も無い」
予定が決まったので宿屋を探すことにした。
安宿じゃまったく食事に期待出来ないんで、狙いは春風亭クラスの高級宿だ。
バイクに乗って適当に走り始める。
「うーむ、ねえなあ・・・。やっぱ誰かに聞いた方が良さそう」
「しゃーねえ。また露店で肉でも買うか」
「なあアニキ、アレって学校じゃね?」
「広い敷地だがどうなんだろな?」
とりあえず露店で串肉を2本注文して高級宿の場所を聞いた。
「あんがとなおっちゃん!ところでそこの敷地って学校か?」
「ああ、連合国で一番の魔法学校だ。入学さえすればもう将来が約束されたようなもんだから競争率が非常に高くてな。ここに入るには厳しい試験を突破しなきゃダメらしい」
「へーー!エリートって奴か!」
「隣のオルソニア国にはこれまた有名な騎士学校があってな、そこもイパネラ連合国で一番の騎士学校だ。望めば卒業後は騎士団入りがほぼ確定よ」
「騎士学校かー、そっちもすげえ気になるな。強いヤツいそうじゃん」
「どうかな?この世界の強さって結局はレベルありきだからな。剣捌きをいくら鍛えようがその後死ぬ気でダンジョンにでも潜らなきゃ、歴戦の冒険者とかに勝てるかどうか」
「やっぱ実戦ってすげー大事だよな」
オレらも今から学校入ったら強くなるんだろかね?正直勉強なんてもう懲り懲りだけど魔法の勉強となるとちょっと気になる。でも時空魔法の先生はいなさそう。
おっちゃんに聞いた宿屋に到着。
春風亭のようにセレブな感じじゃないけどここも結構良さそう。
ちなみにバイクはいつも通りむっちゃ注目浴びた。
「2名様ですか?」
「うむ。それぞれ個室で頼む」
「畏まりました。一人に付き16000ギランとなります」
それぞれお金を支払い部屋に向かった。
高級宿だけあって部屋はかなり綺麗でベッドも寝心地良さそう。
ここにも風呂があるということなので、まずはひとっ風呂浴びに行った。
晩飯を食べにアニキと一緒に食堂へ行くと、魔法学校の生徒らしき人が結構いた。
まあ目の前に学校があるんだから、ここを使う生徒がいてもおかしくはないか。
小さいテーブルはもう全て埋まっていたので仕方なく大きい方のテーブルに着いた。メニューには色々あったがやはり最初はオススメセットだろうとそれを注文。
料理が来るのを待っていたら、テーブルはいつの間にか女生徒まみれになっていた。
・・・うーむ、非常に居心地が悪いぞ。
「ねえ、貴方たちって魔法学校の生徒じゃないわよね?見たことないもの」
「ん?オレらに話し掛けて来たのか?」
「そう、貴方たちよ。変わった服を着ているから気になったの」
どうもオレらは服・バイクで必ず注目を浴びるよな。目立つのも嫌いではないけど。
「聖水だと!?・・・えーと、飲めばいいのか?」
「ああ、そうか。そうだな、まずは全員聖水を飲め。そのあと重症の者から水を掬って患部にかけるんだ。本当は箱に入っちまえば一瞬なんだが、他人の血が染みた水になんて浸かりたくねえだろ?」
負傷者が聖水治療を始めた。棺桶を何個か出せばいいんだろうけど、こっちもそう何度も何度も水の入れ替えなんかやってられん。棺桶だって洗わなきゃだしな。死にそうな人がいるってんなら話は別だが。
「おお!本当に痛みが消えた!」
「これが聖水・・・」
「これは凄い!奇跡の水としか言い様が無い」
「いや待て、俺の知ってる聖水はこんな凄い効き目なんか無かったぞ?」
「じゃあこれは何だと言うのだ?」
「そう言われても返答に困るが」
ぶっちゃけ効き目ありすぎて、オレですら聖水かどうか疑いを持ってるとこはある。ゲームの聖水は下級ポーションより回復量が多いって程度だったんだけど、これはもう完全回復だよな?むしろエリクサーとの違いがわからんようなレベルだ。怪我だけじゃなく病気も治ったし。
・・・まあ深く考えるのはやめよう。これは聖水ったら聖水だ!
そして全員の治療が終わり、棺桶をさもマジックバッグに入れたようにアイテムボックスへ収納した。
例のごとく驚かれたがもうめんどいので無視だ。
盗賊の遺体が多すぎるので、これもマジックバッグに入れた振りをしてアイテムボックスで運ぶことにした。
・・・・・
次の国へ入り、雇い主の了承を得て盗賊の遺体を冒険者ギルドに置いて来た。報酬はめんどくさいので護衛連中と山分けだ。倒した量が明らかに違うと遠慮されたけど、アニキが『めんどい』の一言で済ました。
それからは盗賊に襲われる事も無く、2台の馬車は無事目的地へ到着した。
「これで依頼は完遂ですが、10日ほど後に帰りの護衛依頼を出すと思いますので、引き続き依頼を受けてくれる方は今のうちに伝えて頂ければ契約の継続となります。無駄な手間が省けますので可能な方は宜しくお願いします」
「どうする?」
「護衛は一度受ければCランクへの条件達成だろうから転移で帰ろうぜ」
「だな。正直俺も団体行動は性に合わん。なんせひたすら歩きだしな」
「バイクかっ飛ばして帰るのもありだけどね。でもちょっと街を見てから帰りたいんで今日は宿屋に泊まらん?」
「そうだな。急いで帰る理由も無い」
予定が決まったので宿屋を探すことにした。
安宿じゃまったく食事に期待出来ないんで、狙いは春風亭クラスの高級宿だ。
バイクに乗って適当に走り始める。
「うーむ、ねえなあ・・・。やっぱ誰かに聞いた方が良さそう」
「しゃーねえ。また露店で肉でも買うか」
「なあアニキ、アレって学校じゃね?」
「広い敷地だがどうなんだろな?」
とりあえず露店で串肉を2本注文して高級宿の場所を聞いた。
「あんがとなおっちゃん!ところでそこの敷地って学校か?」
「ああ、連合国で一番の魔法学校だ。入学さえすればもう将来が約束されたようなもんだから競争率が非常に高くてな。ここに入るには厳しい試験を突破しなきゃダメらしい」
「へーー!エリートって奴か!」
「隣のオルソニア国にはこれまた有名な騎士学校があってな、そこもイパネラ連合国で一番の騎士学校だ。望めば卒業後は騎士団入りがほぼ確定よ」
「騎士学校かー、そっちもすげえ気になるな。強いヤツいそうじゃん」
「どうかな?この世界の強さって結局はレベルありきだからな。剣捌きをいくら鍛えようがその後死ぬ気でダンジョンにでも潜らなきゃ、歴戦の冒険者とかに勝てるかどうか」
「やっぱ実戦ってすげー大事だよな」
オレらも今から学校入ったら強くなるんだろかね?正直勉強なんてもう懲り懲りだけど魔法の勉強となるとちょっと気になる。でも時空魔法の先生はいなさそう。
おっちゃんに聞いた宿屋に到着。
春風亭のようにセレブな感じじゃないけどここも結構良さそう。
ちなみにバイクはいつも通りむっちゃ注目浴びた。
「2名様ですか?」
「うむ。それぞれ個室で頼む」
「畏まりました。一人に付き16000ギランとなります」
それぞれお金を支払い部屋に向かった。
高級宿だけあって部屋はかなり綺麗でベッドも寝心地良さそう。
ここにも風呂があるということなので、まずはひとっ風呂浴びに行った。
晩飯を食べにアニキと一緒に食堂へ行くと、魔法学校の生徒らしき人が結構いた。
まあ目の前に学校があるんだから、ここを使う生徒がいてもおかしくはないか。
小さいテーブルはもう全て埋まっていたので仕方なく大きい方のテーブルに着いた。メニューには色々あったがやはり最初はオススメセットだろうとそれを注文。
料理が来るのを待っていたら、テーブルはいつの間にか女生徒まみれになっていた。
・・・うーむ、非常に居心地が悪いぞ。
「ねえ、貴方たちって魔法学校の生徒じゃないわよね?見たことないもの」
「ん?オレらに話し掛けて来たのか?」
「そう、貴方たちよ。変わった服を着ているから気になったの」
どうもオレらは服・バイクで必ず注目を浴びるよな。目立つのも嫌いではないけど。
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