チラウラ その2

青空びすた

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午後イチ

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 先生の声が子守唄みたいに響いてる。
 昼ご飯のあとの歴史の授業。似たような名前の将軍? 武将? だとか藩がどうとか、正直全然わからん。
 あー、今寝たら絶対に気持ちいい。

 ここから見える席のやつは大体寝てるのに、美忠の背中はピンと伸びて綺麗だ。

(ちゃんと授業聞いて、わかんなかったら教えてくれるよな)

 聞かなくて「わかんない」っていうより数倍甘く教えてくれるはず。しょうがないなって感じの声音が好きなんだ。
 殺しきれなかったあくびが口から漏れていく。授業は残り15分。先生の手が止まったので、話を聞きながら慌てて黒板を写す。
 休み時間になったら、ミント系のおやつ食べよ。ガムとかあったはず。美忠も食べるかな。
 先生の消すぞって声で美忠の肩がびくってなったのが見えた。なんだ、寝てたんじゃないかってちょっと笑う。

 美忠がわかんないって言ったら教えてあげられるようにするんだ。気合いを入れ直して先生を睨んだ。注意された。
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