上 下
97 / 113
学校生活〜②〜

96

しおりを挟む
話を聞くと、剣術に優れた家系に生まれたアリシアちゃん。私と出会って、私の右腕に、もしくは護衛になるというのが夢になったそうで…
「サリーナさんの側に立てるのは、優れた知能と身体能力の持ち主でなくてはいけません!」と自分で高い目標を立てて、勉強も術技も頑張っているみたいです。

そんな中の今回の運動会開催。やる気に満ちたアリシアちゃんに、テオ君が勝負を挑んだというよりも挑発したと言った方が正しいのか…とにかく、お互いに身体能力の高いのは自分だと譲らず、最終的には私の側近に相応しいのはどっちだという話になってしまったそうです。

「お二人とも私にとって大切な友人で、側近じゃないですよ?」

「それじゃあ、二人納得しない。勝負して、決着付けたい。好きにさせてあげて。」

キラ君は、私が来るまでの言い合いを見ていたからなのか、一歩も譲らない二人のやり取りに諦めたのか、二人の好きにさせる事にしたようです。

私としては、仲良く運動会が出来ると嬉しいんですが、張り合ってる二人に仲良くは難しそうです。とりあえず、側近云々は置いといて…

「お二人が頑張りたいのなら、応援します。但し、無理だけはしないようにして下さいね!」

「おう!」

「はい!」

まずは、落ち着いたかな。
そういえば、ヤケに静かな…

「俺も、運動会頑張るから。…だから応援して、下さいね。」

ル、ルアンさん!?
応援するよ?しない訳ないじゃないですか!!でも、どうして急にそんな事…

「(ぼそっ)将来、サリーナ嬢の側近になるのは俺だから。」

えっ!?
もしかして…二人(アリシアちゃんとテオ君)が私の側近とか言うから、ルアンさんも張り合ってる?
しかも、私が二人を応援するって言ったから対抗して応援してって言ってきたって事ですか?

よく見れば、拗ねているようにも見えなくない表情を浮かべている。おかしいなぁ?垂れ下がった耳と尻尾が見える…(幻覚)

「ルアンさん。言われなくても、精一杯応援しますから!!頑張って下さいね!あっ、怪我とかには気をつけて下さいよ?」

「…!!あぁ!頑張る!!」

あー、はち切れんばかりに揺れてる尻尾が…(幻覚だよ)

でも、運動会で頑張るルアンさん。きっとカッコイイんだろうなぁ。黙っているだけでもカッコイイのに、これ以上カッコ良くなってどうするの!?
きっと、モテモテでファンクラブとかも出来ちゃって!?…えっ、入りたい。←
普段フード被ってるから、そのがわからないもんね。うんうん。太陽の下、一際目立つカッコ良さに心奪われた女子からの、次の日からは告白の嵐で、いつしか彼女さんが出来ちゃうんだぁー!!どうしよう!!

(注意:見るに堪えないブサイクが一生懸命競技に取り組んだところでモテモテにはなりません。むしろ、誰も見てません。イケメン(サリーナ限定)の運動会姿を想像し、暴走した戯言なので悪しからず。)

「ル、ルアンさんが、モテモテになっちゃう。」

「「「「「…………なりません。」」」」」

しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

美形インフレ世界で化物令嬢と恋がしたい!

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:568pt お気に入り:426

美しすぎてごめんなさい☆

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:4,362pt お気に入り:585

《短編集》美醜逆転の世界で

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:930pt お気に入り:91

私が美女??美醜逆転世界に転移した私

恋愛 / 完結 24h.ポイント:78pt お気に入り:1,340

処理中です...