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義妹アデラの処遇2
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で、アデラはどうなるのか?
食後、お茶を飲みながら更に詳しくルシウスが説明してくれた。
「お前の義妹は運がいい。ど田舎村でお前が役場に提出した絶縁届だけど、受付担当者が保留にしているそうだよ」
「へ?」
どういうこと?
受付担当者といえば、幼い頃から世話になっている近所のおばちゃんだ。
ちなみにど田舎村でユキレラが義妹アデラに婚約者の男を寝取られ、判明したその日のうちにアデラとの絶縁届を役場に出し、その足で王都へ出てきたことは、出会った当日にルシウスへ話し済みである。
「つまり、アデラはお前の元義妹でなく、いまもまだ義理の家族ってこと。……どうする? このまま絶縁届を受理させる?」
「ルシウス様……」
何かすごく狡い聞かれ方をされている。
絞首刑が妥当と聞かされた後に、「じゃあそれでお願いします!」とは、いくらユキレラが適当な性格でも言えなかった。
ユキレラは婚約者を寝取ったアデラに怒っているし、恨んでもいるが、決して憎んでいるわけではなかった。
お仕えする素敵なご主人様を見つけてしまった今となっては、あまり意識のリソースを割きたい相手でもない。
「ルシウス様。処刑じゃなくて、もうちょっとだけマイルドな感じになりませんか。もちろんルシウス様を危険な目に遭わせた報いは、このオレが責任持って取らせますんで」
何とか鞭打ちぐらいで済ませられないだろうか?
「運がいいと言ったのは、お前が既にリースト一族の一員に迎えられてて、アデラがその義理の家族のままでいたって事実のことだ。うちは身内は大事にする一族だ。たとえそれが、傍系子孫の義妹でも」
「!」
ただし、とルシウスはしっかり釘を刺してきた。
「当主の兄さんは、アデラは処刑以外認めないと言った。でも父様が待ったをかけてくれたんだ。結局、判断については一番の被害者の僕に委ねられた」
「………………」
ルシウスは元々、毒や薬物に耐性があったそうだし、誘拐されたとき使われた薬物も数日で抜けて回復している。
本人は今ではケロッとしているが、やはり助けに行った兄伯爵本人は激怒している。
アデラの義兄だったユキレラにお咎めがないのが不思議なくらいで。
ルシウス自身は、アデラやゴロツキたちの出方を伺うためわざと捕らえられ反撃していなかったので、薬まで打たれてしまったのは完全に自分の油断だったとむしろ反省しているようだった。
ユキレラ的には、いっそ「お前なんかを拾ったせいで」と叱責されたほうがどれだけ楽だったか。
ご主人様を危険な目に遭わせてしまって、何とか挽回しようと必死だった。
「お前のその様子だと、アデラに死んでほしいとまでは思ってないようだね?」
「……はい。さすがに、そこまでは。さすがに……」
ならば、とルシウスが提案してきたのは、処刑に代わる代替案だった。
「義兄のお前から見て、アデラにとって懲罰になるような対応には何がある?」
「懲罰、ですか……」
彼女との約8年間の家族生活を思い返してみる。
とにかく我儘でユキレラを振り回してくれた可愛くない妹だった。
よその子と喧嘩してはユキレラが相手の家に謝りに行き。
癇癪を起こせばおやつを分けてやって宥め。
宿題教えろと言われれば付きっきりで指導し。
今日はお焼きが食べたいと強請られれば、時間がなくても小麦粉を捏ね捏ねしたものである。
「……午後、アデラに会うまでに考えておきます」
そうは言っても、ユキレラの中ではもう決まっていた。
あのクソ生意気な義妹に効く、とっておきのお仕置きがひとつだけあるのだ。
食後、お茶を飲みながら更に詳しくルシウスが説明してくれた。
「お前の義妹は運がいい。ど田舎村でお前が役場に提出した絶縁届だけど、受付担当者が保留にしているそうだよ」
「へ?」
どういうこと?
受付担当者といえば、幼い頃から世話になっている近所のおばちゃんだ。
ちなみにど田舎村でユキレラが義妹アデラに婚約者の男を寝取られ、判明したその日のうちにアデラとの絶縁届を役場に出し、その足で王都へ出てきたことは、出会った当日にルシウスへ話し済みである。
「つまり、アデラはお前の元義妹でなく、いまもまだ義理の家族ってこと。……どうする? このまま絶縁届を受理させる?」
「ルシウス様……」
何かすごく狡い聞かれ方をされている。
絞首刑が妥当と聞かされた後に、「じゃあそれでお願いします!」とは、いくらユキレラが適当な性格でも言えなかった。
ユキレラは婚約者を寝取ったアデラに怒っているし、恨んでもいるが、決して憎んでいるわけではなかった。
お仕えする素敵なご主人様を見つけてしまった今となっては、あまり意識のリソースを割きたい相手でもない。
「ルシウス様。処刑じゃなくて、もうちょっとだけマイルドな感じになりませんか。もちろんルシウス様を危険な目に遭わせた報いは、このオレが責任持って取らせますんで」
何とか鞭打ちぐらいで済ませられないだろうか?
「運がいいと言ったのは、お前が既にリースト一族の一員に迎えられてて、アデラがその義理の家族のままでいたって事実のことだ。うちは身内は大事にする一族だ。たとえそれが、傍系子孫の義妹でも」
「!」
ただし、とルシウスはしっかり釘を刺してきた。
「当主の兄さんは、アデラは処刑以外認めないと言った。でも父様が待ったをかけてくれたんだ。結局、判断については一番の被害者の僕に委ねられた」
「………………」
ルシウスは元々、毒や薬物に耐性があったそうだし、誘拐されたとき使われた薬物も数日で抜けて回復している。
本人は今ではケロッとしているが、やはり助けに行った兄伯爵本人は激怒している。
アデラの義兄だったユキレラにお咎めがないのが不思議なくらいで。
ルシウス自身は、アデラやゴロツキたちの出方を伺うためわざと捕らえられ反撃していなかったので、薬まで打たれてしまったのは完全に自分の油断だったとむしろ反省しているようだった。
ユキレラ的には、いっそ「お前なんかを拾ったせいで」と叱責されたほうがどれだけ楽だったか。
ご主人様を危険な目に遭わせてしまって、何とか挽回しようと必死だった。
「お前のその様子だと、アデラに死んでほしいとまでは思ってないようだね?」
「……はい。さすがに、そこまでは。さすがに……」
ならば、とルシウスが提案してきたのは、処刑に代わる代替案だった。
「義兄のお前から見て、アデラにとって懲罰になるような対応には何がある?」
「懲罰、ですか……」
彼女との約8年間の家族生活を思い返してみる。
とにかく我儘でユキレラを振り回してくれた可愛くない妹だった。
よその子と喧嘩してはユキレラが相手の家に謝りに行き。
癇癪を起こせばおやつを分けてやって宥め。
宿題教えろと言われれば付きっきりで指導し。
今日はお焼きが食べたいと強請られれば、時間がなくても小麦粉を捏ね捏ねしたものである。
「……午後、アデラに会うまでに考えておきます」
そうは言っても、ユキレラの中ではもう決まっていた。
あのクソ生意気な義妹に効く、とっておきのお仕置きがひとつだけあるのだ。
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